RAQ: 全100号!まだまだ続きます…

質問:

貴社のRAQコラムは随分前か ら続いていますが、いつから始ま ったのでしょうか?ほかのコラム はどこで読めるのでしょうか?

RAQ:  Issue 100

回答:

今回のコラムは、アナログ・デバイセズRAQ(珍問 /難問)シリーズの記念すべき第100号です。当社のRAQ1号は2005年6月6日にさかのぼり、EDN誌とDesign News誌に掲載されました。最初のiPhoneが発売される2年も前のことです。以来、テクノロジーの世界はさらに進化を続けています。EDN誌はもう印刷されていません。今や、スマートフォンなしの生活など考えられないほどです。奇妙なことではありませんか?

奇妙なこととRAQは、このコラムのタイトルからRAQの内容すべてに至るまで、仲良く一緒に歩んでいます。この珍問/難問は、アナログ・デバイセズにかかってきた電話の記録をもとにした、真実ではあるけれど奇妙な質問を集めたものです。もちろん、すべてのRAQが電話の記録によるものでありません。電子メールやオンラインの投稿などもあります。また、特定の論点やコンセプトを説明するために、私たちが作り上げたRAQもあります(今回もそうです)。

RAQの意図は、かなり無味乾燥な話題を取り上げてそれに色付けし、命を吹き込むことにより、学習しながら楽しもうというところにあります。RAQをサポートするリンクもあり、読者は話題となっているテーマを深く追求しようとすればそれも可能です。Q&Aのほか、補足記事、アプリケーション・ノート、設計ツール、データシートのリンクもあります。そして何より重要なことですが、ご自分の質問を出すためのリンクも用意されています。

私たちのRAQは、この世界のこともエレクトロニクスのことも両方論じています。テーマは、技術的な質問からかなり風変わりな質問までさまざまです。たとえば、乗算器と変調器、オペアンプ、ADCとDAC、容量センサー、ヒステリシス、理論対実践、ノイズ、設計のヒント、サンプリング、「発熱症状(febricity)」や「容量解剖術(capaciticectomy)」(この2つは私のお気に入り)など、数多くの話題があります。さらに、人魚、タイムトラベル、第二次大戦時のスパイ、吸血鬼、水晶無線器、アクティブ・フィルタ、鮫のことなどもあります。ときにはチャールズ・ディケンズやウィリアム・シェークスピアなどの文豪にも登場していただきました。私たちのコラムの中には同僚の話もこっそり(こっそりではないこともありますが)入っているのにお気づきかもしれません。オンラインのRAQライブラリで全号を読むことができます。

RAQの著者は3人です。最初の執筆者はJames Bryantで、もともとは彼が一人で書いていました。最も多作なFAE(フィールド・アプリケーション・エンジニア)で、今は退職していますが、それでも相変わらず活躍しています。Jamesは英国出身で、そのコラムからは昔ながらの英国人特有のユーモアと洗練が伝わってきます。RobReeder に代わって登場したのはDavid Buchananです。RobとDavidはふたりとも米国ノースカロライナ州グリーンズボロに勤務しており、データ・コンバータに深い造詣があります。私はニューイングランドの出身で、オペアンプ・アプリケーション分野が専門です。コラムは、ゲストの著者が担当することもありました。私たちは皆でエレクトロニクスの全領域をほぼカバーします。

そのほかに、舞台裏で二人のスタッフがRAQを支えています。編集者のScott Wayneはコラムのスタイルを統一し、読みやすくしてくれます(Scott、ありがとう!)、イラストレータのDaniel Guideraは、見た目にも楽しいコラムを作ってくれます。執筆者の大まかなアイデアや構想を聞き、アート作品にしてくれます(ありがとう、Daniel!)。そして何よりも、いつも読んでいただいている読者の皆 さんにお礼を申し上げなければなりません。私たちがコラムの執筆を楽しんでいるのと同じくらい読者の皆さんも楽しんでいただければと思っています。質問をお待ちしています。もしかしたらこのコラムで取り上げることに なるかもしれません。では、将来の100号のために乾杯!

著者

John Ardizzoni

John Ardizzoni

John Ardizzoniは、アナログ・デバイセズの高速リニア・グループの上級アプリケーション・エンジニアです。 マサチューセッツ州ノースアンドーバーのメリマック・カレッジでBSEE(電子工学士)を取得し、2002年にアナログ・デバイセズに入社しました。エレクトロニクス業界で30年以上のキャリアがあります。