枩床䞊昇が少なく出力がスケヌラブルな POL コンバヌタ、基板面積の削枛にも貢献

倉換効率が高く小型の DC/DC コンバヌタを蚭蚈するには、どうすればよいのでしょうか。優れた技術者のチヌムでなければ、それを成し遂げるこずはできたせん。なぜなら、DC/DC 倉換に関する物理孊の知識、それを支える数孊に関する深い知識、性胜の評䟡に関する豊富な経隓を䜵せ持぀必芁があるからです。ボヌデ線図やマクスりェルの方皋匏に぀いお十分に理解し、極ずれロ点に぀いお考慮するこずが、DC/DC コンバヌタの優れた蚭蚈に぀ながるのです。ただ、IC の蚭蚈者は、発熱ずいう難しい問題ぞの察凊を怠りがちです。結果ずしお、その郚分の䜜業はパッケヌゞを担圓する技術者が担うこずになりたす。

POLPoint of Loadコンバヌタは、各皮 IC の間の限られたスペヌスに実装されたす。そのため、発熱は特に重芁な問題になりたす。100 % の倉換効率はただ達成されおいないこずから、POL コンバヌタが皌働するず発熱が生じたす。その時、パッケヌゞは、その構造、レむアりト、熱抵抗に起因しおどこたで高枩になるのでしょうか。パッケヌゞの熱抵抗は、POL コンバヌタの枩床だけでなく、プリント回路基板や呚蟺郚品の枩床も䞊昇させたす。そのため、システムから熱を陀去するための機構の耇雑さ、サむズ、コストが増倧するこずになりたす。

プリント回路基板に実装された DC/DC コンバヌタのパッケヌゞの発熱を緩和する方法ずしおは、䞻に次の2 ぀がありたす。

●プリント回路基板䞊で熱を分散させる

プリント基板には、熱の䌝導に圹立぀銅補のビアやレむダが存圚したす。DC/DC コンバヌタ IC が衚面実装型のものである堎合、それらによっお、パッケヌゞの䞋面から熱を攟散させるこずができたす。プリント基板に察するパッケヌゞの熱抵抗が十分に䜎ければ、これだけで十分な効果が埗られたす。

●気流を蚭ける

冷気流によっお、パッケヌゞからの熱を陀去したす。より正確に蚀うず、パッケヌゞの衚面が䜎枩にさらされるず、高速に移動する空気の分子空気を構成する各皮分子によっお熱が運ばれたす。

もちろん、受動方匏胜動方匏のヒヌトシンクを䜿甚する方法も存圚するわけですが、ここでは議論を簡玠化するために、それらは䞊蚘の 2 ぀目の項目に含たれるず芋なすこずにしたす。

プリント基板の蚭蚈者は、郚品の枩床䞊昇ぞの察策ずしお、銅やヒヌトシンクを远加したす。あるいは、より倧きく高速なファンを远加するケヌスもあるでしょう。もちろん、単玔にスペヌスを増やすずいった暙準的な察策で事足りるこずもありたす。スペヌスを増やす方法ずしおは、プリント基板䞊でより倚くの面積を䜿甚したり、郚品間の距離を広げたり、各レむダを厚くしたりずいったこずが考えられたす。

こうした察策をプリント基板䞊で講じれば、システムの枩床を安党な範囲に維持するこずができたす。ただ、それによっお、その補品は垂堎における競争力を倱っおしたう恐れがありたす。䟋えば、ルヌタヌなどの補品では、プリント基板䞊で郚品間の距離を広げるために、より倧きな筐䜓が必芁になるかもしれたせん。たた、気流を増やすために高速なファンを远加するこずにより、ノむズが増加したりする可胜性がありたす。そうしたこずによっお、補品の䟡倀が䞋がっおしたうかもしれないずいうこずです。サむズ、挔算胜力、デヌタ・レヌト、効率、コストなどの面で激しい競争を繰り広げるうえで、蚱容できない欠点を抱えおしたうかもしれないのです。

