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A group of 4 men partially immersed into a soccer game via the beosound soundbar providing realistic live sound
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サウンドバーのレベルを大きく引き上げたBang & Olufsen、アナログ・デバイセズのHDMI 2.1対応ソリューションを活用


映画ファンにとって、テレビが備える通常のスピーカでは映画を十分に楽しめないのは周知の事実です。近年では、映画ファンに限らず平均的な消費者も、ホーム・シアターにテレビ用のサウンドバーを取り入れて、没入感の高い視聴体験を得たいと強く望むようになりました。音声/音響が、そうしたユーザ・エクスペリエンスに欠かせない要素になっているのは間違いありません。現在では、スピーカをずらりと並べたり、複雑で高価な設備を導入したりする必要なく、映画の魅力を十分に味わえるようになりました。家庭でも、単に映像を見る以上の体験を得られるようになったのです。

Bang & Olufsenの「Beosound Theatre」は、テレビ用のシネマチック・サウンドバーです。このパワフルでエレガントなユニットは、ホーム・シアターやゲームなどのアプリケーションをターゲットにしています。このサウンドバーを導入すれば、より空間的かつ魅力的なユーザ・エクスペリエンスを得ることができます。テレビ用のサウンドバーは細長いスピーカであり、テレビの前部や下部に設置されます。それにより、サウンドの質を大幅に高められます。ただ、サウンドバーによってもたらされる効果はオーディオ品質の改善だけではありません。例えば、ビームフォーミングを利用することで音に指向性を持たせることが可能です。そうすれば、視聴者はあたかもアクションの中心部に身を置いているかのような感覚を得ることができます。

Bang & Olufsenは、このBeosound Theatreを製品化するにあたり、その開発を支援してくれるパートナーを必要としていました。そして、そのパートナーとして最適なのはアナログ・デバイセズだと考えました。この選択は、Bang & Olufsenにとって必然的なものでした。なぜなら、アナログ・デバイセズはオーディオ/ビデオ分野の技術資産を豊富に蓄積していることに加え、Bang & Olufsenとの間で長年にわたる関係を築いていたからです。

image of the beosound soundbar tv
Bang & Olufsenは、先進的なオーディオ機能をモジュール式の設計に組み込むことで 新たなサウンドバーを産み出しました。そのサウンドバーは、アップグレードを 行うことにより、寿命を迎えるまで使い続けることができます。

本事例の概要

顧客企業の概要

Bang & Olufsenはハイエンドの市場をターゲットとするオーディオ機器メーカー。1925年にデンマークのストルーアでPeter Bang氏とSvend Olufsen氏によって設立された。社名を冠したブランドで知られており、1世紀近くにわたってオーディオ技術の限界を押し広げてきた。現在もその伝統を守っている。

目標

ハイエンドのホーム・シネマ用の音響機器として、エレガントなデザインと高いスペース効率を備える複雑で強力なサウンドバーを開発する。そのサウンドバーは、アップグレードによって寿命を迎えるまで使用できるように構築する。

課題

「Maximal sound, minimalist design(最高のサウンド、ミニマルなデザイン)」を標榜するBeosound Theatreには、最高の性能と最高のエレガンスさが求められる。しかし、小さなフットプリントで大音量と極めて広い帯域幅に対応するのは決して容易なことではない。

アナログ・デバイセズのソリューション

HDMI®(High-Definition Multimedia Interface) 2.1に対応するアナログ・デバイセズ独自の新世代のソリューションを活用する。このソリューションを採用すれば、サウンドバーだけでなく、テレビ、ドローン、自動車、ノート型PC、ゲーム用モニタ、プロ用AV機器などのオーディオ/ビデオ性能を高められる。

最高の技術で、最高のサウンドを

Bang & Olufsenは、エンターテインメント向け音響分野の最先端に位置する企業です。同社の製品は、高い性能と贅沢なサウンドをミニマルな美しさで実現している点を特徴とします。このブランドの製品は、画一的なものではありません。むしろ、個々のユーザ・エクスペリエンスを究極の形で提供することを目指したものだと言えます。Beosound Theatreは、他に類を見ない製品として設計されました。その実現に大きく貢献したのがHDMI 2.1です。

一般に、サウンドバーは、HDMI対応のケーブルをはじめとする有線方式でテレビに接続されます。なかにはスマート・ホームに統合できるものもあります。HDMIは、オーディオ/ビデオ信号の接続/伝送に用いられる標準規格です。旧来の規格であるHDMI 2.0では、データ転送速度が18Gbpsまでに限られていました。それに対し、HDMI 2.1は最高48Gbpsに対応する革新的な規格となっています。アナログ・デバイセズが開発したHDMI 2.1対応のソリューションは、従来比で3倍近くとなるその帯域幅の仕様を満たしています。また、全く新たな高度な機能も提供するので、非常に有望なソリューションとして認識されています。

