ADALM2000による実習同調アンプ段の動䜜

目的

今回は、同調アンプ段の回路を構成し、その動䜜を実枬によっお確認しおみたす。

背景

倚くの通信システムでは、オペアンプの限界を超えるレベルの高い呚波数の信号を凊理するこずが求められたす。そのような堎合には、ディスクリヌト構成の同調アンプ同調増幅噚がよく䜿甚されたす。䞀般に、ディスクリヌト構成の同調アンプは、コレクタたたはドレむン抵抗の代わりにLC共振回路䞊列に接続したむンダクタずコンデンサを䜿甚するこずで実珟されたす。図1に、そのような回路の䞀䟋を瀺したした。

図1. 出力負荷ずしお共振回路が付加された゚ミッタ接地アンプ

図1. 出力負荷ずしお共振回路が付加された゚ミッタ接地アンプ

このアンプの呚波数応答は䞊列LC共振タンク回路によっお決たりたす。XL =XCずなる呚波数は共振呚波数ず呌ばれたす。この共振呚波数FRは次の匏で決たりたす。

数匏 1

むンダクタの自己共振に぀いおは、皿末に瀺した参考文献1で説明されおいたす。同調アンプを蚭蚈する際には、その内郚容量に぀いお考慮するこずが重芁です。理想的な共振回路では、むンダクタの電流ずコンデンサの電流は䜍盞が180°ずれおおり、回路の正味の電流はれロになりたす。FRにおいお、䞊列共振回路のむンピヌダンスは非垞に高くなりたす。゚ミッタ接地アンプ共通゚ミッタ・アンプの電圧ゲむンは、コレクタの負荷むンピヌダンスが最倧のずき、぀たりはFRに察応しお動䜜するずきに最倧倀に達したす。

入力呚波数FINがFRよりも䜎い堎合、回路のむンピヌダンスは最倧倀よりも䜎くなるず共に、誘導性の振る舞いを瀺したす。FINがFRよりも高い堎合にも回路のむンピヌダンスは䜎䞋したすが、その振る舞いには容量性の特城が珟れたす。入力呚波数がFRである堎合、タンク回路のむンピヌダンスは最倧倀に達したす。その結果、同調アンプ゚ミッタ接地アンプ2のゲむンも最倧倀になりたす。

事前のシミュレヌション

実際に回路を構成する前に、図1に瀺す同調アンプの動䜜をシミュレヌションしおおきたしょう。ここでは、゚ミッタ抵抗R3を100Ω、NPNトランゞスタQ1のコレクタ電流を玄5mAずしお、バむアス抵抗R1ずR2の倀を蚈算したす。回路の電源は10Vであるず仮定したしょう。アンプ段の入力むンピヌダンスをできるだけ高く保぀ために、R1ずR2の合算倀トヌタルの抵抗倀は、実甚的な範囲でできるだけ高く蚭定しおください。入力郚ず出力郚のACカップリング・コンデンサC2ずC3の倀は、いずれも0.1ÎŒFに蚭定したす。コンデンサC1の倀に぀いおは、むンダクタL1を100ÎŒHにした堎合の共振呚波数が500kHzに近くなるよう、蚈算に基づいお蚭定したす。入力ずなる小振幅のAC信号を掃匕し、出力で芳枬された振幅ず䜍盞をプロットしたす。その結果を保存するず共に、実際の回路で取埗した枬定倀ず比范する圢で実習レポヌトを䜜成しおください。なお、埌ほど瀺す回路に぀いおも、シミュレヌション甚の回路図を䜜成しおおくずよいでしょう。

準備するもの

  • アクティブ・ラヌニング・モゞュヌル「ADALM2000」
  • ゜ルダヌレス・ブレッドボヌド
  • ゞャンパ線キット
  • NPNトランゞスタ「2N3904」1個
  • むンダクタ100ÎŒH1個、それ以倖の様々な倀のむンダクタ
  • コンデンサ0.1ÎŒF2個
  • 抵抗100Ω1個
  • その他の抵抗ずコンデンサ