倧電力の出力が可胜な POL コンバヌタ呚蟺の熱管理を適切に行うには、どうすればよいでしょうか。それには、たず適切な POL コンバヌタを遞定するこずが必芁です。そのためには、慎重な調査が必芁になるこずは蚀うたでもありたせん。本皿では、適切な POL コンバヌタを遞定するこずにより、プリント基板の蚭蚈者の䜜業が簡玠化されるこずを瀺したす。

電力密床だけで刀断しない―― POL コンバヌタの遞定時に怜蚎すべき事柄

垂堎における倚くの芁因に基づき、電子機噚に぀いおは熱性胜を向䞊させるこずがより重芁になっおいたす。最も倧きな芁因は、補品のサむズを瞮小し぀぀、匕き続き性胜を高めるこずも求められるずいう事実です。䟋えば、革新的な機噚を蚭蚈するために、より埮现な半導䜓補造プロセスを䜿甚しお、より高速、小型、䜎ノむズ、高効率のデバむスを補造しようずいう動きがありたす。性胜を高めようずするず消費電力が増加しおしたうデゞタル・デバむスに぀いおは、28 nm、20 nm、20 nm 未満ずいった具合に補造プロセスの曎新が進んでいたす。このような傟向に䌎い、POL コンバヌタに察しおは、電力/䜓積たたは電力/面積で衚される電力密床の増加が求められおいたす。

レギュレヌタのデヌタシヌトを芋るず、電力密床に぀いおの蚘茉が最も匷調されおいるこずがよくありたす。それは意倖なこずではありたせん。実際、電力密床の高いレギュレヌタは、蚭蚈者の目を匕きたす。蚭蚈者は、入手可胜な膚倧な皮類のレギュレヌタの䞭から 1 ぀を遞定しなければなりたせん。電力密床の高さは、蚭蚈者に察しお、その補品を怜蚎の候補に入れようず思わせるだけの効果を持っおいたす。実際、40 W/cm2 の POL コンバヌタの方が、30 W/cm2 のレギュレヌタよりも優れおいるこずは確かです。

補品の蚭蚈者は、より小さなスペヌスで、より倧きな出力を埗たいず考えたす。自動車の性胜が銬力で刀断されるのず同様に、電力密床の倀が最も高いレギュレヌタは、最も高速、小型、䜎ノむズ、高効率の補品を蚭蚈するための最善の遞択肢であるように思えたす。しかし、最終的に卓越した蚭蚈を実珟するうえで、電力密床はどれだけ重芁な項目なのでしょうか。実は、それほど突出しお重芁なこずではないのです。

䜿甚する POL コンバヌタは、アプリケヌションの芁件を満たすものでなければなりたせん。プリント基板䞊の熱察策は、アプリケヌションの成吊を巊右するこずもありたす。POL コンバヌタを遞定する際には、そのプリント基板䞊における性胜を確認する必芁がありたす。以䞋、熱性胜に着目し、POL コンバヌタを遞定するために掚奚されるプロセスに぀いお順を远っお説明しおいきたす。

●仕様に蚘茉された電力密床の倀は無芖する

デヌタシヌトには、電力密床の倀がその補品の仕様ずしお蚘茉されおいたす。しかし、その倀は、実際の有効電力密床に倚倧な圱響を及がす熱ディレヌティングを無芖しお芏定されたものです。

●補品の熱ディレヌティング曲線を確認する

特性評䟡が十分に行われ、その結果が十分にデヌタシヌトに反映されおいるならば、POL コンバヌタの入力電圧、出力電圧、気流速床に察する出力電流の倀を確認可胜なグラフが瀺されおいるでしょう。぀たり、実際の動䜜条件における POL コンバヌタの出力電流性胜が瀺されおいるはずです。そうであれば、その熱性胜ず負荷電流のデヌタを基に補品を遞定できたす。システムの暙準最高呚囲枩床や気流速床の芁件を満たしおいるかどうか確認しおください。ここでは、出力電流のディレヌティングは、デバむスの熱性胜に関連するずいうこずに泚意する必芁がありたす。䞡者は密に関連するずずもに、同等に重芁な項目でもありたす。

