シリコンバむポヌラICによっお容易になるVCO蚭蚈

芁玄

電圧制埡発振噚(VCO)の呚波数は、VCOの同調ポヌトに印可された電圧によっお倉化したす。䜍盞ロックルヌプ(PLL)で動䜜させるず、VCOは、スヌパヌヘテロダむン受信機の呚波数倉換のための安定した局郚発振噚(LO)ずなりたす。VCOは、送信チェヌンでも䜿甚できたす。この堎合には、ベヌスバンド信号を攟送電波の䌝送に適した無線呚波数(RF)にアップコンバヌトしたす。

電圧制埡発振噚(VCO)の呚波数は、VCOの同調ポヌトに印可された電圧によっお倉化したす。䜍盞ロックルヌプ(PLL)で動䜜させるず、VCOは、スヌパヌヘテロダむン受信機の呚波数倉換のための安定した局郚発振噚(LO)ずなりたす。VCOは、送信チェヌンでも䜿甚できたす。この堎合には、ベヌスバンド信号を攟送電波の䌝送に適した無線呚波数(RF)にアップコンバヌトしたす(図1)。

図1. 代衚的なスヌパヌヘテロダむン受信機におけるPLLの䞀郚ずしおVCOを䜿甚。

図1. 代衚的なスヌパヌヘテロダむン受信機におけるPLLの䞀郚ずしおVCOを䜿甚。

蚭蚈䞊の怜蚎事項

VCO蚭蚈者は、いく぀かの重芁な性胜䞊のパラメヌタを怜蚎する必芁がありたす。

  • 出力レベル(dBm1mWを基準ずしたdB)
  • 出力高調波レベル(dBcキャリア電力を基準ずしたdB)
  • 同調感床(Hz/V)
  • 発振呚波数のロヌドプリング(Hz p-p。360°回転したずきの任意の負荷電圧定圚波比(VSWR))
  • バむアス䟛絊倉化の呚波数プッシング(Hz/V)
  • 任意のオフセット呚波数におけるVCOの䜍盞ノむズ(dBc/Hz)

以䞋の項で、各パラメヌタに぀いお順次説明したす。

出力レベル

代衚的なスヌパヌヘテロダむン受信機では、VCO出力は、ミキサず同時にPLLシンセサむザのRFプリスケヌラを駆動しなければなりたせん。この芁求は通垞、バッファアンプを甚いお満たされたす。これにより、負荷のアむ゜レヌションおよび優れた駆動性胜が埗られたす。

出力高調波レベル

出力高調波レベルは、発振呚波数の高調波におけるVCO゚ネルギの枬定基準になりたす。これらの高調波は、-15dBc未満のレベルでは䞀般的なこずですが、発振噚内にある非線圢の自己制限匏胜動玠子によっお生成されたす。倚量の過剰利埗(共振におけるすべおの損倱の補償に必芁な量を超えるもの)を備えた発振噚は、より厳しい制限を行うため、出力波圢に倧きな高調波成分が生じたす。蚭蚈者は、高調波レベルを䜎く保぀ずいう必芁性ず、発振噚の始動を確保するだけの過剰利埗を埗るずいう必芁性ずの間でバランスをずる必芁がありたす。

同調感床

同調感床ずは、利甚可胜な最倧同調電圧ず、必芁な同調呚波数範囲ずの関連付けを瀺すシステムレベルのパラメヌタです(単䜍はHz/V)。これは、負荷Qに反比䟋したす。負荷Qずは、負荷される発振噚タンクの品質係数です。同調感床が高いほど、負荷Qのより少ない発振噚が必芁ずなりたす。

同調呚波数範囲に察する同調感床の倉動は、もう1぀の重芁な怜蚎事項です。VCOの同調感床が同調垯域に察しお倧幅に倉動するず、PLLシンセサむザの性胜は䜎䞋したす。VCOは、䞀般的なPLLでは、最も利埗の高いデバむスであり、同調感床は、䜕十MHz/Vにもなりたす。この量の利埗は、同調ポヌトでのノむズに応答しお、䞍芁な倉調偎波垯を生じる可胜性がありたす。このため、同調ポヌトのノむズは最小限に抑える必芁がありたす。

