適切なCMOSアナログスイッチの選択
要約
現在、市場には多数のアナログスイッチが存在するため、製品の設計者はさまざまな性能上の基準について考慮する必要があります。このアプリケーションノートは、標準的なCMOSアナログスイッチの基本的構造について概説し、アナログスイッチの一般的パラメータのいくつかについて説明します。また、最新のアナログスイッチによって提供される性能の向上についても解説します。
同様の記事が2012年11月27日と2012年12月4日の2部構成で「Elektronikpraxis」にドイツ語で掲載されました。
はじめに
集積アナログスイッチは多くの場合にアナログ信号とデジタルコントローラ間のインタフェースを形成します。現在、市場には多数のアナログスイッチが存在するため、製品の設計者はさまざまな性能上の基準について考慮する必要があります。また、35年以上前に開発された標準的CMOSスイッチから進化した、特定アプリケーション向けスイッチ回路も数多く存在します。
この記事は、CMOSアナログスイッチの基本的構造について概説し、オン抵抗(RON)、RON平坦性、リーク電流、チャージインジェクション、およびオフアイソレーションなど、アナログスイッチの一般的パラメータのいくつかについて説明します。スイッチング特性の向上、より低い電源電圧での動作、パッケージの小型化など、最新のアナログスイッチによって提供される性能の向上についても解説します。フォルト保護、ESD保護、キャリブレーションマルチプレクサ(cal-mux)、およびフォース/センス機能などの特定アプリケーション向け機能についても説明します。ビデオ、ハイスピードUSB、HDMI®、およびPCIe®アプリケーション用の特定アプリケーション向けスイッチを紹介します。
標準的アナログスイッチの基礎
従来型のアナログスイッチの構造を図1に示します。nチャネルMOSFETとpチャネルMOSFETを並列に接続することで、信号がどちらの方向にも同様に通過しやすくなります。nチャネルMOSFETが搬送する信号電流は正電源電圧に対する入力電圧の比によって決まり、pチャネルMOSFETの場合は負電源電圧(単電源の場合はGND電位)に対する入力電圧の比によって決まります。スイッチには優先的な電流の方向はないため、入力または出力の優先度はありません。2つのMOSFETは内部の反転および非反転アンプによってオン/オフされます。これらのアンプは、信号がCMOSロジック互換かTTLロジック互換か、およびアナログ電源電圧が単一電源かデュアル電源かに従って、必要に応じてデジタル入力信号をレベルシフトします。

図1. 並列nおよびpチャネルMOSFETを備えた標準的アナログスイッチの内部構造
初期のCD4066などの従来型のアナログスイッチは、現在では多数の半導体メーカーによって提供されています。マキシムも、これらの初期のスイッチとピンコンパチブルでありながら、より優れた性能を提供する、MAX4610などのデバイスを提供しています。たとえば、現在では、CD4066とピンコンパチブルで、オリジナルのCD4066よりも低いRONと高い精度を備えた製品が存在します。
基本的なアナログスイッチ構造には、機能上のいくつかのバリエーションも存在します。低容量アナログスイッチには、信号通過用にnチャネルMOSFETのみを使用するもの(たとえば、MAX4887)があり、アナログスイッチの帯域幅を大幅に減少させる、より大きいpチャネルMOSFETが除去されています。
他にも、正の単一電源レールで動作するアナログスイッチには、チャージポンプを使用して負の信号電圧を許容するものがあります。たとえば、オーディオスイッチのMAX14504は、+2.3VCC~+5.5VCCの単一電源で動作し、内蔵のチャージポンプにより、-VCC~+VCCの信号を歪みなしで通過させることができます。機能の向上に加えて、業界の最新のアナログスイッチの多くは、旧世代の製品よりも小型のパッケージで提供されます。
信号損失を低減する低オン抵抗(RON)スイッチ
VINの各レベルに対する並列のpチャネルとnチャネルのRONの組み合わせによって、並列構造の合成RON特性が得られます(図2)。このRONとVINの関係を示すグラフは、温度、電源電圧、およびアナログ入力電圧に伴うRONの変動の影響を除くと、線形であると言うことができます。理想的には、信号損失と伝播遅延を小さく抑えるために、RONは可能な限り低いことが望まれます。しかし、RONを小さくするためにはMOSFETのシリコンのチャネル幅/チャネル長(W/L)比を大きくする必要があり、結果として寄生容量およびシリコン面積が増大します。この寄生容量の増大により、アナログスイッチの帯域幅が減少します。下記の式1aおよび1bに示すように、RONはWおよびL以外に、nチャネルおよびpチャネルMOSFETの電子および正孔の移動度(µnおよびµp)、酸化膜容量(COX)、スレッショルド電圧(VT)、および信号電圧VGS (VIN)の複合関数になっています。
RONおよび寄生容量を最小限に抑えるとともに、温度および電圧の全範囲にわたりVINに対するRONの直線性を向上させることが、多くの場合に新しい製品を設計する上で主要な目標となります。