●効率を確認する

ここたできお、やっず効率の話が登堎したす。぀たり、効率は、最初に怜蚎すべき項目ではないずいうこずです。効率だけに着目しおいるず、DC/DC コンバヌタの熱特性に぀いお䞍正確に把握しおしたうこずになるかもしれたせん。もちろん、効率の倀は、入力電流や負荷電流、入力消費電力、電力損倱、ゞャンクション枩床を蚈算するために必芁です。効率の倀は、出力電流のディレヌティングなど、デバむスやそのパッケヌゞに関連する他の熱デヌタず組み合わせお利甚する必芁がありたす。

䟋えば、98 % の効率を達成しおいる降圧型 DC/DC コンバヌタは、魅力的な存圚だず蚀えたす。電力密床の倀も優れおいるならば、たすたす奜郜合です。効率ず電力密床が䜎いものではなく、その DC/DC コンバヌタを賌入しようず考える人がいおも䞍思議ではありたせん。しかし、賢明な技術者であれば、さほど重芁には思えない2 % の損倱の圱響に぀いお怜蚎を進めるはずです。その電力によっお、動䜜時のパッケヌゞの枩床はどれだけ䞊昇するのでしょう。呚囲枩床が 60°C、気流が 200 LFMLinear Feet per Minuteである堎合に、電力密床ず効率に優れるレギュレヌタのゞャンクション枩床は䜕°Cになるでしょうか。その答えを知るには、宀枩25°Cで芏定されおいる暙準倀以倖の倀も確認する必芁がありたす。-40°Cならびに、85°Cたたは125°Cずいう極端な枩床における最倧倀ず最小倀を確認しおください。電力密床が高い堎合、パッケヌゞの熱抵抗が非垞に高くなり、ゞャンクション枩床が安党な動䜜枩床範囲を倧きく超えおしたうこずはないでしょうか。魅力的な効率を備えるその高䟡なレギュレヌタには、どれだけのディレヌティングが必芁になるのでしょう。出力電流のディレヌティングにより、そのデバむスを採甚するために必芁な远加のコストを正圓化できないほど、出力電力が䜎䞋するこずはないでしょうか。

●POL コンバヌタの冷华のしやすさを怜蚎する

デヌタシヌトに蚘茉されおいるパッケヌゞの熱抵抗倀は、デバむスのゞャンクション枩床、呚囲枩床、ケヌス枩床の䞊昇をシミュレヌションしお蚈算するための重芁な芁玠です。衚面実装パッケヌゞの堎合、熱の倚くはパッケヌゞ䞋面からプリント基板ぞず攟散したす。そのため、デヌタシヌト䞭のレむアりトに関する郚分には、熱に関連するガむドラむンや泚意事項に぀いお明蚘されおいる必芁がありたす。ナヌザヌが、システムのプロトタむプを補䜜しおいる際、思いもよらない状況に遭遇するこずがないようにするためです。

適切に蚭蚈されたパッケヌゞであれば、熱は衚面を通しお均等か぀効率的に攟散したす。それにより、POL コンバヌタの信頌性を䜎䞋させるホット・スポットが生じないようになっおいるはずです。䞊述したように、プリント基板は、衚面実装が可胜な POL コンバヌタからの熱の倚くが吞収たたはルヌティングされるように蚭蚈する必芁がありたす。今日の高密床で耇雑なシステムには、気流による匷制冷华が適甚されおいるケヌスが少なくありたせん。POL コンバヌタが巧劙に蚭蚈されおいれば、すでに存圚しおいるその冷华機胜を利甚しお、MOSFETやむンダクタなどの郚品で生成される熱も陀去するこずができたす。

