AD1671S

AD1671 は、モノリシック、12 ビット、1.25 MSPS の A/D コンバータで、高性能サンプル&ホールド・アンプ（SHA）および電圧リファレンスを内蔵しています。AD1671 は、全動作温度範囲にわたってノー・ミス・コードを確保しています。結合された高速バイポーラ／CMOS プロセスと新しいアーキテクチャの組み合わせにより、従来のハイブリッド構成製品よりも格段に優れた高速性と低消費電力の組み合わせを実現しています。さらに、高信頼性のモノリシック構造の採用により、ハイブリッド設計製品よりもシステムの信頼性が向上し、低コスト化を実現しています。

高速セトリング入力を備えた SHA は、連続したチャンネルでフルスケール（負から正まで）の電圧レベルを切り替えるマルチプレクス・システム、およびナイキスト・レートまでの周波数やナイキスト・レートを超える周波数での入力サンプリングのどちらにも等しく適しています。AD1671 は、リファレンス出力ピンとリファレンス入力ピンの両方を備えているため、内蔵のリファレンスをシステム・リファレンスとして使用することができます。また、外部リファレンスを使用して、アプリケーションの DC 精度および温度ドリフト条件に適合させることもできます。

AD1671 は、変換サイクルの最初の部分で発生する可能性のある誤差に対して、デジタル誤差補正機能を備えたサブレンジング・フラッシュ変換技術を採用しています。内蔵のタイミング・ジェネレータは、4 つの内部フラッシュ・サイクルごとにストローブ・パルスを供給します。コンバータを制御するためには、1 つの ENCODE パルスを使用します。デジタル出力データは、2 の補数またはオフセット・バイナリ出力フォーマットで表されます。範囲外信号は、オーバーフロー状態を示します。この信号と最上位ビットを使用して、ローのオーバーフローであるか、またはハイのオーバーフローであるかを判断することができます。

AD1671 の性能は、リニア・セクションで高速、低ノイズのバイポーラ回路を採用し、ロジック・セクションで低消費電力の CMOS を採用することで実現しています。アナログ・デバイセズの ABCMOS-1 プロセスにより、1 チップに高速バイポーラ素子と 2 ミクロンの CMOS 素子の両方を搭載することが可能です。レーザー・トリミングされた薄膜抵抗を使用して、高精度と温度安定性を実現しています。