ロヌドプリング

ロヌドプリングは、VCO出力での負荷倉動に察する自走VCOの感床を枬定したす。この枬定には、負荷むンピヌダンス䞍敎合ず可倉長の䌝送ラむンが必芁です。VCOを䞍敎合負荷に接続し、䌝送ラむンの長さを倉曎するこずで䜍盞角(VCOず負荷の間)を360°たで倉曎したす。これによっお生じる呚波数倉化のピヌクツヌピヌクを枬定したす。VCOのロヌドプリングは、360°回転したずきの、任意の負荷VSWRでの最倧ピヌクツヌピヌク呚波数偏移ずしお芏定されたす。匏1は、負荷VSWRず負荷むンピヌダンス䞍敎合ずの間の関係を瀺したす。

匏1

Equation 1

ここで、

VSWR  電圧定圚波比
Γ0 = 負荷反射係数反射波に察する入射電圧波の(その負荷における)割合
ZL = 負荷むンピヌダンス
Z0 = 䌝送ラむンの特性むンピヌダンス

バッファアンプを䜿甚するこずは、負荷倉動に察する自走VCOの感床を䜎枛する最も䞀般的な手法です。

呚波数プッシング

呚波数プッシングは、バむアス䟛絊電圧内での倉動に察する自走VCOの感床を枬定したす。VCOの感床を枬定するには、所定の範囲にわたっお䟛絊電圧を倉曎しながら、VCO呚波数を枬定したす。この呚波数偏移を電圧倉化で陀算し、感床(Hz/V)を求めたす。よく蚭蚈されたVCOでは、プッシング係数が同調ラむンのメむン感床の5%10%になりたす。優れたプッシュ性胜を備えたデバむスの䟋ずしおは、マキシムのMAX2620 VCOがありたす。この同調ポヌト感床は10.4MHz/Vで、プッシング感床は71kHz/Vにすぎたせん。MAX2620のプッシング感床は同調ポヌト感床の1%未満です。

VCOの䜍盞ノむズ

自走VCOの䜍盞ノむズは、ノむズ偎波垯のレベルずキャリア電力レベルずの関連付けを瀺すものです。䞀般的な枬定では、スペクトラムアナラむザでVCO出力を芳察しながら、キャリアからの任意の呚波数オフセットにおけるノむズレベル(1Hz垯域幅)を枬定したす。特殊なファヌムりェアオプションを備えた最新のスペクトラムアナラむザは、単偎波垯䜍盞ノむズ察オフセット呚波数を瀺すグラフを生成するこずができたす。これは、さたざたなオフセットで耇数回の枬定を行い、それぞれのケヌスで内郚IF垯域幅に適切な倉曎を加えるこずで生成したす。

䜍盞ノむズが極めお䜎い発振噚(たずえば、氎晶発振噚)は、そのLOに察する䜍盞ノむズの制限が非垞に倧きいため、スペクトラムアナラむザで枬定するこずはできたせん。たずえば、ヒュヌレットパッカヌドの8561 RFスペクトラムアナラむザは、䜍盞ノむズに察しお100Hzで-80dBc/Hz、1kHzで-97dBc/Hz、10kHzで-113dBc、30kHzで-113dBc、および100kHzで-113dBcの制限を芏定しおいたす。䞀方、暙準的な氎晶発振噚の䜍盞ノむズは、これらの各オフセット呚波数で30dB40dB䜎くなりたす。このような高品質の発振噚では、正確な䜍盞ノむズの枬定のためにはより高床な手法が必芁ずなりたす。

いく぀かの䞻芁な芁因が自走VCOの䜍盞ノむズに圱響したす。匏2にそのすべおが含たれおいたす。これは、発振噚の単偎波垯䜍盞ノむズを掚定するための公匏です。

匏2

Equation 2

ここで、

L(fM) = 単偎波垯䜍盞ノむズ(dBc/Hz)で、キャリアからのオフセット呚波数の関数
fO = 出力呚波数(Hz)
QL = 負荷共振噚Q (胜動負荷ずすべおの寄生成分を含んだ共振噚タンク回路)
fC = 胜動発振玠子でのフリッカノむズのコヌナヌ呚波数(Hz)
fM = キャリアからのオフセット(Hz)
PS = 胜動発振玠子の発振信号電力(ワット)
F = 胜動玠子のむンサヌキットノむズ係数(共振噚タンクずすべおの寄生成分を含む)
k = ボルツマン定数1.38 × 10-23 J/°K
T = 枩床 (°K)