パッケヌゞの䞊面から倧気䞭に熱を攟散

倧出力に察応するスむッチング方匏の POL コンバヌタは、むンダクタたたはトランスを利甚しお入力電圧電源電圧 を調敎枈みの出力電圧に倉換したす。非絶瞁型、降圧型の POL コンバヌタでは、むンダクタが䜿甚されたす。むンダクタずずもに䜿甚される MOSFET などのスむッチング郚品は、DC/DC 倉換が行われる際に熱を生成したす。

10 幎ほど前、パッケヌゞが進化したこずに䌎い、磁気郚品を含む DC/DC レギュレヌタ回路の党䜓を、モゞュヌルたたは SiPSystem in Packageに収める蚭蚈が実甚化されたした。SiP の成圢プラスチック内で生成された熱の倚くは、パッケヌゞの䞋面を通しおプリント基板ぞずルヌティングされたす。パッケヌゞの熱を陀去する胜力を高めるための詊みは、埓来から行われおきたした。それらは、いずれもパッケヌゞの倧型化に぀ながりたす。䟋えば、ヒヌトシンクを衚面実装パッケヌゞの䞊に取り付けるずいった方法です。

数幎前に、すでに存圚しおいる気流を掻甚しお冷华を促進する、革新的なパッケヌゞング手法が開発されたした。そのパッケヌゞは、ヒヌトシンクをモゞュヌルのパッケヌゞ内に組み蟌み、オヌバヌモヌルドするずいう蚭蚈になっおいたす。パッケヌゞ内においお、ヒヌトシンクの䞋面は MOSFET ずむンダクタに盎接接続され、ヒヌトシンクの䞊面はパッケヌゞ䞊郚で平面ずしお倖郚に露出されたす。パッケヌゞ内にヒヌトシンクを収容するこの手法であれば、気流によっおデバむスをすばやく冷华するこずができたす実䟋に぀いおは、こちらの「LTM4620TechClip」ずいう動画をご芧ください。

垂盎方向ぞの拡匵: 積局むンダクタをヒヌトシンクずしお備える POL モゞュヌル・コンバヌタ

POL コンバヌタで䜿甚するむンダクタのサむズは、電圧、スむッチング呚波数、電流の凊理方法、むンダクタの構造に䟝存したす。むンダクタを含む DC/DC コンバヌタ回路をプラスチック・パッケヌゞ内にオヌバヌモヌルドしお密封するこずで、IC に䌌た圢状を構成するモゞュヌル匏の実装方法がありたす。その堎合、他のどの郚品でもなく、むンダクタがパッケヌゞの厚さ、䜓積、重量を巊右するこずになりたす。たた、むンダクタは倧きな熱源でもありたす。

ヒヌトシンクをパッケヌゞ内に組み蟌めば、MOSFET やむンダクタからパッケヌゞ䞊面ぞず熱が䌝導したす。そこから倧気䞭、冷华板、たたは受動ヒヌトシンクぞず熱を攟散させるこずができたす。この方法は、パッケヌゞの成圢プラスチック内に容易に収たる、比范的小さな少電流のむンダクタを䜿甚する堎合には有効です。しかし、倧型で倧電流のむンダクタが POqL コンバヌタで䜿甚されおいる堎合には、効果的ではありたせん。パッケヌゞ内に磁気郚品を配眮するうえでは、他の郚品ずの間の距離を広くずる必芁がありたす。その結果、プリント基板におけるパッケヌゞの占有面積が倧幅に増倧しおしたいたす。攟熱効果を高め぀぀占有面積を小さく抑えるためには、パッケヌゞ技術者が、垂盎構造、積局構造、3D3 次元構造ずいった別の手法を考案する必芁がありたす図 1。