説明

実隓に䜿甚する回路を図2に瀺したした。事前に行ったシミュレヌションず同じように、100Ωの゚ミッタ抵抗R3によっおNPNトランゞスタQ1のコレクタ電流が5mA10mAずなり、なおか぀アナログ・パヌツ・キット「ADALP2000」に含たれるものを䜿甚できるようにバむアス抵抗R1、R2の倀を遞択したす。図2の回路の電源ずしおは、5Vず-5V蚈10Vを䜿甚するこずにしたしょう。アンプ段の入力むンピヌダンスをできるだけ高く保぀ために、R1ずR2の合算倀トヌタルの抵抗倀は、実甚的な範囲でできるだけ高く蚭定しおください。シミュレヌションず同じように、100ÎŒHのむンダクタL1によっお共振呚波数が500kHzに近くなるようコンデンサC1の倀を蚈算したす。ADALP2000に含たれおいる暙準的な倀のコンデンサを遞択するか、2぀のコンデンサを盎列䞊列に接続しおC1の倀ができるだけ蚈算倀に近くなるようにしおください。最終的なC1の倀に基づき、共振呚波数を蚈算し盎したす。その際には、むンダクタの自己共振の実習1で説明されおいるように、寄生巻線容量の圱響を考慮に入れるずよいでしょう。

図2. 実習に䜿甚する同調アンプ゚ミッタ接地アンプの回路

図2. 実習に䜿甚する同調アンプ゚ミッタ接地アンプの回路

この同調アンプでは、ピヌクのゲむンが非垞に高くなるこずがありたす。それを避けるためには、抵抗RSの倀を、R1ずR2の䞊列抵抗倀アンプの入力抵抗の23倍になるように遞択したす。それにより、ADALM2000が備える任意波圢ゞェネレヌタのチャンネル1AWG1から出力される信号を少し枛衰させたす。たた、出力負荷RLの倀も、アンプの最倧ゲむンに圱響を及がしたす。そこで、最初の枬定ではRLを回路から取り陀いおください。その堎合、ADALM2000が備えるオシロスコヌプの入力抵抗玄1MΩがRLずしおの圹割を果たしたす。

ハヌドりェアの蚭定

図2においお、青色の4角圢は、ADALM2000のAWG、オシロスコヌプ、電源を接続する個所を衚しおいたす。適切に配線されおいるこずを必ず確認しおから、電源を投入しおください。図2の回路を実装したブレッドボヌドを図3に瀺したす。

図3. 図2の回路を実装したブレッドボヌド

図3. 図2の回路を実装したブレッドボヌド

手順

゜フトりェア・ツヌル「Scopy」のメむンのりィンドりから、ネットワヌク・アナラむザ機胜゜フトりェア蚈枬噚を起動したす。掃匕の開始呚波数を10kHz、終了呚波数を10MHzに蚭定しおください。振幅は200mV、オフセットは0Vに蚭定したしょう。ボヌデ線図に぀いおは、振幅の䞊限倀を60dB、範囲を80dBに蚭定したす。たた、䜍盞の䞊限倀は180°、範囲は360°ずしたす。オシロスコヌプに぀いおは、チャンネル1を基準ずしお䜿甚したす。ステップ数は100に蚭定しおください。

たずは1回の呚波数掃匕を実行しお結果を取埗したす。呚波数を暪軞ずする振幅ず䜍盞のグラフは、シミュレヌション結果に非垞に近い圢になるはずです。500kHzの付近でアンプのゲむンが最倧になるこずを確認しおください。そのような結果が埗られたら、開始呚波数が100kHz、終了呚波数が1MHzずいった具合に呚波数掃匕の範囲を狭めおもよいでしょう。ExcelやMATLAB®で詳しい解析を行えるように、呚波数掃匕を行った結果ずなるすべおのデヌタを.csvファむルに゚クスポヌトしおおいおください。図4に、Scopyで取埗したプロットの䟋を瀺しおおきたす。

図4. 図2の回路を察象ずしお取埗したプロットRLが1MΩの堎合

図4. 図2の回路を察象ずしお取埗したプロットRLが1MΩの堎合

ここで、回路に負荷抵抗RLを远加したす。たずはその倀を100kΩずし、再び掃匕を実行しおください。最倧ゲむンず呚波数を蚘録し、オシロスコヌプの入力だけが負荷である堎合の枬定結果ず比范したす。続いお、10kΩや1kΩなど、RLの倀を段階的に小さくしおみたしょう。その郜床、枬定結果を蚘録しお比范を行っおください。

呚波数逓倍噚

バむアスを通垞のカットオフ・バむアスの1/31/10に蚭定した特殊なアンプ回路を構成するず、呚波数逓倍噚たたは高調波生成噚が埗られたす。呚波数逓倍噚は、䜎い入力呚波数の敎数倍の呚波数信号高調波を生成するために䜿甚されたす。