図2. RONとVINの関係。図1のnチャネルとpチャネルのRONによって、小さい値の合成RONが形成されます。
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(式1a) |
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(式1b) |
表1. 低抵抗スイッチ* | |||||||||
Part | Function | RDS(ON) (Ω, max) | IL(OFF) (nA, max) | RON Match (Ω, max) | RON Flatness (Ω, max) | tON/tOFF (ns, max) | Charge Injection (pC, typ) | Supply Voltage Range (V) | Package |
MAX14535E | 1 DPDT; NO | 0.35 | 10 | — | 0.003** | 90000/40000 | — | 2.4 to 5.5 | 10-UTQFN |
MAX4715/MAX4716 | 1 SPST; NO/NC | 0.4 | 1 | — | 0.09 | 18/12 | 20 | 1.6 to 3.6 | 5-SC70 |
MAX4735 | 4 SPDT | 0.4 | 20 | 0.03 | 0.75 | 200/180 | 100 | 1.6 to 3.6 | 16-TQFN/TSSOP |
MAX14504 | 2 SPDT; bidirectional | 0.5 | 50 | — | 0.001** | 60000/3000 | — | 2.3 to 5.5 | 12-WLP |
MAX4626 | 1 SPST; NO | 0.5 | 2 | — | 0.1 | 50/30 | 40 | 1.8 to 5.5 | 5-SOT |
MAX4742 | 2 DPST; NC | 0.8 | 1 | 0.08 | 0.18 | 24/16 | 28 | 1.6 to 3.6 | 8-µDFN/µMAX®/SOT |
MAX4754 | 4 DPDT | 0.85 | 3 | 0.35 | 0.4 | 140/50 | 300 | 1.8 to 5.5 | 16-TQFN/UCSP |
MAX4758/MAX4759 | 4 DPDT/8 SPDT | 0.85 | 5 | 0.35 | 0.45 | 140/50 | 40 | 1.8 to 5.5 | 36-TQFN; 32-UCSP/WLP |
MAX4751/MAX4752 | 4 SPST; NO/NC | 0.9 | 2.5 | 0.12 | 0.1 | 30/25 | 21 | 1.6 to 3.6 | 16-QFN/14-TSSOP |
MAX4855 | 2 SPDT | 1 | 2 | 0.12 | 0.275 | 60/40 | 170 | 2 to 5.5 | 16-TQFN |
MAX4783 | 3 SPDT | 1 | 2 | 0.4 | 0.2 | 25/15 | -40 | 1.6 to 3.6 | 16-QFN/TQFN/TSSOP |
MAX4680/MAX4690/MAX4700 | 2 SPST; NC/NO/NO-NC | 1.25 | 0.5 | 0.3 | 0.3 | 275/175 | 550 | ±4.5 to ±20 | 16-PDIP(N)/SOIC(W)/SSOP |
MAX4677/MAX4678/MAX4679 | 4 SPST; NC/NO/NO-NC | 1.6 | 1 | 0.3 | 0.4 | 350/150 | 85 | ±2.7 to ±5.5 | 16-PDIP(N)/TSSOP |
MAX4688 | 1 SPDT | 2.5 | 0.5 | 0.4 | 1 | 30/12 | 40 | 1.8 to 5.5 | 6-UCSP |
MAX4661/MAX4662/MAX4663 | 4 SPST; NC/NO/NO-NC | 2.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 275/175 | 300 | ±4.5 to ±20 | 16-PDIP(N)/SOIC(W)/SSOP |
MAX4667 | 2 SPST; NC | 2.5 | 0.5 | 0.4 | 0.4 | 275/175 | 450 | ±4.5 to ±20 | 16-PDIP(N)/SOIC(N) |
MAX4706/MAX4707 | 1 SPST; NC/NO | 3 | 1 | — | 0.85 | 20/15 | 5 | 1.8 to 5.5 | 6-µDFN/SC70; 5-SC70 |
MAX4675/MAX4676 | 1 SPST; NO/NC | 3 | 1 | — | 0.7 | 300/110 | 87 | ±2.7 to ±5.5 | 6-SOT |
MAX4674 | 4 SPDT | 4 | 0.5 | 0.4 | 0.8 | 18/6 | 10 | 1.8 to 5.5 | 16-QSOP/SOIC/TQFN/TSSOP |
MAX4664/MAX4665/MAX4666 | 4 SPST; NC/NO/NO-NC | 4 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 275/175 | 300 | ±4.5 to ±20 | 16-PDIP(N)/SOIC(N) |
MAX4739 | 4 SPST; NO-NC | 4.5 | 0.5 | 0.4 | 1.2 | 80/40 | 5 | 1.8 to 5.5 | 14-TSSOP/UCSP |
MAX4621/MAX4622/MAX4623 | 2 SPST; NO/2 SPDT/2 DPST; NO | 5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 250/200 | 480 | ±4.5 to ±20 | 16-PDIP(N)/SOIC(N) |
MAX4947/MAX4948 | 6 SPDT; bidirectional | 5.5 | 3 | 0.5 | 1 | 800/800 | 10 | 1.8 to 5.5 | 24-TQFN/25-UCSP |
MAX4729/MAX4730 | 1 SPDT | 5.5 | 2 | 0.15/0.34 | 1.5/0.95 | 45/26 | 3 | 1.8 to 5.5 | 6-µDFN/SC70 |
MAX4670 | 8 SPDT; NO-NC | 9 | 1000 | 0.15 | 0.18 | 400/200 | 20 | 2.7 to 3.6 | 32-TQFN |
MAX14756/MAX14757/MAX14758 | 4 SPST; NC/NO/NO-NC | 10 | 2.5 | 0.5 | 0.004** | 60000/3000 | 580 | ±10 to ±35 | 16-TSSOP |
**標準値
最初のアナログスイッチは、±20Vの電源電圧で動作し、RONは数百Ωでした。最近の進歩により、大幅に低い電源電圧で0.5Ωの最大RONが実現されています。電源電圧はRONに大きく影響し(図3A)、印加される信号も大きく影響する可能性があります(図3B)。この例では、MAX4992は1.8V~5.5Vの信号および電源電圧での動作が保証されており、電源電圧が低いほどRONが増大します(図3A)。最大RONは1.8Vで約0.38Ω、2.7Vで0.3Ω、3.3Vで0.28Ω、および5Vではわずか0.25Ωです。新しいアナログスイッチの多くは、最小1.6Vの低い電源電圧での動作が保証されています。MAX4992は、超低RONおよびRON平坦性(1mΩ)を単一電源で実現しています。図3Bは、5V電源の場合について、新しい世代のアナログスイッチのRONと旧式のタイプとの比較です。

図3B. 新しいアナログスイッチとのRONの比較
単一電源用のスイッチを選択する場合は、単一電源での使用向けに特に設計されたものから選択するのが最適です。それらのデバイスは、個別のV-およびグランド端子が不要のため、端子を1つ減らすことができます。この端子数の節約により、単極/双投(SPDT)スイッチ(たとえば、MAX4714)を非常に小型の6ピン、1.6mm²のµDFNパッケージに実装することが可能です。同様に、低電圧デュアル電源アプリケーションには、デュアル電源のスイッチが必要です。これらのスイッチはV-端子とグランド端子の両方を必要とし、通常は標準CMOSおよびTTLレベルのロジックインタフェースでの動作が保証されています。
高性能アナログシステムの多くは、今でも±15Vや±12Vなどの、より高レベルのバイポーラ電源に依存しています。これらの電圧へのインタフェースには、一般にロジック電源電圧と呼ばれる追加の電源端子が必要です(たとえば、MAX14756)。この端子(VL)は、システムのロジック電圧(通常は1.8Vまたは3.3V)に接続します。入力ロジック信号を実際のロジックレベル基準とすることで、ノイズマージンが増大し、過大な消費電力が防止されます。
アナログスイッチの入力ロジックレベルと、それが消費電流に与える影響の関係は、多くの場合誤解されています。ロジック入力がグランドまたはVCC (または、利用可能な場合はVL)の場合、アナログスイッチの消費電流は基本的にゼロです。しかし、5VスイッチにTTLレベルを印加すると、消費電流が1000倍以上に増大する可能性があります。不必要な消費電力を避けるために、1980年代の設計の遺物に過ぎないTTLレベルを使用しないでください。
信号処理の設計
図3Aは、RONの値と信号電圧の関係も示しています。チャージポンプを内蔵していない標準的なアナログスイッチは電源電圧間のアナログ信号レベルのみを処理することができるため、これらのグラフは仕様の電源電圧の範囲内になります。0V以下または過電圧が入力されると、制御されない電流が内部ダイオード回路内に発生することにより、保護されていないスイッチに永続的な損傷を与える可能性があります。通常、これらのダイオードは最大±2kVまでの短時間の静電気放電(ESD)に対してスイッチを保護します(このあとの「ESD保護内蔵スイッチ」の項を参照)。
アナログスイッチのRONによって、スイッチを通って流れる電流に比例して信号電圧がリニアに低下します。アプリケーションおよび電流のレベルによっては、この電圧の変化に対する考慮が必要になる場合があります。
他にも考慮すべき重要なパラメータとして、チャネルマッチングおよびRON平坦性の2つがあります。チャネルマッチングは、1つのデバイスのチャネル間でのRONの違いを表します。RON平坦性は、1つのチャネルでの信号範囲に対するRONの変動を表します。マッチング/RONまたは平坦性/RONの比が小さいほど、スイッチは高精度です。これらのパラメータの標準値は、それぞれ0.1Ω~5Ωです。一部のスイッチは、チャネルマッチングと平坦性が低くなるように特に設計されています。たとえば、MAX4992は3mΩのチャネルマッチングと1mΩのRON平坦性を実現することができます。MAX14535Eは、RON、チャネルマッチング、およびRON平坦性に関して非常に優れた仕様を備えています。AC結合されたポータブルオーディオまたはビデオ機器に最適で、-1.5Vまでの負の信号を処理することができます。
ほとんどのアプリケーションでは、回路の設計を変更することによって過大なスイッチ電流を防止することができます。たとえば、異なるフィードバック抵抗値の切替えによってオペアンプの利得を変更したいとします。その場合は、ハイインピーダンス入力と直列にスイッチを配置する構成を選択するのが最適です(図4A)。この場合、スイッチ電流が小さいため、RONの値およびその温度係数は無視することができます。しかし、図4Bの設計ではスイッチ電流が出力電圧に依存するため、スイッチ電流が大きくなる可能性があり、あまり望ましくありません。

