REP009:IS-136 TDMA用にチューニングされたセルラパワーアンプ
要約
このデザインノートは、リニアパワーアンプ(PA)のMAX2265が、IS-136 TDMAセルラバンド用によく動作することを示しています。このPAはCDMA/TDMA/PCD携帯電話用に設計されました。評価(EV)ボードが小型レイアウト用にカスタマイズされています。
REP (Rapid Engineering Prototype:迅速設計試作)とは、マキシムのアプリケーションエンジニアが研究所で製作して測定した実際の回路です。この回路は、新たにRFを設計する場合の出発点としてご利用いただけます。評価キットとして供給はされておりません。 |
追加情報:

目的:TDMAアプリケーションの特定の性能基準を満足するため、また回路のレイアウトを小型化するためにMAX2265 CDMAセルラPAをチューニングする。
このプロジェクトでは、米国セルラバンドのIS-136のTDMA用にカスタムチューニングを行うことが必要となりました。要求された事項は、824MHz~849MHzの帯域、POUT = 29.5dBm、41%の効率、29dBの利得、ACPR = -30dBc ± 30kHz、およびALT = -50dBc ± 60kHzでした。小型のカスタム回路のレイアウトも開発しましたが、所有権上の理由により、このアプリケーションノートでは詳細を記載していません。テストとチューニングは、MAX2265評価ボードで実施しました。
MAX2265リニアRFパワーアンプは、米国セルラバンドのIS-98ベースのCDMA、PDC、およびIS-136ベースのTDMAの各変調方式用に設計されています。MAX2265は、電力付加効率(PAE)を向上するため、連続電流のスロットルバック機構を備えています。この機構により、アンプの直線性(隣接チャネル電力比すなわちACPR)が比較的一定に保たれると同時に、出力電力と消費電流の両方が低減されます。このように、絶えず変動する出力制御範囲で所望の直線性を維持しながら、低出力でのPAEを向上することができます。
MAX2265評価キットの回路図(PDF, 38kB)
MAX2265評価キットのPCBレイアウト