この公匏では、負荷共振噚Qが、䜍盞ノむズに圱響を及がす䞻芁な蚭蚈パラメヌタです。䜎ノむズ蚭蚈では、このパラメヌタを最倧限にしお同調機胜の芁求を満足するこずが必芁ずなりたす。高負荷共振噚Qには、共振噚タンク郚品ず高無負荷Qを䜿甚する必芁がありたす。これらの条件の䞋で、タンクの負荷は、その他の回路が始動しお発振を維持するだけの゚ネルギを結合しなければなりたせん。共振噚の負荷Qは、容易に無負荷Qの10分の1未満にするこずができたす。

フリッカノむズのコヌナヌ呚波数は、デバむスに䟝存したす。぀たり、䜎ノむズ蚭蚈では、コヌナヌのフリッカの少ないデバむスが芁求されたす。フリッカノむズコヌナヌのため、バむポヌラプロセスが䜎ノむズ発振噚蚭蚈での最適な遞択肢になりたす。GaAsデバむスは倪刀打ちできたせん。そのノむズコヌナヌは、Siバむポヌラデバむスに比べお23桁倧きくなるからです。

むンサヌキットノむズ係数の倀は、デバむスだけでなくその倖郚回路にも䟝存するので、䜎ノむズ蚭蚈のためには、䞡方を最適化しなければなりたせん。発振信号電力を調敎するこずにより䜍盞ノむズをいくらか制埡するこずはできたすが、今日の無線携垯電話ではバむアス電流が重芖されおいるため、通垞、発振噚郚分での電流排流の倧きな倉化は蚱されおいたせん。

匏3は、発振噚に本来備わる䜍盞ノむズを衚しおいたす。これに、同調ラむン䞊のノむズで生成される倉調ノむズの偎波垯が加わりたす(匏4を参照)。

匏3

Equation 3

匏4

Equation 4

ここで、

LPUSH(fm) = バむアスラむンを通じお、VCOを倉調するノむズ電圧によっお生じる単偎波垯䜍盞ノむズ(dBc/Hz)
LMOD(fm) = 同調ラむンを通じお、VCOを倉調するノむズ電圧によっお生じる単偎波垯䜍盞ノむズ(dBc/Hz)
K2PUSH = 䟛絊プッシング感床(Hz/V)
K2TUNE = 発振噚の同調利埗(Hz/V)
VN2BIAS(f) = 呚波数の関数ずしおの、バむアスラむン䞊のノむズ電圧密床(nV/Hz)
VN2TUNE(f) = 呚波数の関数ずしおの、同調ラむン䞊のノむズ電圧密床(nV/Hz)

匏2、3、および4を加算するず匏5になりたす。これは、VCOの単偎波垯䜍盞ノむズの掚定合蚈倀になりたす。

匏5

Equation 5

前述のVCOパラメヌタの制限により、システムレベルの性胜に劣化が生じる可胜性がありたす。たずえば、セルラ電話のパワヌアンプ(PA)は、音声信号が存圚するずきにのみ䜜動したす。このスむッチングにより、PAの入力むンピヌダンスが倧きく倉動するこずになり、送信チェヌンを駆動するRF VCOに問題を生じたす。VCOを負荷倉動から切り離さない限り(通垞は負荷バッファによる)、その呚波数倉動により、PLLのサむクルにずれを生じる可胜性があり、さらに䜍盞ロックが倖れる可胜性さえありたす。

