ウェブキャスト アナログ技術セミナー2020

2020年のアナログ技術セミナーでは、回路設計における課題解決、基礎となるアナログ技術の魅力、設計にすぐに役立つソリューションなど、多数のセッションをお届けしました。

このページではご好評いただいたセッションのウェブキャストコンテンツと、スライドPDFを公開いたします。

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セッション概要

高いSNRのAD変換システムを実現するテクニックと理論

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「何ビットのADCを選択すればよいのか」、「高SNRなAD変換システムを実現するにはどうすればよいのか」。参考となる適切な技術資料も少なく、これらの最適化には途方にくれてしまうことも多いのではないでしょうか。

本セッションでは、ADCの量子化ノイズから始まり、フロントエンドとのノイズ・レベルの分配方法を理論的に考えていきます。さらに、AD変換システムにおいて1Hzノイズ密度をどのように測定し、数値に変換するか、実測を交えて理論的に説明します。最後に帯域制限によるSNR改善の考え方を示します。
AD変換システムを取り扱う方、システム設計をされる方などにお勧めです。

講師:アナログ・デバイセズ株式会社 石井 聡

たった2本のケーブルで多チャンネルオーディオと電力の伝送を!A2B🄬のご紹介

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オーディオ信号の伝送といえばアナログ線による伝送か、Ethernet等の既存技術を用いたデジタル伝送が主なものでしたが、アナログ・デバイセズが開発したA2B(Automotive Audio Bus)は、これまでのものとは全く違うユニークな方法で多チャンネルのオーディオ信号を電力と共に伝送します。
また、いわゆる通信プロトコルはチップが全て処理しているため、伝送プロトコルに関する知識は必要ありません。
新しいオーディオ伝送に興味がある方を対象に、チップの基本動作から開発環境の設定まで、初めての方でもすぐに設計・開発できる情報を本セッションでご紹介します。

  • A2Bの基礎知識
  • A2Bデバイスの機能詳細
  • A2Bデバイスの開発環境

講師:アナログ・デバイセズ株式会社 斎藤 伸平

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電源回路設計の安定化の評価と電子回路の事前検証

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多くの電子回路設計者が遭遇するいろいろなトラブル
例えば電源回路ではその負荷が決まってからでないと詳細な設計ができません。必要な機能の設計が終わってから短時間で、そして確実に安定に動く電源回路を設計しなければなりません。
今回は電源回路の安定性評価方法と測定器がない時の対処、さらにLTspiceで位相余裕を測定する方法をご紹介いたします。
また、高次フィルタを例にとって、部品バラつきによる特性変化に対処する評価をLTspiceで行う方法と、特に.funcコマンドを使用した例をご紹介いたします。

  1. 電源回路に関して
    • 位相余裕の測定方法
    • 測定装置がない場合の対処方法
    • LTspiceによるボード線図の作成方法
  2. 高次フィルタに関して
    • 受動部品の誤差がどの程度周波数特性に影響するか
    • LTspiceでの検証方法
    • 最悪の場合を .func コマンドを使用して検証

講師:アナログ・デバイセズ株式会社 原田 秀一

シンプル機能と複雑な特性を持つ、 アナログ・スイッチの基礎

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アナログ・スイッチは、他のアナログ素子と異なり、回路内に存在しないことが最良とされる不思議な素子です。
ON時には信号に何も影響せず通過させ、OFF時には全く存在しないかのように消えることが理想的です。実際にこれは難しいので、使用する回路の特性で何が重要かで、その用法を工夫します。
本セミナーでは、あまり取り上げられることがないこのアナログ・スイッチの技術と特性のトレードオフ、使い方などについて基礎からわかりやすく解説します。アナログ回路設計の初心者に特にお勧めです。

  1. アナログ・スイッチと半導体プロセス
  2. CMOSスイッチの構造と特性のトレードオフ
  3. CMOS以外のプロセスを用いたアナログ・スイッチ
  4. 他の素子(OPアンプ、コンバータ他)と組み合わせて使う場合の注意点
  5. 回路内のスイッチが全体に与える影響について
  6. アナログ・スイッチの選び方

講師:アナログ・デバイセズ株式会社 藤森 弘己

ソフトウェア無線ソリューション「RadioVerse™」

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近年、ディスクリートのRF部品が入手困難となり、旧来のRFフロントエンド回路の設計変更を迫られているお客様も多いかと思います。反面、RF技術者の獲得は依然として厳しい状況があり、ノウハウの継承が課題となっております。
そのような課題に対する一つの解決策として、アナログ・デバイセズでは「RadioVerse」と言う、RF回路の集積化およびデジタル補正技術による、RF性能の自動的な最適化が可能な、ソフトウェア無線のソリューションを提供しています。
本セッションでは、RadioVerseを構成するソフトウェア無線の技術の詳細をご紹介するとともに、RadioVerseを用いていかに簡単に無線機を設計・評価可能かをご紹介いたします。

  • ダイレクトコンバージョンと従来のアーキテクチャの比較
  • RadioVerseのソフトウェア無線ソリューションの紹介
  • RadioVerseを用いた無線機の設計・評価方法について

講師:アナログ・デバイセズ株式会社 峰野 太喜

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降圧スイッチング電源の出力電圧リップルと、スパイク・ノイズ ~その発生メカニズムをLTspiceで確認する~

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LTspice®は高性能なSpiceシミュレーション・ソフトウェアで、回路図入力、波形ビューワに改善を加え、スイッチング・レギュレータのシミュレーションを容易にするためのモデルを搭載しています。LTspiceとアナログ・デバイセズの多くのスイッチング・レギュレータとアンプに対応するマクロモデル、そして一般的な回路シミュレーションのためのデバイスライブラリをどなたでもダウンロードしてお使い頂くことができます。
今回は「回路シミュレータLTspiceで学ぶ電子回路」の著者である渋谷道雄先生より、これからお使いになる技術者の方や、普段LTspiceを使いこなしている方まで幅広く楽しんで頂ける「LTspiceスペシャリストが教える“LTspiceのマニアックなTips”」と題して、LTspice Tipsトリビアをお届けします。
文字だけではなかなか難しい内容でも解説と共にお聴き頂くことで一層理解が深まります。

  • 出力電圧リップルと、高周波フロア・ノイズの関係
  • 小さなスパイク・ノイズの原因

講師:株式会社三共社 渋谷 道雄 氏

時代をけん引するアナログ技術の魅力

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時代は半導体の進化がけん引しています。ところが世間ではアナログというと何か時代遅れのようです。でも本来のエレクトロニクスにおけるアナログはそういう意味ではありません。 自然界の法則と直接会話するのがアナログ技術なのです。
最先端の重力波観測、遺伝子解析、ロボット、そして電気自動車の性能アップも全てアナログ技術がカギなのです。そして、話題のスーパーコンピュータも、アナログ回路が集めてきた高精度な情報があってこそ、その計算に価値があるのです。
本講座では、これから電子エンジニアを目指す若者のために、アナログ技術の魅力をお話しし、ぜひ次の時代の創造者となってほしい。そういうお話をいたします。

  • 魅力あるアナログ技術とは
  • アナログ技術はこんなところで活躍しています
  • ITでだれもが簡単にメーカになれる時代
  • LTC2400で超高精度6桁DCメータを作る

有限会社レムフクラフト 浜田 智 氏