図4. 利得制御回路には、スイッチを通る電流の量によって、(A)適切または(B)不適切なものがあります。
オーディオスイッチとブレークビフォアメイク機能
すべてのオーディオシステムにおける性能上の主要な要件として、スピーカ負荷を介した過渡パルスの放電によって引き起こされる可聴クリック/ポップの除去があります。これらの過渡は、通常はパワーオンおよびパワーオフ(ターンオン時間およびターンオフ時間、tONおよびtOFF)の間に発生します。システムがオンまたはオフされるたびに大きいクリックが発生する場合、機器の動作時のオーディオ品質とは無関係に、ユーザーは通常それが低品質なオーディオ機器だと推定(または予測)します。可聴クリック/ポップは、アナログスイッチのtONおよびtOFFを大きくすることによって除去可能です。この手順によって、スピーカ負荷を介した過渡パルスの放電が減少します。ほとんどのアナログスイッチのtONおよびtOFFは15ns以下から最大で1µsまでですが、他の「クリックレス」スイッチではミリ秒の範囲の場合があります。
一部のクリックレススイッチは、シャントスイッチおよびブレークビフォアメイク機能を使用してクリックを除去します。MAX4744を使用したオーディオアプリケーションでは、内蔵シャントスイッチを使用して入力の容量を放電します。この動作により、スピーカへの過渡電圧の切替えが防止されます。ブレークビフォアメイク機能は、スイッチが1つの接続を切断してから別の接続に切り替えることを保証します。また、tON > tOFFであることも要求されます。これとは別の一部の設計では、tOFF > tONのメイクビフォアブレークスイッチが必要になります。たとえば、図4Aの回路では2つの利得間の切替え時に注意が必要です。利得を変更するとき、両方のスイッチを同時にオープンにしないことが重要で、第1のスイッチがオープンになる前に第2のスイッチをクローズする必要があります。そうしないと、オペアンプがオープンループ利得を適用し、出力をレールまで駆動することになります。
表2. クリックレスアナログスイッチ* | |||||||||
Part | Function | RDS(ON) (Ω, max) | IL(OFF) (nA, max) | RON Match (Ω, max) | RON Flatness (Ω, max) | tON/tOFF (ns, max) | Charge Injection (pC, typ) | Supply Voltage Range (V) | Package |
MAX4992 | 2 SPDT; bidirectional | 0.5 | 100 | 0.003 | 0.001 | 150000/2000 | — | 1.8 to 5.5 | 10-UTQFN |
MAX4744/MAX4746H | 2 SPDT | 0.95 | 15 | 0.1 | 0.55 | 560/540** | 450 | 1.8 to 5.5 | 10-µDFN |
MAX4910 | 4 SPDT | 0.8 | — | 0.1 | 0.35 | 150/1000 | 300 | 1.8 to 5.5 | 16-TQFN |
MAX4764/MAX4765 | 2 SPDT | 0.85 | 2 | 0.1 | 0.4 | 80/70 | 150 | 1.8 to 5.5 | 10-TDFN-EP/UCSP |
MAX4908/MAX4930 | 2 SP3T | 0.8 | 50 | 0.1 | 0.35 | — | — | 1.8 to 5.5 | 14-TDFN-EP |
MAX4901/MAX4902 | 2 SPST; NO | 1 | 6 | — | 0.25 | 100/100 | 125 | 1.8 to 5.5 | 8-TDFN-EP; 9-UCSP |
MAX4571/MAX4573 | 11 SPST; NO | 35 | 0.2 | 3 | 6 | 8000/300** | — | 2.7 to 5.25 | 28-QSOP/SOIC(W)/SSOP |
MAX4562/MAX4563 | 2 SPST + 2 SPDT | 30 | 1 | 5 | 5 | 12000/3000** | — | 2.7 to 5.5 | 16-QSOP |
**標準値
信号レベルが変化するとRONが変化し、スイッチの挿入損失が変動する可能性があります。これにより、アナログスイッチの全高調波歪み(THD)が増大します。THDはスイッチを通過する信号の品質または忠実度を示すため、オーディオアプリケーションにおける非常に重要なパラメータです。THDは、すべての高調波成分の二乗和の平方根を、その基本波成分で割った比として定義されます(式2)。図5は、さまざまなスイッチのTHDの比較を示します。
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(式2) |

図5. アナログスイッチの選択におけるTHDと周波数の関係
低RONとチャージインジェクション作用への対処
低RONはすべてのアプリケーションで必要なわけではありません。しかし、アプリケーションがより低いRONを必要とする場合、いくつかの設計上の要件について考慮する必要があります。回路に必要なチップ領域が拡大するとともに、設計上入力容量が増大するため、その充放電電流により各スイッチングサイクルでの消費電力が増大します。この入力容量の充電時間は負荷抵抗(R)と容量(C)に依存し、その時定数はt = RCによって与えられます。この充電時間は通常は数十ns続きますが、RONが高いスイッチほどtONおよびtOFFの期間が短くなります。一部のアナログスイッチは、同一パッケージタイプ、同一ピン配列で、異なるRON/入力容量の組み合わせを備えています。MAX4501およびMAX4502は比較的高いRONと短いtON/tOFFという仕様であるのに対して、MAX4514およびMAX4515はそれよりRONが低い代わりにスイッチング時間が長くなります。
低RONには、容量性ゲート電流がより高レベルになるためチャージインジェクションが増大する可能性があるという、もう1つのマイナスの効果があります。スイッチのオンまたはオフの遷移のたびに、アナログチャネルに対して一定量の電荷が付加または除去されます(図6A)。スイッチがハイインピーダンス出力に接続されている場合、この動作によって所期の出力信号に大幅な変化が発生する可能性があります。他に負荷がない場合、小型の寄生コンデンサ(CL)によってΔVOUTの変動が追加されるため、チャージインジェクションはQ = (ΔVOUT)(CL)として計算することができます。アナログ-デジタルコンバータ(ADC)による変換の間アナログ出力を一定に維持するトラック/ホールドアンプは、その良い例です(図6B)。S1をクローズすると、小型のバッファコンデンサ(C)が入力電圧(VS)まで充電されます。Cの値はわずか数pFで、S1がオープンしたときVSはCに蓄積されたままになります。変換の最初にS2をクローズすることによって、保持された電圧(VH)がバッファに印加されます。その後、ハイインピーダンスバッファがADCの変換時間にわたってVHを一定に保ちます。取得時間を短くするにはトラック/ホールドのコンデンサを小型にする必要があり、S1のRONが低い必要があります。さらに、チャージインジェクションによってVHが±ΔVOUT (数mV)だけ変化し、それによって以後のAD変換の精度に影響する可能性があることに注意してください。