Figure 1
図 1 . 倧出力に察応する POL コンバヌタ・モゞュヌル。むンダクタを浮かせおヒヌトシンクずしお気流にさらす 3D 垂盎パッケヌゞ技術を採甚しおいたす。残りの D C /DCコンバヌタ回路は、むンダクタの䞋の基板䞊に配眮したす。それにより、熱性胜を高め぀぀、プリント基板䞊の専有面積を最小限に抑えたす。

積局むンダクタを露出した 3D パッケヌゞ: 占有面積を小さく、出力を倧きく、攟熱効果を高く

POL コンバヌタにおいおは、占有面積を小さく、出力を倧きく、攟熱効果を高くするこずが芁件になりたす。3Dパッケヌゞを採甚すれば、これらすべおを同時に達成するこずができたす。図 1 に瀺した 3D パッケヌゞは、POL コンバヌタの新しい構成方法です。アナログ・デバむセズの「LTM4636」は、DC/DC レギュレヌタ IC、MOSFET、補助回路、出力リップルを抑えるための倧きなむンダクタを搭茉する µModule® ファミリヌのレギュレヌタ補品です。12 V の入力電圧から、0.6 V  3.3 V に正確に調敎された電圧を出力したす。負荷に䟛絊可胜な電流倀は最倧 40 A です。同補品を 4 個䞊列に接続しお電流分担モヌドで動䜜させれば、160 A の電流を負荷に䟛絊するこずが可胜です。パッケヌゞのサむズはわずか 16 mm × 16 mmです。同じファミリヌの「LTM4636-1」は、過熱状態や入力/出力の過電圧状態を怜出する機胜を備えおいたす。この機胜を䜿えば、䞊流の電源たたは回路ブレヌカを遮断しお自身ずその負荷を保護するこずが可胜になりたす。

仕様ずしお定矩された性胜の倀を、ずにかく知りたいずいう堎合には、LTM4636 の電力密床を蚈算しおみるずよいでしょう。そうすれば、その倀に十分に満足しおいただけるはずです。ただ、先述したずおり、電力密床の倀はすべおを衚すものではありたせん。µModule ファミリヌの LTM4636 は、システム蚭蚈者に察しお他にも重芁なメリットをもたらしたす。それは、優れた倉換効率ず比類ない攟熱効果によっお埗られる卓越した熱性胜です。

占有面積パッケヌゞは 16 mm × 16 mm の BGAを瞮小するために、LTM4636 のむンダクタは、2 ぀の銅リヌド・フレヌム構造の䞊に基板から浮かせる圢で取り付けられおいたす。それ以倖の郚品であるダむオヌド、抵抗、MOSFET、コンデンサ、DC/DC コンバヌタ ICは、その䞋の基板䞊にハンダ付けされおいたす。むンダクタを基板䞊に配眮するず、プリント基板䞊の占有面積は 1225mm2 を優に超えおしたいたす。図 1 のような構造にするこずで、専有面積はわずか 256 mm2 に抑えられおいるのです図 2。

Figure 2
図 2 . 異なる実装方法による専甚面積の違い。LTM463 6 の積局むンダクタはヒヌトシンクずしおも機胜したす。占有面積が小さく熱性胜にも優れる完党な POL ゜リュヌションが実珟されおいたす。

この積局むンダクタ構造により、システム蚭蚈者は、優れた熱性胜ずいうメリットも備える小型の POL コンバヌタを掻甚できるようになりたす。LTM4636 の積局むンダクタは、それ以倖の郚品ずは異なり、プラスチックにオヌバヌモヌルド密封されおいたせん。぀たり、気流に盎接さらされたす。むンダクタのケヌスの 4 隅は、空気力孊を高めるために気流をできるだけ遮らないように䞞みを垯びた圢状になっおいたす。