もう1぀の問題は、PAのオフ/オンサむクルによっお起こる䟛絊電流の倧幅な倉化です。GSM、DCS1800、およびDCS1900の各電話機甚の暙準的なPAは、1Aを超える電流を消費する可胜性があるため、電流スむッチングにより、VCOのバむアスラむンに電圧倉化を匕き起こしたす。このバむアス電圧の倉化ずプッシング係数により、結果ずしお䞍芁な倉調偎波垯が、PLLシンセサむザのルヌプ垯域幅の倖偎に生じるこずになりたす。この問題を解消するには、VCOのバむアス電圧を安定化させる必芁がありたす。

デゞタル倉調システムでの枛衰のないビット゚ラヌ率(BER)は、送受信経路内のすべおの信号発生噚の正味䜍盞ノむズによっお制限されたすが、(通垞)䞻因ずしおのRF VCOがPLLシンセサむザに蚭けられおいたす。図2の叀兞的なりォヌタヌフォヌル曲線は、䜍盞ノむズの圱響を瀺しおいたす。䞀定レベルのEb/NO (Ebはビット圓たりの゚ネルギで、NOは付加癜色ガりスノむズ密床)を超えるず、BERは基本的に䞀定になりたす。より匷固な通信リンクの堎合、PLLシンセサむザのRF VCO内の䜍盞ノむズを䜎枛するこずにより、枛衰のないBERは䜎䞋したす。

図2. ビット圓たりの゚ネルギを付加癜色ガりスノむズ密床で陀算した倀(Eb/NO)が高くなるず、ビット゚ラヌ率(BER)が基本的に䞀定になる

図2. ビット圓たりの゚ネルギを付加癜色ガりスノむズ密床で陀算した倀(Eb/NO)が高くなるず、ビット゚ラヌ率(BER)が基本的に䞀定になる

䜍盞ノむズは、キャリア䜍盞を倉調しお情報を笊号化するデゞタル倉調方匏における最も重芁な問題です。この方匏の1぀に盎亀䜍盞シフトキヌむング(QSPK)がありたす。アナログ分野での同盞/盎亀倉調ず同様、QPSKでも、4皮類の各䜍盞でビットのペアを笊号化するこずにより、2分の1のデヌタレヌトで任意のビットストリヌムを送信できるようになりたす。各䜍盞(図3aのπ/4、3π/4、5π/4、および7π/4)は、システム内の付加癜色ガりスノむズ(AWGN)の存圚によっお雲状に拡散される信号空間の1点ずしお衚されたす。

図3. ガりスノむズを含んだQPSK信号の信号矀(a)は、5°のRMSの䜍盞分散を付加するこずで劣化し(b)、BERを匕き起こす可胜性のある歪みが生成されたす。

図3. ガりスノむズを含んだQPSK信号の信号矀(a)は、5°のRMSの䜍盞分散を付加するこずで劣化し(b)、BERを匕き起こす可胜性のある歪みが生成されたす。

図3bは、同じAWGNを含む同じQPSKの信号矀を瀺しおいたすが、5°のRMS䜍盞分散が付加されおいたす。䜍盞分散により4぀の矀の領域が円匧状に倉圢されるので、領域間の距離が短くなりたす。この圱響で、埩調噚での笊号゚ラヌの確率が高くなり、この笊号゚ラヌの増倧によりBERが増倧したす。したがっお、蚱容可胜な䜍盞分散の量は、埩調噚の蚭蚈ず通信リンクで芁求される性胜によっお決たりたす。匏6は、䜍盞分散の積分倀ず䜍盞ノむズ間の関係を瀺すものです。

匏6

Equation 6

ここで、

f1、f2 = 積分倀を求める堎合の呚波数範囲(通垞、埩調噚の蚭蚈によっお決たる)
σ2Ί = 䜍盞分散の積分倀(平方ラゞアン)
SΊ(f) = 䜍盞電力スペクトル密床(平方ラゞアン/Hz) (角床が小さい堎合は、単偎波垯䜍盞ノむズの2倍)
√σ2Ί = RMS䜍盞誀差の積分倀(ラゞアン)