図6A. スイッチ制御信号からのチャージインジェクションによって、アナログ出力で電圧誤差が発生します。

図6B. ADCの標準的なトラック/ホールド機能は、アナログスイッチの高精度の制御を必要とします。
リーク電流とその電圧誤差への影響
リーク電流は、アナログスイッチの出力電圧に影響します。図7および8は、オンおよびオフ状態でのアナログスイッチの簡略化した小信号モデルを示します。どちらの場合も、リーク電流は内部の寄生ダイオードを通って流れ、これが出力電圧誤差に寄与します。リーク電流は温度の関数でもあり、約10℃ごとに2倍になります。ESD保護ダイオード(たとえば、フォルト保護内蔵スイッチが備えているもの)は、リーク電流を増大させます。

図7. クローズ状態のスイッチの等価回路図

図8. オープン状態のスイッチの等価回路図
オン状態の出力電圧は式3で計算され、リーク電流、RON、印加される入力信号に対するRONの変動、負荷抵抗、およびソース抵抗の関数になります。双方向アナログスイッチの場合、スイッチのドレイン側またはソース側のどちらが出力として構成されているかによって、ILKGは(図7および8に示した) ISまたはIDに等しくなります。
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(式3) |
オフ状態の出力電圧は主としてリーク電流による影響を受け、VOUT = ILKG × RLによって計算されます。
ICのデータシートの多くは、ワーストケースのシナリオでのオン/オフリーク電流を規定しています。信号電圧が電源電圧の制限値に近づくと、これにより寄生ダイオードから基板に注入される電流が増大し、隣接するチャネルに電流が流れ込みます。そのため、設計者は使用するデバイスの消費電流の絶対最大定格を意識し、これらの制限値を超えないようにする必要があります。制限値を超えると、デバイスに永続的な損傷を与える可能性があります。ハイインピーダンス入力の切替えを行い、低オフセット誤差を必要とする、オペアンプまたはADCを使用するアプリケーションでは、低リーク電流のアナログスイッチおよびマルチプレクサを使用してください。
ビデオおよび高周波数スイッチの特殊な要件
RONと寄生容量の間のトレードオフは、ビデオ信号にとって重要です。RONの大きい従来型のアナログスイッチは、挿入損失を補償するために追加の利得段が必要になる場合があります。一方で、低RONスイッチは寄生容量が大きくなるため、帯域幅が減少し、ビデオの品質が低下します。低RONスイッチは帯域幅を維持するために入力バッファが必要ですが、これにより部品数が増加します。
寄生成分とパッケージサイズが小さくなり、その結果単位面積当りのスイッチ数を増やすことがでるため、nチャネルスイッチのみを使用することで帯域幅が改善できます。しかし、nチャネルスイッチにはレール・ツー・レール動作が制限されるという問題があります。印加されたビデオ信号がこれらの制限値を超えると、出力がクランプされビデオ信号が歪みます。nチャネルスイッチを選択するときは、スイッチの仕様上の制限値が全入力信号範囲を通過させるのに十分であることを確認してください。
セキュリティシステムや監視システムなどの、多数のソースからのビデオを1つのモニタで表示するアプリケーションでは、オフアイソレーションとクロストークが重要なパラメータとなります。スイッチがオフ状態の場合、印加される入力信号からのフィードスルーの量によってオフアイソレーションが決まります。一般的に通常はビデオおよびVHFアプリケーションの高周波数において、ドレイン-ソース間容量(CDS)を通して信号が結合し、オフアイソレーションが低下します。スイッチに伴う回路インピーダンスが高いことも、オフアイソレーションの低下に寄与します。
ビデオおよびその他の10MHz以上の周波数では、T型スイッチ回路構成が最適です。これは、直列に接続した2つのアナログスイッチと、それらのコモンとグランド間に接続された第3のスイッチで構成されます(図9A)。この構成により、単一スイッチより高いオフアイソレーションが提供されます。直列のスイッチのそれぞれと並列に寄生容量が存在するため(図9A)、オフ時のT型スイッチの容量性クロストークは、通常は周波数とともに増大します。複数チャネルのスイッチの場合、チャネル間の寄生容量によって信号が隣接チャネルに容量結合するため、クロストークが増大します。
図9AのT型スイッチがオンになるとき、S1およびS2はクローズされS3はオープンになります。オフ状態では、S1およびS2はオープンでS3がクローズです。このオフ状態において、信号は直列MOSFETのCDSを介して結合しようとしますが、S3によってグランドにシャントされます。ビデオ用T型スイッチ(たとえば、MAX4545)と標準的なアナログスイッチ(たとえば、MAX312)の10MHzでのオフアイソレーションには、-80dBと-36dBという非常に大きい差があります(図9B)。
最後に、バッファありとバッファなしのビデオスイッチを検討することができます。パッシブビデオスイッチと呼ばれる標準的なビデオスイッチには、付加回路が必要な場合があります1。アクティブビデオスイッチと呼ばれる集積アプローチは、スイッチとバッファを1つのパッケージに組み合わせて信号の干渉を低減しています。集積マルチプレクサアンプ(たとえば、MAX4310)は、高周波数アプリケーションでの使用に適した高いオフアイソレーションを備えています