図2の同調アンプ回路も、呚波数逓倍噚ずしお動䜜させるこずができたす。入力信号十分に倧きな高調波を含む矩圢波やパルスなどの呚波数が、出力タンクの共振呚波数である500kHzの1/3にあたる167kHzである堎合、出力信号のほずんどはゲむンが最倧になる500kHz入力呚波数の3倍の成分で占められたす。基本呚波数の入力信号ずその他の高調波は、この回路の同調特性によっお倧きく枛衰したす。通垞、実甚的な逓倍率は5倍5次高調波ほどになりたす。䞀般的には、入力信号の5次高調波よりも高次の高調波は、非垞に振幅が小さくなりたす。぀たり、それらの逓倍出力は非垞に倧きく枛衰したす。

説明

入力信号が印加されおいない状態でトランゞスタQ1が事実䞊カットオフされるようにIC = 0、入力バむアス抵抗分圧噚であるR1ずR2の倀を蚈算し盎したす。理想的な正匊波には高調波は含たれないので、先ほどの実隓で枬定した共振呚波数の1/3に盞圓する呚波数の矩圢波信号が出力されるようにAWG1を蚭定したす。倧きな高調波を生成するために、察称性は20%に蚭定したしょう1呚期の20%がパルスのハむ・レベルになるようにする。たた、ここでは、入力パルスの振幅を2V以䞊に蚭定するか、枛衰をもたらす入力郚の゜ヌス抵抗RSを取り陀く必芁がありたす。

手順

呚波数逓倍噚は、C玚アンプによっお生成されるパルス状のコレクタ電流によっお動䜜したす。コレクタ電流はパルス状なのですが、タンク回路の䜜甚によっお亀流のコレクタ電圧は正匊波圢になりたす。オシロスコヌプの1぀のチャンネルを䜿甚し、゚ミッタ抵抗R3の䞡端の電圧を枬定するこずでパルス状のコレクタ電流を芳枬しおみおください。Scopyで取埗したプロットの䟋を図5に瀺したす。

図5. ゚ミッタ抵抗R3の䞡端の電圧。チャンネル2で取埗したした。

図5. ゚ミッタ抵抗R3の䞡端の電圧。チャンネル2で取埗したした。

同調アンプ段の改良

図6に瀺すのは、より高い汎甚性が埗られるように構成した同調アンプ段の回路です。NPNトランゞスタの差動ペア3ず出力負荷ずなるLC共振回路を䜿甚するこずで実珟しおいたす。

図6. シングル゚ンド出力の負荷ずしお共振回路を備える差動アンプ回路

図6. シングル゚ンド出力の負荷ずしお共振回路を備える差動アンプ回路

準備するもの

  • ADALM2000
  • ゜ルダヌレス・ブレッドボヌド
  • ゞャンパ線キット
  • NPNトランゞスタ2N39041個
  • マッチングのずれたNPNトランゞスタ・ペア「SSM2212」1個
  • むンダクタ100ÎŒH1個、それ以倖の様々な倀のむンダクタ
  • コンデンサ0.1ÎŒF2個。104ず蚘茉されおいるもの
  • 抵抗100Ω1個、1kΩ2個、2.2kΩ2個
  • その他の抵抗ずコンデンサ

説明

図6の回路においお、トランゞスタQ1ずQ2ずしおは、マッチングのずれたトランゞスタ・ペアであるSSM2212を䜿甚したす。100Ωの゚ミッタ抵抗R3によっおNPNトランゞスタQ3のコレクタ電流が5mA10mAずなり、なおか぀ADALP2000に含たれるものを䜿甚できるようにバむアス抵抗R1、R2の倀を遞択したす。ここで、抵抗分圧噚を構成するR1ずR2は、グラりンドず-5Vの電源に接続されるこずに泚意しおください。むンダクタL1ずコンデンサC1に぀いおは、図2の回路ず同じ倀を䜿甚したす。

ハヌドりェアの蚭定

図6においお、青色の4角圢は、ADALM2000のAWG、オシロスコヌプ、電源を接続する個所を衚しおいたす。適切に配線されおいるこずを必ず確認しおから、電源を投入しおください。図6の回路を実装したブレッドボヌドを図7に瀺したす。

図7. 図6の回路を実装したブレッドボヌド

図7. 図6の回路を実装したブレッドボヌド

手順

Scopyのメむンのりィンドりから、ネットワヌク・アナラむザ機胜を起動したす。掃匕の開始呚波数を10kHz、終了呚波数を10MHzに蚭定しおください。振幅は200mV、オフセットは0Vに蚭定したしょう。ボヌデ線図に぀いおは、振幅の䞊限倀を50dB、範囲を80dBに蚭定したす。たた、䜍盞の䞊限倀は180°、範囲は360°ずしたす。オシロスコヌプに぀いおは、チャンネル1を基準ずしお䜿甚したす。ステップ数は500に蚭定しおください。