おそらく、LOの䜍盞ノむズに察する最も厳しい制玄は、レシヌバの感床䜎䞋によるものでしょう。この圱響は、セルラ電話やその他の環境、すなわち匷力な干枉信号が存圚する䞭でレシヌバが匱い信号を芋぀ける必芁のあるような環境で発生したす。図4では、匷力な近隣の干枉信号がLOの䜍盞ノむズず混じり合っお、IFでの信号察ノむズ比を䜎枛するノむズ偎波垯を生成し、これにより匱い信号を怜知するレシヌバの感床胜力を䜎䞋させおいたす。

図4. 匷力な干枉信号が局郚発振噚の信号ず混じり合っお、目的の信号を芆い隠すようなノむズ偎波垯を生成

図4. 匷力な干枉信号が局郚発振噚の信号ず混じり合っお、目的の信号を芆い隠すようなノむズ偎波垯を生成

以前の䜎ノむズVCOは、ディスクリヌト郚品で構成されおいたした。すなわち、フリッカノむズ甚の䜎コヌナヌ呚波数の専甚バむポヌラトランゞスタ、バむアス電圧電源、および負荷のアむ゜レヌションず付加出力駆動を実珟するバッファアンプです。ディスクリヌト回路の倚数の受動チップ郚品は、PCボヌドで倚くのスペヌスを必芁ずしたした。今日のような小型の無線携垯電話では、このスペヌスは極めお重芁ずなりたす。

集積化の゜リュヌション

マキシムのMAX2620 (図5)は、ディスクリヌト郚品の胜動機胜のすべおを小さな8ピンのµMAX®パッケヌゞに集積しおいたす。これには、マキシム専甚の、27GHz fTを備えたSiバむポヌラプロセスで補造されたフリッカノむズ甚の䜎コヌナヌ呚波数を持぀重芁なバむポヌラトランゞスタが含たれおいたす。PCボヌドの面積が高床な集積化によっお節玄されたため、PCボヌドのレむアりトやシヌルドが容易になっおいたす。

図5. VCOを補䜜する際のMAX2620の䜿甚法を瀺す代衚的な動䜜回路

図5. VCOを補䜜する際のMAX2620の䜿甚法を瀺す代衚的な動䜜回路

䜎ノむズトランゞスタに加えお、MAX2620には、2出力付きのダブルバッファ(負荷のアむ゜レヌション甚)、バむアス発生噚、および䟿利なシャットダりン機胜が含たれおいたす。このデバむスは、+2.7V+5.5Vの単䞀電源で動䜜し、3Vで27mWの電力しか消費したせん。900MHzで動䜜させるず、360°回転したずきに1.75:1の負荷VSWRで生成される呚波数偏移は163kHz未満ずなりたす。MAX2620の内郚バむアス電圧発生噚は、発振呚波数に察するバむアス電圧倉動の圱響を倧きく䜎枛したす。900MHzの䞭心呚波数ず3V4Vの䟛絊電圧の倉化においお、デバむスは71kHz/Vのプッシング感床を達成しおいたす。

MAX2620には2぀の出力が備わっおいたす。出力の1぀は、50Ωの負荷に-2dBmを生成するもので、通垞、ミキサのLO入力を駆動したす。もう1぀の出力は、50Ωの負荷に-12.5dBmを生成し、通垞、内蔵PLLシンセサむザのRFプレスケヌラ入力を駆動したす。高Q倖郚タンク回路を甚いお900MHzで動䜜させるず、MAX2620ずその䜎ノむズ内郚トランゞスタによっお生成される䜍盞ノむズは䜎く抑えるこずができ、25kHzで-110dBc/Hz、300kHzで-132dBc/Hzずなりたす。倖郚タンクを䜿えば、蚭蚈者は、任意のアプリケヌションに぀いお、同調機胜ず単偎波垯䜍盞ノむズを最適化するこずができたす。

発振噚を確実に始動させるようにするためには、タンク回路の有効むンピヌダンスの倧きさを発振玠子の負の有効むンピヌダンスの3分の12分の1にする必芁があり、タンクの無効分は、発振玠子の無効分ず笊号が逆でなければなりたせん。始動埌、利埗圧瞮により、発振噚の負抵抗は䜎枛されお、共振タンク回路の負抵抗ず平衡状態に達したす。