図9A. RF周波数用のT型スイッチ構成

図9B. 標準スイッチ(MAX312)とビデオスイッチ(MAX4545、MAX4310)の周波数に対するオフアイソレーションの比較
パッケージの小型化
マキシムは、超小型パッケージのアナログスイッチを提供しています。たとえば、MAX4696/MAX4697 (1 SPDT)およびMAX4688/MAX4698 (1 SPST)は、小型6ピンUCSPパッケージ(1.5mm²)で提供されます。UCSPパッケージ技術は、集積回路の封止に使用される従来のプラスチックパッケージを排除することによってスペースを節約します。小型パッケージで提供されるその他のアナログスイッチの例については、表3を参照してください。
表3. 小型パッケージのアナログスイッチ* | ||||||||||
Part | Function | RDS(ON) (Ω, max) | IL(OFF) (nA, max) | RON Flatness (Ω, max) | tON/tOFF (ns, max) | Charge Injection (pC, typ) | Off-Isolation (dB)/Frequency (MHz) | Supply Voltage Range (V) | Package | Package (mm²) |
MAX4698 | 1 SPDT | 35 | 0.5 | 13 | 80/25 | 8 | -750 | 2 to 5.5 | 6-UCSP | 1.5 |
MAX4688 | 1 SPDT | 2.5 | 0.5 | 1 | 30/12 | 40 | -900 | 1.8 to 5.5 | 6-UCSP | 1.5 |
MAX4594 | 1 SPST; NO | 10 | 0.5 | 1.5 | 35/40 | 2 | -80 | 2 to 5.5 | 6-µDFN | 1.6 |
MAX4706/MAX4707 | 1 SPST; NC/NO | 3 | 1 | 0.85 | 20/15 | 5 | -82/1; -62/10 | 1.8 to 5.5 | 6-µDFN | 1.6 |
MAX4729/MAX4730 | 1 SPDT | 5.5 | 2 | 1.5/0.95 | 45/26 | 3 | -67/1; -45/10 | 1.8 to 5.5 | 6-µDFN | 1.6 |
MAX14508E/MAX14509AE/MAX14510E | 1 DPDT; bidirectional | 5 | 10000 | — | 60000/5000 | — | — | 2.7 to 5 | 10-UTQFN | 2.5 |
MAX14535E/MAX14536E | 1 DPDT; NO | 0.35 | 10 | 0.001** | 90000/40000 | — | — | 2.4 to 5.5 | 10-UTQFN | 2.5 |
MAX4992/MAX4993 | 2 SPDT/1 DPDT | 0.5 | 100 | 0.001 | 150000/2000 | — | -4500 | 1.8 to 5.5 | 10-UTQFN | 2.5 |
MAX4719 | 2 SPDT | 20 | 0.5 | 1.2 | 80/40 | 18 | -80/1; -55/10 | 1.8 to 5.5 | 10-UCSP | 3.3 |
MAX14531E/MAX14532E | 2 SP3T | 2 | 2000 | 0.1 | 250000/6000 | — | — | 2.7 to 5.5 | 12-WLP | 3.3 |
MAX14504/MAX14505A | 2 SPDT; bidirectional | 0.5 | 50 | 0.001** | 60000/3000 | — | — | 2.3 to 5.5 | 12-WLP | 3.3 |
MAX4906/MAX4906F | 2 SPDT; NO-NC | 7 | 1000 | 1** | 60/30 | 5 | -60/10; -26/500 | 3 to 3.6 | 10-µDFN | 4.2 |
MAX4754 | 4 DPDT | 0.85 | 3 | 0.4 | 140/50 | 50 | -650 | 1.8 to 5.5 | 16-UCSP | 4.3 |
MAX4501/MAX4502 | 1 SPST; NO/NC | 250 | 1 | — | 75/10 | 10 | -1000 | 2 to 12 | 5-SC70 | 5.3 |
MAX4624/MAX4625 | 1 SPDT | 1 | 2 | 0.12 | 50/50 | 65 | -57 | 1.8 to 5.5 | 6-TSOT | 8.3 |
MAX4514/MAX4515 | 1 SPST; NO/NC | 20 | 1 | 3 | 150/100 | 2 | -900 | 2 to 12 | 5-SOT | 9 |
MAX14550E | 2 SP3T | 6.5 | 250 | 0.1 | 100000/5000 | — | — | 2.8 to 5.5 | 10-TDFN-EP | 9.6 |
MAX4908/MAX4930 | 2 SP3T | 0.8 | -/50 | 0.35 | — | — | -4000 | 1.8 to 5.5 | 14-TDFN-EP | 9.6 |
**標準値
ESD保護内蔵スイッチ
ESD保護は、ほとんどのアナログスイッチアプリケーションにとって重要な機能です。標準アナログスイッチは最大±2kVまで保護されるように設計されています。設計者は追加のESD保護を外付けすることができますが、これは貴重な基板面積を消費し入出力ラインの容量を増大させます。しかし、現在の一部のスイッチは、内蔵ダイオードを使用して最大±15kVのESDに耐えるように設計されています。これらの製品は、ヒューマンボディモデル(±15kV)と、IEC 61000-4-2で規定された接触(±8kV typ)および気中放電(±15kV)法を使用して試験されています2。
表4. IEC 61000-4-2/IEC 1000-4-2規格に従って±15kV ESD保護されたアナログスイッチ* | |||||||||
Part | Function | RDS(ON) (Ω, max) | IL(OFF) (nA, max) | RON Match (Ω, max) | RON Flatness (Ω, max) | tON/tOFF (ns, max) | Charge Injection (pC, typ) | Off-Isolation/Crosstalk (dB) | Supply Voltage Range (V) |
MAX14535E/MAX14536E | 1 DPDT; NO | 0.35 | ±10 | — | 0.0003** | 90000/40000 | — | — | 2.4 to 5.5 |
MAX4983E/MAX4984E | 1 DPDT; bidirectional | 10 | ±250 | 1 | 0.1 | 100000/5000 | — | -48/-73 (at 10MHz) | 2.8 to 5.5 |
MAX4927 | 7 4:1 mux; NO | 5.5 | ±1000 | 1.5 | 0.01** | 50/50 | — | —/-50 (at 25MHz) | 3 to 3.6 |
MAX4575/MAX4577 | 2 SPST; NO/NO-NC | 70 | ±0.5 | 2 | 4 | 150/80 | 4 | -75/-90 (at 1MHz) | 2 to 12 |
MAX4620 | 4 SPST; NO | 70 | ±0.5 | 2 | 4 | 150/80 | 5 | -75/-90 (at 1MHz) | 2 to 12 |
MAX4561 | 1 SPDT | 70 | ±0.5 | 2 | 4 | 150/80 | 17 | 75/— (at 1MHz) | 1.8 to 12 |
MAX4568/MAX4569 | 1 SPST; NO/NC | 70 | ±0.5 | 2 | 4 | 150/80 | 6 | 75/— (at 1MHz) | 1.8 to 12 |
MAX4558/MAX4559/MAX4560 | 1 8:1 mux/2 4:2 mux/3 SPDT | 160 | ±1 | 6 | 8 | 150/120 | 2.4 | -96/-93 (at 0.1MHz) | ±2 to ±6 or 2 to 12 |
MAX4551/MAX4552/MAX4553 | 4 SPST; NC/NO/NO-NC | 120 | ±1 | 4 | 8 | 110/90 | 2 | -90/-90 (at 0.1MHz) | ±2 to ±6 or 2 to 12 |
**標準値
±36Vまでの過電圧保護を備えたフォルト保護内蔵スイッチ
アナログスイッチの電源電圧レールによって、許容される入力信号の電圧範囲が制限されます(前述の「信号処理の設計」の項を参照)。入力信号が電源電圧レールを超えると、デバイスはラッチアップするか永続的な損傷を受ける可能性があります。通常はこの制限は問題になりませんが、場合によってはアナログスイッチへの電源電圧がオフのときに入力信号が印加される可能性があります(これは、システムの電源電圧シーケンシングによって、電源電圧レールが立ち上がる前に入力信号が現れる場合に発生します)。電源の通常範囲外の過渡も、ラッチアップまたは永続的損傷を引き起こす可能性があります。新しいフォルト保護内蔵スイッチおよびマルチプレクサは、最大±36Vの過電圧保護と±40Vのパワーダウン保護とともに、通常のスイッチのレール・ツー・レール信号処理および低RONを保証しています。さらに、フォルト状態時にはスイッチの状態や負荷抵抗に関係なく入力端子がハイインピーダンスになり、ソースから流れることができるのは数nAのリーク電流のみとなります。
図10は、フォルト保護内蔵アナログスイッチの内部構造を示します。スイッチ(P2またはN2)がオンの場合、COM出力は2つの内蔵「ブースター」 FETによって電源にクランプされます。これにより、COM出力は電源レール内にとどまり、負荷に応じて最大±13mAを供給しますが、NO/NC端子に大きい電流が流れることはありません。信号はESDおよびフォルト保護内蔵スイッチをどちらの方向にも良好に通過しますが、フォルト保護は入力側のみに適用されることに注意してください3。

