GPSに最適化したLNA (REP024)
要約
このアプリケーションノートでは、MAX2641低ノイズアンプ(LNA)のGPSでの使用法を紹介します。1575MHzでの利得は14.7dB、ノイズ指数は1.6dBです。入力リターン損失は9.5dBです。入力3次インターセプトは-4.3dBmです。MAX2641 LNA評価キットの写真を示し、集合実装と伝送ラインの実装の両方を提供します。
REP (Rapid Engineering Prototype:迅速設計試作)とは、マキシムのアプリケーションエンジニアたちが研究所で製作して測定した実際の回路です。この回路は、新たにRFを設計する場合の出発点としてご利用いただけます。なお評価キットとしての提供はしておりません。 |
追加情報:
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目的:MAX2641を使用してGPS LNA用に最適化したソリューションを提供する。
受動素子のサイズをできるだけ小さく、またコストパフォーマンスをできるだけ大きくすることで、MAX2641 LNAは全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)用低ノイズアンプ(LNA)の最適ソリューションを実現します。LNAを用いた参照設計を2つ作成しました。1つはマッチング回路に集合素子を、もう1つは伝送ラインを使用しています。集合素子マッチングは、LNAへの入出力インピーダンスの変換ラインを表面実装コイルに置き換えて構成しています。この結果、より小さなサイズの回路でほぼ同等の性能が得られますが、余分なパーツのコストがかかります。
1575MHz帯域でのLNA利得は14.7dBで、ノイズ指数(NF)は1.6dBです。また3mAのICCでのIIP3は-4.3dBmです。LNAの入力マッチングはNF最適点と入力リターン損失-10dBを達成するため、S11の共役の双方を考慮して設定されます。出力マッチングと利得は、VCCピンに短い伝送ラインを含めることによってある程度決まります(これは汎用評価ボードでも使用されています)。
MAX2641は低コストのLNAで、+2.7V~+5.5Vの単一電源で動作します。消費電流はわずか3.5mAでありながら、低ノイズ指数、高利得、高入力IP3、および1400MHz~2500MHzの動作周波数を実現しています。MAX2641 LNAの標準性能は、1900MHzにて、利得14.4dB、-4dBm IP3の入力、ノイズ指数1.3dBです。このLNAは内部でバイアスされており、セルラ、PCS、GPS、および2.4GHzのISM周波数帯域用に設計されています。
MAX2641 LNAのテスト条件
- テストはすべて室温で実施
- IIP3の測定:Pin = -30dBm、Frf = 1575MHzおよび1576MHz (GPS)
- PCS LNA入力のボード損失 = 0.2dB
- PCS LNA出力のボード損失 = 0.2dB
- VCC:3.0V
DC Supply Current (PCS mode) | |
LNA Gain | |
LNA NF | |
LNA IIP3 | |
LNA Rev. Isolation | |
LNA Input Return Loss | |
LNA Output Return Loss |
MAX2641 SiGe LNA (1575MHz)伝送ライン/集合素子マッチング
MAX2641 LNA部品表(伝送ライン)
MAX2641 SiGe LNA (1575MHz)集合素子マッチング
MAX2641 LNA部品表(集合素子)