48 Gbps
アナログ・デバイセズのHDMI 2.1対応技術によって 実現される最高データ転送速度
18 Gbps
最新世代のHDMI 2.0技術による最高データ転送速度

HDMIの歴史を支えたアナログ・デバイセズ

アナログ・デバイセズとHDMIの歴史の始まりは、同技術の黎明期に当たる20年以上前まで遡ります。アナログ・デバイセズは、これまでHDMI Forumにおいてリーダー的な役割を果たしてきました。HDMI Forumは、当初7社で構成されていたHDMI Foundersのグループから発展した組織です。HDMI 2.0以降は業界を統括する形で活動を続けています。

アナログ・デバイセズは、HDMI規格の普及促進においてリーダーシップを発揮してきました。そのような立場であったことから、HDMIに対応するICはもちろん、技術とリソースのエコシステムを網羅する完全なソリューションを提供することができます。そのソリューションに含まれるのはICやソフトウェアだけではありません。開発キット、技術サポート、Simplay Labs®による完全な準拠度テストにも対応しています。更に、HDMIを担当するベテラン・チームに容易にコンタクトを取れる体制も備えています。アナログ・デバイセズは、相互運用性に関する厳格なテスト・プログラムを用意しています。このプログラムは、最終消費者が互換性のないハードウェアを購入してしまうというリスクを軽減することを目的としています。また、アナログ・デバイセズはソフトウェアの管理についても独自のアプローチを採用しています。具体的には、ファームウェアのアップグレードを現場で実施することが可能です。それにより、お客様の製品が寿命を迎えるまで相互運用性を継続的に改善できます。

このようなアナログ・デバイセズのHDMI関連の実績が、Bang & Olufsenとの長年にわたる関係と結びついた結果、前世代のサウンドバーよりも品質が高く、没入感に優れる空間的なサウンドを実現することができました。

HDMI 2.1のオーディオ機能が備える優位性

HDMI 2.1は、HDMI 2.0を拡張した規格です。その大きな特徴は、最高48Gbpsのデータ転送速度機能やマルチチャンネル対応の機能が定義されている点にあります。HDMI 2.1は、8Kの鮮やかなビデオ、4K/120Hz+のゲーム、高品位のオーディオなどに対応する機能をサポートしています。そのため、HDMI 2.1は多くの没入型技術をサポートするためのバージョンだと言うこともできます。具体的には、Dynamic HDR(High Dynamic Range)、VRR(Variable Refresh Rate)、QMS(Quick Media Switching)、QFT(Quick Frame Transport)、ALLM(Auto Low Latency Mode)といった機能が導入されています。また、30ビット・カラーによる視覚的にロスのない圧縮性能などが提供されます。

Bang & Olufsenにとって、HDMI 2.1の最も重要な機能はeARC(Enhanced Audio Return Channel)でした。この機能を利用すれば、テレビからAVレシーバー(AVR)/従来のマルチスピーカ・サウンド・システム/サウンドバーに対するプレミアム・オーディオの伝送パスを形成することができます。それにより、リビング・ルームにおけるオーディオ関連の接続を簡素化することが可能になります。eARCでは、オーディオの帯域幅が拡張され、より優れた新たなサウンド・フォーマットをサポートできるようになっています。そのため、3Dオーディオや空間オーディオと呼ばれる技術の利用が可能になります。具体的には、Dolby Atmos®やDTS-HDT、非圧縮高ビット・レート・オーディオ、オブジェクト・ベース・オーディオなどに対応できます。


アナログ・デバイセズは、HDMIに関連するイノベーションの最前線にいます。HDMI 2.1に対応する当社のソリューションを採用すれば、かつてないほどシャープで、高速で、鮮やかなコンテンツを提供できます。

アナログ・デバイセズの技術がBeosound Theatreに命を吹き込む

Camera

両社の協業により、何も犠牲にしないで優れたサウンドを実現

HDMI 2.1などの新たな技術を採用したことにより、Beosound Theatreは高品位の指向性オーディオ機能を提供できるようになりました。その結果として、視聴者は、部屋の中のどこにいてもアクションの中心にいるかのような没入感を得られるようになりました。また、仮想化の機能により、わずかなスピーカを使用するだけで多数のスピーカを使用しているのと同様の効果が得られるようになりました。それによりホーム・シアター・システムの魅力は大きく高まり、市場の拡大にもつながっています。

従来、サウンドバーの市場では、部屋の構成をシンプルに保つために、性能をある程度犠牲にするしかありませんでした。しかし、Bang & Olufsenと同社のBeosound Theatreはそのような犠牲を払ってはいません。アナログ・デバイセズと連携したことにより、帯域幅が広く、消費電力が少なく、フットプリントの小さいソリューションを最新の高級サウンドバーに適応させることができました。Bang & Olufsenは、何も犠牲にすることなくホーム・シネマの世界を刷新したのです。

A woman being immersed in the sound coming from the beosound soundbar, making her feel like she is next to the ocean