図10. この内部構造は、フォルト保護内蔵アナログスイッチの特別な回路を示します。
デュアルレールアナログスイッチの多くは、ラッチアップや損傷を防止するために、負のレールよりも前に正のレールを印加する必要があります。これが問題となる場合は、電源シーケンシングを必要としないスイッチが提供されています(たとえば、MAX14752マルチプレクサ)。MAX14752は業界標準のDG408/DG409とピンコンパチブルで、入力の内蔵ダイオードが過電圧/低電圧からスイッチを保護します。
表5に、マキシムのフォルト保護内蔵スイッチの例を示します。フォルト保護内蔵スイッチのMAX4511/MAX4512/MAX4513は、業界標準のスイッチであるDG411~DG413およびDG201/DG202/DG213とピンコンパチブルです。
表5. レール・ツー・レール信号スウィングを備えたフォルト保護* | |||||||||
Part | Function | RDS(ON) (Ω, max) | IL(OFF) (nA, max) | RON Match (Ω,max) | Overvoltage Supplies ON/OFF (V) | tON/tOFF (ns, max) | Charge Injection (pC, typ) | Supply Voltage Range (V) | Package |
MAX9940 | 1 line protector | 77.5 | — | — | ±28 | — | — | 2.2 to 5.5 | 5-SC70 |
MAX4505 | 1 line protector | 100 | ±0.5 | — | ±36/±40 | — | — | 8 to 18 or ±9 to ±36 | 5-SOT; 8-µMAX |
MAX4506 | 3 line protector | 100 | ±0.5 | — | ±36/±40 | — | — | 8 to 18 or ±9 to ±36 | 8-CDIP(N)/PDIP(N)/SOIC(N) |
MAX4507 | 8 line protector | 100 | ±0.5 | — | ±36/±40 | — | — | 8 to 18 or ±9 to ±36 | 18-PDIP(N)/SOIC(W); 20-SSOP |
MAX4510/MAX4520 | 4 SPST; NC/NO | 75 | ±0.5 | — | ±36/±40 | 500/175 | 1.5 | 9 to 36 or ±4.5 to ±20 | 8-µMAX; 6-SOT |
MAX4633 | 2 DPST; NO | 85 | ±0.5 | 6 | ±36/±40 | 500/400 | 10 | 9 to 36 or ±4.5 to ±18 | 16-PDIP(N)/SOIC(N) |
MAX4511/MAX4512/MAX4513 | 4 SPST; NC/NC/NO-NC | 160 | ±0.5 | 6 | ±36/±40 | 500/400 | 1.5 | 9 to 36 or ±4.5 to ±20 | 16-CDIP(N)/PDIP(N)/SOIC(N) |
MAX4708/MAX4709 | 1 8:1 mux/2 4:1 mux | 400 | ±0.5 | 15 | ±25/±40 | 275/200 | 0 | 9 to 36 or ±4.5 to ±20 | 16-PDIP(N)/SOIC(N) |
MAX4534/MAX4535 | 1 2:1 mux; 2 4:1 mux | 400 | ±2 | 10 | ±25/±40 | 275/200 | 1 | 9 to 36 or ±4.5 to ±18 | 14-PDIP(N)/SOIC(N)/TSSOP |
MAX4533 | 4 SPDT | 175 | ±0.5 | 6 | ±25/±40 | 250/150 | 1.5 | +9 to +36 or ±4.5 to ±18 | 20-PDIP(N)/SOIC(W)/SSOP |
MAX4508/MAX4509 | 1 8:1 mux/2 4:1 mux | 400 | ±0.5 | 15 | ±25/±40 | 275/200 | 2 | 9 to 36 or ±4.5 to ±20 | 16-CDIP(N)/PDIP(N)/SOIC(N) |
MAX4632 | 2 SPDT | 85 | ±0.5 | 6 | ±25/±40 | 500/400 | 5 | 9 to 36 or ±4.5 to ±18 | 16-PDIP(N)/SOIC(N) |
MAX4711 | 4 SPST; NC | 25 | ±0.5 | 1 | ±7/±12 | 125/80 | 25 | 2.7 to 11 or ±2.7 to ±5.5 | 16-PDIP(N)/SOIC(N)/TSSOP |
システムの精度に影響するフォース/センススイッチ
電圧および電流測定システムでは、いくつかの配線手法が使用されます。2線式、3線式、および4線式システムと呼ばれるこれらの配線手法には、精度および複雑性の違いがあります。図11に示す2線式システムは、高精度が主要な要素ではない場合に使用されます。この手法は、フォースワイヤのソース端で負荷電圧を検出します。負荷電圧はソース電圧よりも大幅に低い可能性があります。これは、比較的大きいフォース電流がワイヤの抵抗値を通って流れる場合に、ワイヤに沿って電圧が降下するために発生します。長いワイヤ、大きい負荷電流、および高いワイヤ抵抗はすべてこの精度低下に寄与し、大幅な測定誤差が発生します。3線式システムでは精度が向上しますが、最高の結果を実現することができるのは4線式フォース/センス手法です。

図11. 2線式測定システムは高精度が重要でない場合に使用されます。
4線式フォース/センス手法(図12)は、2本のワイヤをフォース電圧または電流用に使用し、他の2本のセンスワイヤを負荷の両端に直接接続して負荷電圧を測定します。アナログフォース/センススイッチには、同一パッケージの中に異なるタイプのスイッチを実装したものがあります。たとえば、MAX4554デバイスファミリは、自動試験装置(ATE)のケルビン検出用のフォース/センススイッチとして構成されています。各デバイスに、フォース電流ワイヤ用の低抵抗大電流スイッチと、電圧検出またはガード信号の切替えのためのより高抵抗のスイッチが内蔵されています。大電流スイッチのRONはわずか6Ωで、検出スイッチは±15Vの電源電圧で60Ωです。フォース/センススイッチは、ナノボルトメーターやフェムトアンメーターなどの高精度測定システムでの使用に最適です。また、図13に示すように、4線式システムでの1つのソースと2つの負荷間の切替えなどの多数のアプリケーションを簡素化します。

図12. 4線式フォース/センス測定手法
マルチチャネルアプリケーション用のマルチプレクサおよびクロスポイントスイッチ
マルチプレクサ(mux)は、アナログスイッチの特別なバージョンで、2つ以上の入力が選択的に信号出力に接続されます。muxには、簡単なSPDTスイッチから、より多数のチャネルを選択可能とするさまざまな組み合わせまで存在します(図14)。これらの高次マルチプレクサの制御は、適切なチャネルを選択するために必要なデジタル入力(たとえば、8チャネルmuxの場合は3つのデジタル入力)を使用して、バイナリデコーダと同様に行われます。
デマルチプレクサは、基本的にはmuxを逆に使用したものです。この場合、デコードされたアドレスデータに基づいて、1つの入力が2つ以上の出力に接続されます。マルチプレクサの多くは、デマルチプレクサとして使用することができます。