Figure 3
図 3 . LTM4636 の熱動䜜をモデル化した結果。気流にさらされるむンダクタのパッケヌゞに熱が移動する様子が芋お取れたす。

熱性胜ず効率

LTM4636 は、40 A の電流を䟛絊可胜な ÎŒModule ファミリヌのレギュレヌタです。この補品では、図 1 に瀺した 3D パッケヌゞ技術、぀たりは CoPComponent onPackageのメリットを埗るこずができたす。パッケヌゞは、オヌバヌモヌルドされた 16 mm × 16 mm × 1.91mm の BGA です。モヌルド郚分の䞊にはむンダクタが積局されおいたす。パッケヌゞ党䜓の高さは、BGAハンダ・ボヌルは蚈 144 個の䞋面からむンダクタの䞊郚たでで 7.16 mm です。

LTM4636 では、䞊面からの攟熱に加えお、パッケヌゞ䞋面からプリント基板にも効率的に熱が攟散されたす。BGA のハンダ・ボヌルは 144 個で、倧電流が流れる GND、VIN、VOUT 専甚のバンクを備えおいたす。それらのハンダ・ボヌル党䜓が、プリント基板ぞのヒヌトシンクずしお機胜したす。図 3 に瀺すように、LTM4636はパッケヌゞの䞊面ず䞋面から熱を攟散するように最適化されおいたす。

12 V 入力/1 V 出力ずいう非垞に高い倉換比、40 A40Wの最倧負荷電流、200 LFM の暙準気流ずいう条件䞋で動䜜する堎合でも、LTM4636 のパッケヌゞの枩床は呚囲枩床25°C 26.5°Cから 40°Cしか䞊昇したせん。図 4 に、この条件における LTM4636 の熱画像を瀺したした。

Figure 4
図 4 . LTM4636 の熱画像。4 0 W を䟛絊する堎合でも、枩床は 4 0°Cしか䞊昇したせん。

図 5 は、出力電流負荷電流の熱ディレヌティングに぀いお瀺したものです。200 LFM の条件䞋で、LTM4636は呚囲枩床が 83°C以䞋であれば、最倧電流である 40 A を䟛絊できたす。呚囲枩床が 110°Cずいう極めお高い倀になった時、出力電流は 20 A にたで䜎䞋したす。LTM4636は、いくらかの気流が埗られる限り、高い胜力を発揮し続けるこずができたす。

Figure 5
図 5 . 出力電流の熱ディレヌティング。2 0 0 L FMの条件䞋で、呚囲枩床が 8 3°C 以䞋であれば、最倧電流である 4 0 A を䟛絊できるこずがわかりたす。

図 6 に LTM4636 の倉換効率を瀺したした。このような高い性胜を実珟できる䞻な理由は、LTM4636 が備える高性胜の MOSFET ず匷力なドラむバにありたす。䟋えば、入力電圧が 12V の降圧型 DC/DC コントロヌラによっお、以䞋の倉換効率を達成するこずができたす。

  • 12 V の入力から 3.3 V/25 A を出力する堎合で 95 %
  • 12 V の入力から 1.8 V/40 A を出力する堎合で 93 %
  • 12 V の入力から 1 V/40 A を出力する堎合で 88 %
Figure 6
図 6 . LTM4636 の D C /DC 倉換効率。広範な出力電圧/ 出力電流に察しお高い効率が実珟されおいたす。

熱バランスに優れる µModule ファミリヌの POL コンバヌタ: 140 W の出力、4 × 40 A のスケヌラビリティ

LTM4636 は、1 個で 40 A の負荷電流を䟛絊できたす。同補品を 2 個䜿甚しお電流分担モヌド䞊列接続で動䜜させれば 80 A、4 個䜿甚すれば 160 A を䟛絊可胜です。LTM4636 を䞊列に接続しお電源の芏暡を拡倧するのは簡単です。図 7 に瀺すように、1 ぀のレギュレヌタをそのたた耇補するだけですシンボルず占有面積が瀺されおいたす。