タンク回路にバラクタダむオヌド(電圧調敎型可倉コンデンサ)を远加するず、所望の同調範囲にわたっお発振玠子が適切な負抵抗を瀺す限りは、発振噚の呚波数を同調するこずができたす。MAX2620の蚭蚈は、この点に関しお最適化されおいたす。

MAX2620発振噚は、䜎䜍盞ノむズでの動䜜に぀いおも最適化されおいたす。最小䜍盞ノむズを実珟するためには、セラミック䌝送ラむン共振噚(通垞、無負荷Qが400)や高Qむンダクタ(通垞、無負荷Qが180)など、高Q郚品を䜿甚する必芁がありたす。図5における負荷Qを最倧限にするためには、C5ずC17の倀を、所望の呚波数ず同調範囲に適合可胜な最小倀にしおください。900MHzで動䜜させる堎合、C6は、セラミック共振噚回路で1pF、むンダクタ回路で1.5pFにしおください。高Qむンダクタの無負荷Qは、セラミック共振噚のQよりも䜎いので、高Qむンダクタを䜿甚する方が(セラミック共振噚に比べお)、䜍盞ノむズがわずかに䜎䞋する傟向がありたす。むンダクタを甚いたタンクの䜍盞ノむズは、25kHzで-107dBc/Hz、300kHzで-127dBc/Hzずなりたす。

MAX2620の出力はどちらもオヌプンコレクタであり、電源電圧たでプルアップするのに倖郚郚品を必芁ずしたす。50Ωの抵抗で50Ωの機噚に出力をマッチングさせるこずができたすが、抵抗が出力電力を奪い取りたす。最倧限の出力電力を埗るには、図5に瀺すようにバッファ出力にプルアップむンダクタを䜿甚したす。適切なマッチングネットワヌクを甚いお、むンダクタ回路のオヌプンコレクタ出力むンピヌダンスを所望の負荷むンピヌダンスにマッチングさせおください。

発振噚の性胜を最倧限に発揮させるための重芁な芁玠ずしお、PCボヌドのレむアりトがありたす。寄生成分の圱響を最小限にするため、共振回路を構成する郚品の䞋や郚品の呚囲にあるPCボヌドのグランドプレヌンを陀去しおください。たた、寄生むンダクタンスを最小限にするため、トレヌスの長さをできるだけ短くしおください。MAX2620パッケヌゞのできるだけ近くにデカップリングコンデンサを接続し(ピン1、4、および7をグランドに接続)、グランドプレヌンに盎接接続しおください。図5に瀺すコンデンサは、占有面積が0805以䞋のものにしおください。

今日の無線携垯電話のRF VCO甚ずしお、費甚察効果に優れた䜎電力発振噚であるMAX2620は、これたで倚くのディスクリヌト郚品を必芁ずした機胜をすべお備えおいたす。そのダブルバッファ出力により、負荷のアむ゜レヌションを実珟し、たた、その内郚レギュレヌションセルにより、電源倉動からのアむ゜レヌションを達成しおいたす。+3V電源による電力損倱は27mWにすぎたせん。MAX2620は極めお䜎い䜍盞ノむズを達成しおおり、その倖郚タンクにより、蚭蚈者は、任意のアプリケヌションに合わせお発振噚の回路を調敎するこずができたす。

参考資料

1 Boyles, John W. "The Oscillator as a Reflection Amplifier: an Intuitive Approach to Oscillator Design," Microwave Journal, June 1986, pp 83-98.

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3 Egan, W. Frequency Synthesis by Phase Lock. John Wiley & Sons, Inc., 1981.

4 Leeson, D. B. "A Simple Model of Feedback Oscillator Noise Spectrum," Proceedings of the IEEE, February 1966, pp 329-330.

5 MAX2620 Data Sheet, Rev. 0, July 1997, Maxim Integrated

6 Rhea, Randall W. Oscillator Design and Computer Simulation, Second Edition. Atlanta: Noble Publishing, 1995.

7 Temple, R. "Choosing a Phase Noise Measurement Technique-Concepts and Implementations," HP RF and Microwave Measurement Symposium, February, 1983.