図14. 低電圧マルチプレクサ(上)および中電圧マルチプレクサ(下)用の構成
マキシムのクロスポイントスイッチの例を表6に示します。多くの製品は、旧世代の製品よりも強化された機能を備えています。たとえば、MAX4360はMAX458に対する代替製品です。
表6. クロスポイントスイッチ* | |||||||
Part | Function | Off-Isolation (dB) | Crosstalk (dB) | -3dB Bandwidth (MHz) | Supply Voltage Range (V) | Package | Package (mm²) |
MAX4989 | 2 2-of-4; bidirectional | -43dB (at 10MHz) | -50dB (at 50MHz) | 1000 | 2.7 to 5.5 | 14-TDFN-EP | 9.6 |
MAX4548/MAX4549 | 3 × 3:2 | -72dB (at 10MHz)/-85dB (at 20kHz) | -55dB (at 10MHz)/-85dB (at 20kHz) | 250 | 2.7 to 5.5 | 36-SSOP | 163.4 |
MAX4550/MAX4570 | 2 × 4:2 | -78dB (at 4MHz) | -54dB (at 4MHz) | — | 2.7 to 5.5 or ±2.7 to ±5.5 | 28-SOIC(W)/SSOP | 192.8 |
MAX4359 | 4 × 4 | -80 (at 5MHz) | -70 (at 5MHz) | 35 | ±5 | 24SOIC(W)/36-SSOP | 163.4 |
MAX4360 | 8 × 4 | -80 (at 5MHz) | -70 (at 5MHz) | 35 | ±5 | 36-SSOP | 163.4 |
MAX9675 | 16 × 16 | -110dB (at 6MHz) | -62dB (at 6MHz) | 110 | ±5 | 100-TQFP | 262.4 |
MAX4356 | 16 × 16 | -110dB (at 6MHz) | -62dB (at 6MHz) | 110 | 5 or ±3 or ±5 | 128-LQFP | 359.6 |
MAX4357 | 32 × 16 | -110dB (at 6MHz) | -62dB (at 6MHz) | 110 | 5 or ±3 or ±5 | 128-LQFP | 359.6 |
クロスポイントスイッチは、オーディオ/ビデオ経路制御、ビデオオンデマンド、セキュリティシステムおよび監視システムで使用されます。クロスポイントスイッチは通常はM × Nのデバイスで、Mの中の任意またはすべての入力をNの中の任意またはすべての出力に(またはその逆に)接続することができます。これらのデバイスを使用して、より大きいマトリクスを実装することが可能です4。
ADCのオフセットおよび利得誤差を補正するキャリブレーションマルチプレクサ
キャリブレーションマルチプレクサ(cal-mux)は、高精度ADCおよびその他の自己監視システムで使用されます。これらのデバイスは、入力リファレンス電圧から高精度電圧比を生成するためのアナログスイッチ、内蔵高精度抵抗分圧器、および異なる入力の選択用のマルチプレクサという各種の部品を1つのパッケージに組み合わせたものです。
cal-muxは、オフセットおよび利得誤差という、ADCシステムが持つ2つの主要な誤差を補正することができます。これらのデバイスは、マイクロコントローラのシリアルインタフェースを介して制御される数ステップで、内蔵の高精度分圧器を使用して利得とオフセットを測定します。ADCのオフセットおよび利得誤差が分かると、システムソフトウェアは以後の出力を調整して正しい測定値を生成するための較正係数を構築します。その後は、cal-muxは一般的なマルチプレクサとして動作しますが、周期的にシステムを再校正する機能を備えています5。図15は、cal-muxのMAX4539のブロック図を示します。

