ADL5304

ADL5304は、高速・応答で低ノイズの、200dB（1pA～10mA）にわたる測定範囲を持った、高速のログ変換器です。ADL5304の公称ログ・スロープは10mV/dB（200mV/ディケード）です；他の値にも容易に構成し直すことができます。ログのインターセプト値（ログ出力VLOGが0Vになる入力電流の値）は、ログ比率アプリケーションに応じて、内部の100nA電流源または外部的に広範囲にわたって、プログラムすることができます。ディフォルトのインターセプト値は、V_LOG＝1.5Vで100nAの測定範囲の中間点である3.162fAに設定されています。 

仕様化された1pA～3mAの入力範囲での動作に必要なのは、1つの5V単電源のみです。両電源電圧動作も可能で、仕様化された入力電流範囲が10mAまで拡張します。 

ADL5304は、2つの電流入力をログ変換として受け付けます。分子入力電流、I_NUM、は、低オフセットのJFETアンプ周辺の帰還パスに接続されたNPNトランジスタのコレクタに流入します。分母電流、I_DEN、は、同じ方法で扱われ、こちらはログ比の動作ができます。入力のサミング・ノード（INUMとIDEN）は、1.5Vの一定のディフォルト電圧で動作します。VSM1～VSM4ピンは、INUMとIDEN入力のすぐ脇に位置しており、リーク電流を最小化するためのガード電圧を提供します。 

光の測定には適応するフォトダイオードのバイアスをかけます。I_NUMが1.1倍されたモニタ電流はIMONピンに出力され、フォトダイオードの直列抵抗（R_S）の10倍の外部抵抗、R_MNTR、が、フォトダイオードを通った電圧に適用され、暗電流を最小化するために内部PD接合点を一次0Vに保持します。 

VLOG出力はバッファリングされ、内部のゲイン設定用抵抗を通して再スケーリングすることができます。内部のI_LOGは、－400μA～＋400μA間で変化し、I_NUMが1pA～10mAの10ディケードにわたって変化します。このことは、図1に示されたディフォルト構成内のVLOGピンで0.5V～2.5Vに相当します。 

高精度な1.5V（1P5Vピン）と2.0V（2VLTピン）リファレンス出力を使えば、外付け抵抗を使ってインターセプト点の高精度再設定が可能です。 

ADL5304は32ピン、5mm×5mmのLFCSPパッケージを採用しており、－40℃～＋85℃での動作が仕様規定されています。 

• 高精度光パワー測定
• 広範囲ベースバンド対数圧縮
• 高速APCループ用多機能検出器