REP006:低電力で高効率を実現するリニアRFパワーアンプのマッチング
要約
Rapid Engineering Prototype (REP) #006によって、国内セルラCDMAアプリケーション用にカスタム調整されたリニアパワーアンプ(PA)のMAX2269が提供されます。このPAは、低電力モードにおいて+16dBmで17%のPAEを実現します。アプリケーション回路および測定データの詳しいレポートについてはお問い合わせください。
REP (Rapid Engineering Prototype:迅速設計試作)とは、マキシムのアプリケーションエンジニアが研究所で製作して測定した実際の回路です。この回路は、新たにRFを設計する場合の出発点としてご利用いただけます。評価キットとして供給はされておりません。 |
追加情報:

目的:この日本のデュアル経路セルラバンドPAを用いて電力付加効率(PAE)を最大化するための外付けスイッチを開発して測定する。
外付け(チップ外)のパワーアンプ高/低スイッチを使用して、MAX2269デュアル経路パワーアンプを設定することにより、最高のPAEを得ることができます。ディスクリートの外付け経路スイッチはスイッチング用に特性を最適化した半導体プロセスを用いているため、チップ内にスイッチを含んだ場合には通常、損失が少しばかり大きく、またアイソレーションも不十分になっています(ただし、後続の回路は低コストで小型化されています)。ここでは、低電力経路を使用してMAX2269の効率をチューニングし、バッテリ寿命を最大限に延長しました。この経路を使用した理由は、首都圏で使用する場合、送信電力は平均-20dBm~-16dBmであり、高電力のアンプ経路を必要とすることがほとんどないからです。
MAX2269リニアRFパワーアンプは、日本のセルラバンドのCDMA、PDC、及びIS-136ベースのTDMAの各変調方式用に設計されています。最高レベルの低電力PAEを得るため、MAX2269は、デュアル経路のアンプ機構を備えています。統計上、CDMA電話機は、ほとんどの場合低電力経路(約+16dBmの出力)で動作しており、ここでPAEを最適化することが必要となります。MAX2269は、外付けのFETスイッチまたはPINダイオードを使用することにより、低電力モードで業界最高のPAE (標準で17%)を実現しています。
MAX2269評価キットの回路図(PDF, 47K)