図15. 低電圧cal-muxのMAX4539のブロック図
cal-muxのMAX4539およびMAX4540は、それぞれMAX4578およびMAX4579とピンコンパチブルです。MAX4539およびMAX4540は、2.7V~12Vの単一電源または±2.7V~±6Vの範囲のデュアル電源で動作します。MAX4578およびMAX4579は高電圧電源が特長で、4.5V~36Vの単一電源または±4.5V~±20Vのデュアル電源で動作します。アプリケーションノート5036 「較正回路集」は多数の較正回路について概説しており、1つのソリューションでMAX4539が使用されています。また、cal-muxの詳細については、アプリケーションノート261 「Calibration-Multiplexers Ease System Calibration」を参照してください。
システム間の通信を可能にするUSBスイッチ
ユニバーサルシリアルバス(USB)は、標準インタフェース上での機器の通信を可能にする高速インタフェースです。また、USBホストからスレーブデバイスへの給電にも使用することができます。複数のUSB機器を1つのコンピュータに接続することが可能で、異なる機器にUSB信号を配送するためにアナログスイッチが使用されます6。ほとんどの最新USBアプリケーションでは、USBインタフェースを介したポータブル機器の充電も要求されます7。USB 2.0仕様は、MAX14531Eなどの広帯域幅/低容量のアナログスイッチを必要とする高速信号用です。マキシムは、USB 2.0ハイスピード(480Mbps)アプリケーションに最適な、USB 2.0対応スイッチの豊富な選択肢を提供しています(表7)。
表7. USB 2.0スイッチ* | ||||||||||
Part | Function | RDS(ON) (Ω, max) | IL(OFF) (nA, max) | RON Match (Ω, max) | RON Flatness (Ω, max) | tON/tOFF (ns, max) | CON/COFF (pF, typ) | Charge Injection (pC, typ) | Bandwidth (MHz) | Supply Voltage Range (V) |
MAX14578E | 2 SPST; NO | — | — | — | — | — | — | — | — | 2.8 to 5.5 |
MAX14508E/MAX14509AE/MAX14510E | 1 DPDT; bidirectional | 5 | 10000 | — | 0.02** | 60000/5000 | 8/8 | — | 950 | 2.7 to 5 |
MAX14550E | 1 DP3T | 6.5 | 250 | — | 0.1 | 100000/5000 | 5.5/2 | — | 1000 | 2.8 to 5.5 |
MAX14531E/MAX14532E | 1 DP3T | 2 | 2000 | — | — | 250000/6000 | 8/5 | — | 800 | 2.7 to 5.5 |
MAX4999 | 8 8:1 mux | 12 | 1000 | 0.8 | — | 10000/10000** | 6/5 | — | 1200 | 3 to 3.6 |
MAX4983E/MAX4984E | 1 DPDT; bidirectional | 10 | 250 | 1 | 0.1** | 100000/5000 | 6.5/5.5 | — | 950 | 2.8 to 5.5 |
MAX4906/MAX4906F | 2 SPDT; NO-NC | 7 | 1000 | 1.2 | 1** | 60/30 | 6/2 | 5 | 1000 | 3 to 3.6 |
MAX4907/MAX4907F | 2 SPST; NO | 7 | 1000 | 1.2 | 1** | 60/30 | 4/2 | 5 | 1000 | 3 to 3.6 |
MAX4906EF | 2 SPDT; NO-NC | 5 | 1000 | 0.8 | 0.5** | 1.4/35** | 10/9 | 20 | 500 | 3 to 3.6 |
MAX4899AE/MAX4899E | 4:1 mux/3:1 mux | 5 | 1000 | 0.8 | 1.1 | 2800/3 | 15/10.5 | 25 | 425 | 2.7 to 3.6 |
**標準値
デジタルオーディオ/ビデオ信号方式を可能にするHDMIスイッチ
高画質マルチメディアインタフェース(HDMI)は、非圧縮デジタルオーディオ/ビデオ信号方式用の高速インタフェースです。このインタフェースは、高解像度TV (HDTV)、DVDプレーヤー、およびその他のHDMI対応機器と、PC、ノートブック、およびタブレットを相互接続することができます。
HDMIは、赤/緑/青(RGB)ビデオチャネルおよび専用のクロック信号用の、4つの低電圧差動信号(LVDS)ペアで構成されます。理想的なHDMIスイッチは、1:2または2:1スイッチの4つの差動ペアを内蔵し、nチャネルアーキテクチャを採用して低容量と低RONを実現したものです(たとえば、MAX4886)8。
表8. HDMIスイッチ* | ||||||||
Part | Function | RDS(ON) (Ω, typ) | RON Match (Ω, max) | RON Flatness (Ω, max) | Off-Isolation (dB) | Crosstalk (dB) | Bandwidth (MHz) | Supply Voltage Range (V) |
MAX14886 | 4 2:1 switch; NO-NC | — | — | — | — | — | 5000 | 3 to 3.6 |
MAX4814E | 1 2:4 switch; bidirectional | 12** | — | 2.5** | 65 (at 1MHz) | 75 (at 1MHz) | 190 | 4.5 to 5.5 |
MAX4929E | 2 2:1 mux; NO-NC | 10 | 8 | 13 | 70 (at 1MHz) | 75 (at 1MHz) | 40 | 5 or ±5 |
MAX4886 | 4 2:1 switch; NO-NC | 11 | 0.4 | 0.6 | 58 (at 50MHz) | -49 (at 50MHz) | 2600 | 3 to 3.6 |
**標準値
ポイントトゥポイント接続の性能を向上させるDisplayPortおよびPCIeスイッチ
PCI Express® (Peripheral Component Interconnect Express)インタフェースは、AGP (Accelerated Graphics Port)アプリケーションの性能向上を可能にするシリアルインタフェースです。PCI Expressスイッチは、1つまたは複数のバスからの異なるソースを相互接続します。PCI Expressスイッチの一般的なアプリケーションには、DisplayPortグラフィックスの切替え、PCとラップトップの拡張カードインタフェース、およびサーバーがあります。
PCI Expressスイッチには、可能な2つのデスティネーション間の信号経路切替えをするように設計されたものがあります。たとえば、MAX4928AおよびMAX4928Bはグラフィックスメモリコントローラハブ(GMCH)とDisplayPortまたはPCIeコネクタ間の信号経路切替えをサポートしています9。
表9. PCIeスイッチ* | ||||||||||
Part | Function | RDS(ON) (Ω, max) | IL(OFF) (nA, max) | RON Match (Ω, max) | tON/tOFF (ns, max) | Off-Isolation (dB,typ) | Crosstalk (dB, typ) | Bandwidth (MHz, typ) | Supply Voltage Range (V) | Package |
MAX4928A/MAX4928B | 6 1:2 switch; bidirectional | 8** | 1000 | 2 | 120/50 | -22 (at 3GHz) | -40 (at 3GHz) | 10000 | 3 to 3.6 | TQFN/56 |
MAX4888B/MAX4888C | 2 1:2 mux; bidirectional | 8.4 | 1000 | 1.5 | 65/7** | -12 (at 8GHz) | -35 (at 3GHz) | 8000 | 3 to 3.6 | TQFN/28 |
MAX4889B | 1:2 switch; bidirectional | 8.4 | 1000 | 0.5 | 80/1** | -12 (at 5GHz) | -25 (at 5GHz) | 5000 | 3 to 3.6 | TQFN/42 |
MAX4888A/MAX4889A | 4 SPDT/8 SPDT; bidirectional | 7** | 1000 | 2 | 250/50 | -56 (at 10MHz) | -53 (at 50MHz) | 5000 | 1.6 to 3.6 | TQFN/28 |
MAX4888/MAX4889 | 4 SPDT/8 SPDT; NO-NC | 7** | 1000 | 2 | 250/50 | -56 (at 10MHz) | -53 (at 50MHz) | 1250 | 1.6 to 3.6 | TQFN/28 |
**標準値
産業および医療アプリケーション用の高電圧スイッチ
高電圧(HV)アナログスイッチは、多数の産業および医療アプリケーションに最適です。たとえば、超音波アプリケーションでは、超音波を生成するためにHVパルス(±100V)がトランスデューサに印加されます。メインシステムからのこのパルスを複数のトランスデューサに切替送信するために、HVアナログスイッチが必要です。これらのスイッチは、通常は全入力範囲にわたり低オン容量および平坦な等価RONを備えています。スプリアス送信およびそれに伴う画像アーチファクトを防止するために、HVスイッチは通常は低チャージインジェクション仕様になっています。多くのHVスイッチ製品は、SMBusまたはSPIインタフェースを使用して設定することができます10, 11。表10に、マキシムのHVスイッチの例を示します。
表10. 高電圧スイッチ* | |||||||||
Part | Function | Single VSUPPLY (min, V) | Single VSUPPLY (max, V) | Dual VSUPPLY (min, ±V) | Dual VSUPPLY (max, ±V) | Bandwidth (MHz) | IL(OFF) (nA, max) | tON/tOFF (ns, max) | CON/COFF (pF, typ) |
MAX14802/MAX14803/MAX14803A | 16 SPST; NO | — | 200 | 40 | 160 | 50 | 2000 | 5000/5000 | 36/11 |
MAX4800A/MAX4800B | 8 SPST; NO | 40 | 200 | 40 | 100 | 20 | 2000 | 5000/5000 | 36/11 |
MAX4802A | 8 SPST; NO | 40 | 200 | 40 | 100 | 50 | 2000 | 5000/5000 | 36/11 |
結論
このチュートリアルは、現在入手可能な多数の種類のアナログスイッチについての基本的説明です。最近の進歩により、集積アナログスイッチは、スイッチング特性の向上、より低い電源電圧とより高い電源電圧での動作、および特定アプリケーション向け設計を提供します。非常に多数の性能上の選択肢および固有の機能が利用可能であるため、十分な情報を持つ製品設計者は、通常は特定のアプリケーションに最適な製品を見つけることができます。
参考文献
- アプリケーションノート3823 「アナログスイッチによるビデオの切替え」
- アプリケーションノート764 「Interfacing Switches and Relays to the Real World in Real Time」
- アプリケーションノート2854 「低電圧フォルト保護」
- アプリケーションノート795 「Designing Large Video-Crosspoint Systems Just Got Easier」
- アプリケーションノート261 「Calibration-Multiplexers Ease System Calibration」
- アプリケーションノート4372 「KVMアプリケーション向け8:1 USBスイッチの実装」
- アプリケーションノート3607 「USBからのバッテリ充電」
- アプリケーションノート4056 「MAX4929Eを使用したHDMI/DVI低周波数スイッチ」
- アプリケーションノート4191 「New Switch Facilitates DisplayPort/PCIe Switching」
- アプリケーションノート5131 「産業用超音波アプリケーションの高電圧ニーズに応えるマキシム製IC 」
- アプリケーションノート4696 「超音波診断装置の概要と主な補助機能に必要となる電気部品」