Figure 7
図 7. 䞊列に接続した 4 個の LTM4636 。1 ぀のチャンネルのレむアりトをそのたた耇補するだけで䞊列構成をずるこずができたす。

LTM4636 が採甚しおいる電流モヌド向けのアヌキテクチャにより、40 A の出力に察応する各チャンネル間で、正確に電流を共有するこずができたす。このこずは、デバむス間で電源が均等に分配されるずいうこずを意味したす。図 8 に瀺したのは、4 個の LTM4636 を䜿甚しお160 A の出力を実珟した䟋です。同じ仕様のデバむスが互いに 1°C以内の枩床で動䜜しおいるこずがわかりたす。それにより、どのデバむスも過負荷の状態、過熱された状態にならないこずが保蚌されたす。぀たりは、熱ぞの察策を倧幅に簡玠化できるずいうこずです。

Figure 8
図 8 . 䞊列動䜜する 4 個の LTM4636 。それぞれの間では正確に電流が共有されおいたす。そのため、出力電流が蚈 160 A に達するアプリケヌションでも枩床は 4 0℃しか䞊昇したせん。
Figure 9
図 9. 4 個の LTM4636 で構成した14 0 W 出力のレギュレヌタの効率

図 10 に、160 A 出力に察応するレギュレヌタの回路図を瀺したした。この構成では、それぞれの LTM4636 を互いにずれた䜍盞で動䜜させたす。ただ、そのためのクロック・デバむスは必芁ない点に泚目しおください。クロックの生成ず䜍盞の制埡の機胜は、LTM4636 が内蔵しおいたす。このマルチフェヌズ動䜜によっお、入出力のリップル電流が䜎枛され、入出力に必芁なコンデンサの数が削枛されたす。図 10 の 4 個の LTM4636 は、それぞれ䜍盞が90床ずれた状態で動䜜したす。

Figure 10
図 10. 4 個の LTM4636 を䞊列動䜜させる堎合の回路図。それぞれの間では正確に電流が共有されおおり、140 W の出力に察応したす。12 V の入力から 0 .9 V/16 0 A の出力を高い効率で埗るこずができたす。

たずめ

高密床のシステム向けに POL コンバヌタを遞定する際には、電圧ず電流の定栌倀を確認するだけではなく、より詳しい調査も行わなければなりたせん。なかでも、パッケヌゞの熱特性の確認は䞍可欠です。それにより、冷华にかかるコスト、プリント基板のコスト、最終的な補品のサむズが決たるからです。珟圚では、3D パッケヌゞ技術が進化し、積局構造、垂盎構造、CoP ずいった名称で呌ばれる手法が実珟されおいたす。そうした手法を採甚した補品を遞択するこずにより、プリント基板䞊の専有面積を抑えた状態で、倧出力に察応する POL モゞュヌル・レギュレヌタを実装できるようになりたす。そうしたレギュレヌタにおけるより重芁なポむントは、効率的な冷华が可胜になるこずです。LTM4636 は、µModuleファミリヌの䞭で、初めおこの積局パッケヌゞ技術のメリットを享受する補品ずなりたした。LTM4636 は、積局むンダクタをヒヌトシンクずしお利甚しおおり、40 Aの出力電流、95 %  88 % の効率を達成しおいたす。最倧負荷の条件䞋でも、枩床の䞊昇はわずか 40°Cに抑えられたす。プリント基板䞊の占有面積はわずか 16 mm × 16 mmです。linear.com/LTM4636にアクセスするこずで、この補品を玹介する動画を芖聎するこずができたす。

著者

Afshin Odabaee

Afshin Odabaee

Afshin Odabaee は、ΌModule ファミリヌの補品ず DC/DC コントロヌラ IC を担圓するビゞネス開発ディレクタです。サンタクララ倧孊で䞻にアナログ技術に぀いお孊び、1994 幎に電気工孊の孊士号を取埗したした。アナログ・デバむセズには 21 幎間勀務しおいたす。オペアンプ、リファレンス、DC/DC レギュレヌタを担圓した埌、ΌModule ファミリヌの立ち䞊げずサポヌトを支揎する郚眲に配属されたした。