VSWR: 電圧定在波比
VSWRとは
意味
Voltage Standing Wave Ratio (電圧定在波比):VSWRは、無線周波数電力が電源から伝送線を通って負荷へ(例:パワーアンプから伝送線を通ってアンテナへ)どれだけ効率よく伝送されるかを示す計測値。理想的なシステムではエネルギは100%伝送される。これを実現するためには、ソースインピーダンス、伝送線やすべてのコネクタの特性インピーダンス、および負荷インピーダンス間の正確な整合が必要となる。信号のAC電圧は干渉なく行きわたるため端から端まで同一になる。
実際のシステムでは、不整合インピーダンスが原因で(エコーのように)電力の一部がソースに反射される。反射によって破壊的な干渉が生じ、伝送線において様々な時間および距離で電圧のピークおよび谷が引き起こされる。
VSWRはこれらの電圧変化を測定する。VSWRは伝送線全体における最大電圧と最小電圧との比。電圧は理想的なシステムでは変化しないため、そのVSWRは1.0 (または1:1とよく表現される)となる。反射が生じると電圧は変化し、VSWRは例えば1.2 (1.2:1)のように高くなる。
数学的に:
VSWRは伝送線における信号の電圧比:
VSWR = |V(max)| / |V(min)|
ここでV(max)は伝送線における信号の最大電圧であり、V(min)は伝送線における最小電圧。
インピーダンスからも求められる:
VSWR = (1+Γ)/(1-Γ)
ここでΓ (ガンマ)は負荷近くにおける電圧の反射係数で、負荷インピーダンス(ZL)とソースインピーダンス(Zo)から求められる:
Γ = (ZL-Zo)/(ZL+Zo)
負荷と伝送線が整合していれば、Γ = 0、およびVSWR = 1.0 (または1:1)となる。
同義語
Voltage Standing Wave Ratio, 電圧定在波比用語を検索(アルファベット順):