REP032:MAX2240ノンリニア2.45GHzパワーアンプ(PA)用の集合素子の出力マッチング
要約
このリファレンスデザイン(RD)では、低電圧RFノンリニアパワーアンプ(PA)の出力マッチングネットワークを改善するために表面実装集中定数素子を使用しています。このRDでは、Bluetooth®、HomeRF、および802.11規格に準拠するパワーアンプMAX2240が扱われています。
REP (Rapid Engineering Prototype:迅速設計試作)とは、マキシムのアプリケーションエンジニアたちが研究所で製作して測定した実際の回路です。この回路は、新たにRFを設計する場合の出発点としてご利用いただけます。なお評価キットとしての提供はしておりません。 |
追加情報:

目的:主として表面実装集合部品を使用した低電圧2.45GHz RFノンリニアPAの出力マッチングネットワークを改善する
MAX2240は、2.45GHzノンリニアRFパワーアンプであり、この出力マッチングは本来、直列の出力伝送ラインとスライディングシャントコンデンサで開発していました。マッチングの一部は、オープンスタブにより実現していました。MAX2240の新しい出力マッチングネットワークは、オープンスタブを除去し、代わりにインダクタに対して直列にコンデンサを配置して接地することにより実現しました。したがって、MAX2240は、VCC = 3.3V、POUT = 19dBmによる出力電力、消費電流、および2次高調波を特徴としていました。
MAX2240は、2.4GHz~2.5GHz周波数範囲で動作するアプリケーション用として設計されています。また、Bluetooth、HomeRF、802.11規格、およびその他のFSK変調システムに準拠しています。MAX2240は、+20dBmの高出力電力、4つの出力レベルを備えた2ビットデジタルパワー制御、および50Ωの内蔵入力マッチングを特徴としています。その他の機能としては、105mAの低動作電流、0.5mAの低電力シャットダウンモード電流、および+2.7~5Vの単一電源動作があります。MAX2240は、UCSP™パッケージで提供されています。
仕様適合一覧表Rev 1.0
テスト条件:
VCC = 3.3V
POUT = +19dBm
温度 = 室温
すべての電力レベルが入力コネクタと出力コネクタに集められています。
Frequency
|
PIN
|
ICC
|
Second-order harmonic
|
Third-order harmonic
|
||
GHz
|
dBm
|
mA
|
dBm
|
dBm
|
dBm
|
dBm
|
2.4
|
-0.8
|
105
|
-26
|
-15
|
-14.5
|
NA
|
2.45
|
0.0
|
103
|
-23
|
-15
|
-14.8
|
NA
|
2.5
|
0.6
|
102
|
-21
|
-15
|
-14.7
|
NA
|
注:
- コンデンサの値:1.1pF、Murata、GRM36C0G1r1B50
- インダクタの値:1.0nH、Murata、LQP10A1N0C00
ベンチテスト機器の一覧
スペクトラムアナライザ:HP8562EC 1台
信号源:E4433B ESG-D
RFパワーメータ:HP 438A
RFパワーセンサ:HP 8482
回路修正の詳細Rev 1.0
- MAX2240の出力マッチングネットワークのオープンスタブセクションを取り外す
- コンデンサとインダクタを直列に接続して接地する
- コンデンサの値:1.1pF、Murata、GRM36C0G1r1B50
- インダクタの値:1.0nH、Murata、LQP10A1N0C00
- 詳細については回路図を参照
回路図
回路図 (PDF, 131kB)