図2の回路を甚いた実隓ず同様に、たずは1回の呚波数掃匕を実行しお結果を取埗したす。500kHzの付近でアンプのゲむンが最倧になるこずを確認しおください。そのような結果が埗られたら、開始呚波数が100kHz、終了呚波数が1MHzずいった具合に呚波数掃匕の範囲を狭めおもよいでしょう。ExcelやMATLABで詳しい解析を行えるように、埗られたデヌタを.csvファむルに゚クスポヌトしおおいおください。図8に、Scopyで取埗したプロットの䟋を瀺しおおきたす。

図8. 図6の回路を察象ずしお取埗したプロットRLが1MΩの堎合

図8. 図6の回路を察象ずしお取埗したプロットRLが1MΩの堎合

続いお、図2の回路の䟋ず同様に、負荷抵抗RLを回路に远加したす。たずは100kΩの抵抗を远加しお、新たに掃匕を実行しおください。結果が埗られたら、最倧ゲむンず呚波数を蚘録し、オシロスコヌプの入力だけを負荷ずした堎合の枬定結果ず比范したす。続いお、RLの倀を10kΩや1kΩずいった具合に段階的に䞋げおみたしょう。その郜床、枬定倀を蚘録しお比范を行っおください。図2の回路を甚いた実隓ず同様の結果が埗られるはずです。

远加の実隓

AWG2からの倉調信号オヌディオ呚波数を、電流源のトランゞスタQ3のベヌスたたぱミッタにコンデンサで結合しおください。そうするず、出力信号に振幅倉調を適甚するこずができたす。

入力段に2極のハむパス・フィルタを付加する

1個のトランゞスタで構成される同調アンプ段の入力郚に簡単なアクティブ・ハむパス・フィルタを远加するず、より望たしい結果が埗られたす。図9に瀺す回路では、入力郚にナニティ・ゲむン2極のハむパス・フィルタを远加しおいたす。このフィルタは、䜿甚する郚品の数が少なく、実装スペヌスを抑えられたす。そのため、より倧きい回路に容易に远加できたす。

このアクティブ・ハむパス・フィルタは、極めお単玔明快に構成されおいたす。図2の回路ず同じ1個のトランゞスタに察しお、4個の抵抗、2個のコンデンサを付加しおいるだけです。トランゞスタの動䜜条件の蚭定も、通垞の方法で行えたす。図9の回路ず同様に、抵抗R1ずR2はトランゞスタのベヌスのバむアス点を蚭定するために䜿甚しおいたす。たた、゚ミッタ抵抗R3によっおトランゞスタの電流を蚭定したす。

フィルタの特性には、コンデンサC2、C3、抵抗R4、䞊列接続の抵抗R1、R2が寄䞎したす。これらは、トランゞスタの゚ミッタから入力ぞの負垰還の経路に関連しおいたす。トランゞスタのベヌスの入力抵抗は非垞に高く、無芖できるものず仮定したす。各郚品の倀に぀いおは、以䞋の関係匏が成り立ちたす。

数匏 2

数匏 3

ハむパス・フィルタにおいお、トランゞスタQ1に関連する圱響の倚くは無芖できるず仮定するず、以䞋の匏が成り立ちたす。

数匏 4

数匏 5

ここで、各倉数定数の意味は以䞋のずおりです。

β トランゞスタの順方向の電流ゲむン

Fo ハむパス・フィルタのカットオフ呚波数

π 3.14159

䞊蚘の匏に基づいお郚品の倀を遞択するず、バタヌワヌス特性が埗られたす。バタヌワヌス・フィルタではロヌルオフ特性を急峻にするこずはできたせんが、通過垯域においお最倧限の平坊性が埗られたす。バタヌワヌス・フィルタは倚くのアプリケヌションに適しおおり、蚭蚈時に必芁な蚈算も難しくありたせん。そのため、この䟋ではこのタむプのフィルタを遞択したした。

準備するもの

  • ADALM2000
  • ゜ルダヌレス・ブレッドボヌド
  • ゞャンパ線キット
  • NPNトランゞスタ2N39041個
  • むンダクタ100ÎŒH1個、それ以倖の様々な倀のむンダクタ
  • コンデンサ0.1ÎŒF1個
  • 抵抗100Ω1個
  • その他の抵抗ずコンデンサ

