ADAQ4224

ADAQ4224は、部品の選択、最適化、およびレイアウトに関するシグナル・チェーン設計上の課題を設計者からデバイスへと移転することによって、高精度測定システムの開発サイクルを短縮できるμModule^®高精度データ・アクイジション（DAQ）シグナル・チェーン・ソリューションです。ADAQ4224は±1.0 ppm以下のINL、24ビットのノー・ミス・コードを確保し、-40°C～+105°Cで比類ない精度性能を実現します。

ADAQ4224ではシステム・イン・パッケージ（SIP）技術を採用し、低フットプリントの178ボールCSP_BGAパッケージ（14mm × 9mm、0.8mmピッチ）にデータ・アクイジション・ソリューションで必須とされる一般的な信号処理ブロックをまとめて搭載しています。

ADAQ4224に組み込まれている部品は以下のとおりです。

• 低ノイズ、高帯域プログラマブル・ゲイン計装アンプ（PGIA）
• 2次アンチエイリアス・フィルタ
• 低ノイズ、低歪み、高帯域幅のADCドライバ
• 高精度、24ビット、2MSPS逐次比較レジスタ（SAR）ADC
• 最大±1°Cの優れた精度を備え、電気的に絶縁されたI²C互換の温度センサー
• 1.8V低ドロップアウト（LDO）レギュレータ
• 高性能の実現に不可欠な受動部品

ADAQ4224は、アナログ・デバイセズのiPassive^®技術を使用して、優れたマッチング特性とドリフト特性を備えた重要な受動部品を内蔵しています。これにより、誤差源の温度依存性を最小限に抑えて最適な性能を実現します。重要な電源とリファレンス・バイパス・コンデンサを内蔵することで、システム・レベルのボード・レイアウトに対する感度が低下します。ソリューション実装面積を削減することで、システムに搭載する機能を増やし、性能を損なうことなく計測器を小型化できます。

このシステム統合によって設計上の多くの課題が解決されると同時に、このμModuleではPGIAを柔軟に構成できるため、ゲインまたは減衰の調整が可能になります。また、シングル・エンド信号と差動信号の両方の収集もサポートされます。PGIAおよびADCドライバ段の高速セトリングと遅延のないSAR ADCにより、多チャンネルのマルチプレクス・シグナル・チェーン・アーキテクチャと制御ループ・アプリケーション向けに比類のないソリューションを提供します。

デジタル機能には、Flexi-SPIシリアル・ペリフェラル・インターフェース（SPI）が含まれます。これにより、複数のSPIモードを介したデータ・アクセス、およびオフセット補正、ゲイン調整、平均化が可能になり、ホスト・プロセッサの負担が軽減されます。広いデータ・クロック・ウィンドウ、複数のSDOレーン、オプションのDDR（デュアル・データ・レート）データ・クロックにより、最高速の2MSPSで動作させながらシリアル・クロック周波数を下げることができます。DAQソリューションを容易に絶縁できるため、消費電力とEMIも抑えられます。ADAQ4224のエコー・クロック・モードとホスト・クロック・モードではタイミング条件が緩和されるため、デジタル・アイソレータを容易に使用できます。

Flexi-SPI、PGIAゲイン制御、I²C互換の温度センサー・シリアル・ユーザ・インターフェースに独立したVIO電源を採用することで、1.2V～1.8V、2.5V、3V、5Vのロジックに対応しています。ADAQ4224は-40°C～+105°Cの動作温度範囲で仕様規定されています。

アプリケーション

• ATE（自動試験装置）
• マシン・オートメーション
• プロセス制御
• 医療および産業用計測機器
• デジタル制御ループ