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閉じる持続型血糖モニター技術が患者にもたらすメリット
あなたの祖父が糖尿病を患っているとします。おそらく、その病状を管理するためには、扱いの面倒な試験紙を使用したり、複雑な情報を読み解いたりしなければならないでしょう。また、幼い子供が糖尿病を患っている場合には、針を刺す度に緊張したり怖い思いをしたりすることになります。このような患者の負担を軽減することはできないのでしょうか。従来の持続型血糖モニター(CGM:Continuous Glucose Monitoring)技術はこのような問題を抱えていました。アナログ・デバイセズは、CGMデバイス(持続血糖測定器)に画期的な技術を適用することで、これらの課題を解決しようとしています。
CGMデバイスは、皮下に埋め込んだ微細なセンサーを使用して継続的に血糖値を測定する携帯型の装置です。CGMデバイスが登場するまで、糖尿病の検査方法には多くの課題が存在しました。CGMデバイスはそうした課題を解消したものです。これを使用すれば、迅速かつ正確に病状をモニタリングすることができ、糖尿病の患者と担当の医師は、必要な情報をリアルタイムに得ることが可能になります。
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しかし、現状のCGMデバイスは、「まだ」完全なソリューションではありません。相変わらず、SWaP(サイズ、重量、消費電力)の最適な組み合わせを実現することが重要な課題になっています。CGMデバイスは、糖尿病の患者の腕や腹部に装着して使用する携帯型バイタル・サイン・モニター(VSM:Vital Sign Monitoring)デバイスの一種です。この種の装置によって必要なデータを収集するためには、継続的に電力を供給しなければなりません。したがって、ある程度の大きさになることは避けられず、患者の邪魔にならないようにするのは容易なことではありませんでした。
アナログ・デバイセズは、慢性疾患の管理に使用するウェアラブル・デバイスなど、デジタル・ヘルスケア・ソリューションの開発に注力しています。その分野のリーダーとして、SWaPは是が非でも解決すべき重要な課題です。当社は、中国のMeiqiをはじめとするCGMデバイスのメーカーが、従来よりも小型で高性能の製品を開発できるよう懸命に取り組んできました。お客様と密な連携を図ったことで、便利かつ身体への影響を抑えられる画期的な技術を開発することができました。その技術は、新世代のあらゆるVSMの基盤になるものです。
デジタル・ヘルスケアは、世界的により問診に近い位置で使われるようになっています。それに伴い、VSMに対するニーズが急激に高まっています。現在では、人々が通院しなくても健康を維持できるようにする技術など、デジタル・ヘルスケアによる革新がかつてないほど強く求められるようになっています。特に、医師やクラウドに情報を直接引き渡せる自己完結型のモニター・システムは、人々の健康に直接的に貢献するだけでなく、情報を容易に活用できるようになることから、大きな注目を集めています。
VSM技術の進化は、糖尿病の患者と医療関係者の双方にとって重要です。VSM技術が普及することにより、糖尿病の患者は、指先穿刺による検査をはるかに上回るメリットを実感できます。より精度が高く、プロアクティブ(先を見越した)な管理を可能にするデータを収集できるようになることもメリットの1つです。あなたの祖父が、糖尿病の状態に関するプロアクティブな情報によって、血管の損傷や心疾患、脳卒中、腎疾患といった合併症の防止に役立つツールを利用できるようになったとします。そうなれば、実際に健康を維持しつつ、不安な気持ちを抱えることなく暮らすことができるでしょう。あるいは、怖い針ではなく、腕に貼り付けたスマートな小型コンピュータによって病状を管理できるようになったとしたら、糖尿病を患う子供の負担はどれほど軽減されるでしょうか。アナログ・デバイセズは、このような例が他にも数多く存在すると考えています。1つの画期的な装置により、人々はより幸せで健康的な人生を送れるようになるかもしれません。価値あるデータをより多く取得できるようにすれば、患者自身がプロアクティブに健康を管理することが可能になります。そうすれば、入院や急性期治療などを回避できる可能性が高まります。その結果、医療を提供する側の負荷も軽減されます。
アナログ・デバイセズは、CGM技術の進化を加速することができました。その背景にあるのは、「人生をより良くする画期的な技術を生み出す」というコンセプトです。これは、当社のあらゆる事業の基盤になっています。Meiqiの担当者は次のように述べています。 「アナログ・デバイセズは、システム・レベルの知識、専門知識、協業体制といった面で非常に卓越したレベルにあります。単なる部品メーカーの枠をはるかに超える存在だということです」。