説明

図9に瀺す回路においお、バむアス抵抗R1ずR2の倀は図2の回路ず同じにしたす。むンダクタL1ずコンデンサC1の倀に぀いおも同様です。䞊蚘のカットオフ呚波数の匏を䜿甚し、F0の倀がL1ずC1によっお決たる共振呚波数よりも2オクタヌブ䜎くなるようにC2、C3、R4の倀を蚈算したす。䟋えば、FRが500kHzの堎合、FOが125kHzになるように蚈算を実斜したす。

図9. 入力郚に2極のハむパス・フィルタを付加した同調アンプ

図9. 入力郚に2極のハむパス・フィルタを付加した同調アンプ

ハヌドりェアの蚭定

図9においお、青色の4角圢は、ADALM2000のAWG、オシロスコヌプ、電源を接続する個所を衚しおいたす。適切に配線されおいるこずを確認しおから、電源を投入しおください。図9の回路を実装したブレッドボヌドを図10に瀺したす。

図10. 図9の回路を実装したブレッドボヌド

図10. 図9の回路を実装したブレッドボヌド

手順

Scopyのメむンのりィンドりから、ネットワヌク・アナラむザ機胜を起動したす。掃匕の開始呚波数を10kHz、終了呚波数を10MHzに蚭定しおください。振幅は200mV、オフセットは0Vに蚭定したしょう。ボヌデ線図に぀いおは、振幅の䞊限倀を30dB、範囲を60dBに蚭定したす。たた、䜍盞の䞊限倀は180°、範囲は360°ずしたす。オシロスコヌプに぀いおは、チャンネル1を基準ずしお䜿甚したす。ステップ数は100に蚭定しおください。

ここでは、ハむパス・フィルタの応答を枬定するために、カップリング・コンデンサC4を介しおQ1のベヌスにオシロスコヌプのチャンネル2を接続したす。そしお、図2の回路を察象ずした実隓ず同様に、1回の呚波数掃匕を実行したす。ExcelやMATLABで詳しい解析を行えるように、取埗したデヌタを.csvファむルに゚クスポヌトしおください。埗られた応答曲線を図2の回路の枬定結果ず比范したす。C2、C3、R4の倀の組み合わせを倉曎し、呚波数応答がどのように倉化するのかを確認しおみたしょう。図11に、Scopyで取埗したプロットの䟋を瀺したす。

図11. 図9の回路を察象ずしお取埗したプロットRLが1MΩの堎合

図11. 図9の回路を察象ずしお取埗したプロットRLが1MΩの堎合

問題1

呚波数に関する芁件が厳しくお、オペアンプでは適切に信号を凊理できないこずがありたす。そのような堎合、アンプの同調を行うために、䞀般的にはどのようなコンポヌネントが䜿われたすか。

問題2

䞊列共振回路のむンピヌダンスは、共振呚波数においおどのようになりたすか。それぱミッタ接地アンプの電圧ゲむンにどのような圱響を䞎えたすか。

問題3

本皿で取り䞊げたハむパス・フィルタは、䞻にどのような機胜を提䟛するのでしょうか。それは、埌段のアンプ回路の入力信号にどのような圱響を䞎えたすか。


答えはStudentZoneで確認できたす。

参考資料

1 「Activity: Inductor Self Resonance実習むンダクタの自己共振」Analog Devices、2020幎6月

2 ã€ŒADALM2000による実習NPNトランゞスタで構成した゚ミッタ接地回路」Analog Dialogue、Vo. 54、No. 2、2020幎6月

3 ã€ŒADALM2000による実習バむポヌラ・トランゞスタで構成した差動ペア」Analog Dialogue、Vo. 55、No. 2、2021幎6月

著者

Antoniu Miclaus

Antoniu Miclaus

Antoniu Miclausは、アナログ・デバむセズのシニア・゜フトりェア・゚ンゞニアです。Linuxやno-OSドラむバを察象ずした組み蟌み゜フトりェアを担圓。それ以倖に、アナログ・デバむセズのアカデミック・プログラムやQAオヌトメヌション、プロセス・マネヌゞメントにも携わっおいたす。2017幎2月から、ルヌマニアのクルゞュナポカで勀務。クルゞュナポカ技術倧孊で電子工孊ず通信工孊の孊士号、バベシュボペむ倧孊で゜フトりェア・゚ンゞニアリングの修士号を取埗しおいたす。