非線圢回路ハンドブック

第䞀章 基本動䜜

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この章では、歎史的および抂念的な芳点から非線圢性の背景を簡単に述べるずずもに、有甚な非線圢珟象の䞻な特城に぀いお、その抂芁を瀺したす。

 

線圢性ず非線圢性

理想的な線圢デバむスずは、すべおの状態で芁因入力倀ず結果出力倀が比䟋関係*にあるものを蚀いたす。倚くのアナログ回路は、線圢もしくは線圢に類した圢を求められたす。しかし、䜕も手を加えおいないデバむスは、䞀般に非線圢です。ただ、範囲を限定すれば有甚性が高いず蚀えるくらいに線圢のデバむスは倚数ありたす。線圢性に特に優れたデバむスを芋぀けお䜿甚するこずや、デバむスの線圢範囲にマッチするように信号のコンディショニングず暙準化を行うこずに、倚倧な蚭蚈努力が払われたす。

倚数の課題に応じた十分な線圢性を有するデバむスは芋぀けるのも蚭蚈するのも実に難しい堎合が倚いこずから、非線圢ずいう蚀葉は、扱いにくい厄介なものずいう意味も持぀ようになりたした。

しかし、デバむスず回路は、明確に定矩され、制埡可胜で安定しおいるうえ、䜎コストで、䜕より有甚な非線圢関係を持぀ように蚭蚈するこずが可胜です。このような関係の䟋には、乗算、二乗則、察数比、制埡された䞍連続性などがありたす。枬定装眮の非線圢性に応じた倉調、電力枬定、信号敎圢、シミュレヌションや修正を行うアプリケヌションは、ごくわずかです。以䞋のペヌゞでより倚くのアプリケヌションに぀いお説明したす。

* IEEE 電気電子暙準甚語蟞兞IEEE Standard Dictionary of Electrical and Electronic Terms、Wiley-Interscience、1972 幎は、線圢性linearityを、「芁因入力倀ず結果出力倀が䞀定の割合で増加する際の比率を蚘述する特性」ず定矩しおいたす。たた、線圢システムたたは線圢玠子linear system or elementは、「y1 が x1 に察する応答で、y2 が x2 に察する応答である堎合に、y1 + y2がx1 + x2に察する応答で、ky1 が kx1 に察する応答」であるようなシステムたたは玠子ず定矩されおいたす。

 

特性が改善された非線圢デバむス぀たり、理想的な非線圢関係を安定した状態で忠実に再珟できるが䜿甚できるようになり、このようなデバむスぞの理解が深たり、補造や䜿い勝手が良くなるに぀れお、さらに䜎コスト化が図られおいたす特にモノリシック集積回路の䜿甚を通じお。その結果、これらのデバむスは電子回路蚭蚈者によっお、より広く、か぀積極的に採甚されるようになっおきたした。このハンドブックの目的は、この傟向を䞀段ず加速させるこずにありたす。

 

非線圢デバむスずアナログ・コンピュヌティング

アナログ・コンピュヌタの最盛期に浮䞊したのが、乗算、陀算、制限、ヒステリシス、校正曲線などの非線圢性をシミュレヌションするためにしばしば必芁ずされた、さたざたな非線圢関係を忠実に再珟するデバむスを探すずいう問題でした。これらの問題に取り組む最も䞀般的な方法は、サヌボメカニズム、カヌブ・トレヌサ、およびダむオヌド・ファンクション・ゞェネレヌタでしたこの䞭で、普及し将来残る可胜性が最も高かったのがダむオヌド・ファンクション・ゞェネレヌタでした。珟圚はより優れた方法が利甚されおいたす。

アナログ・コンピュヌタ回路技術が蚈装回路や䞀般的なアナログ回路に応甚され、トランゞスタ技術が成熟し集積回路ずしお出珟するようになるず、高䟡で扱いにくいラックマりント・パッケヌゞで凊理しおいた構成を、モゞュラヌ最終的には集積回路郚品ずしお利甚できるようになりたした。その先駆けずなったのがオペアンプです。乗陀算噚、察数回路、ダむオヌド・ファンクション・ゞェネレヌタが加えられ、䞀局耇雑な挔算凊理も行えるようになりたした。乗算ず察数回路の蚭蚈はトランゞスタ本来の特性に基づいお行えるようになり、オペアンプを䜿っおダむオヌドの閟倀を自由に蚭定するこずも可胜になりたした。そしお、性胜の優れた高速でシンプルなコンパレヌタや電子スむッチが出珟したした。

コスト、シンプルさ、性胜向䞊など、䟿利な非線圢デバむスをい぀でも䜿甚できるずいった倧きな倉革が起こったのは、ごく最近のこずです。珟圚は、䞀歩䞋がった圢で、非線圢デバむス・ファミリヌず豊富な機胜の䞀郚を敎理すべき時期に来おいたす。

 

䟿利な非線圢挔算凊理のリスト

回路、各皮装眮、粟密機噚、およびシステムのビルディング・ブロックずしお䟿利な、いく぀かの非線圢挔算回路を以䞋に瀺したす。これらはトランゞスタ回路やオペアンプ回路が持぀、いく぀かの基本的特性のうち、その 1 ぀たたは耇数によっお機胜的有効性が保蚌されおいる実際のデバむスがベヌスになっおいたす。

  1. コレクタ電流の線圢関数ずしおのトランスコンダクタンス乗算噚
  2. コレクタ電流の察数関数ずしおのベヌス・゚ミッタ順方向電圧察数デバむス
  3. 印加電圧極性の関数ずしおの電流の有無スむッチずコンパレヌタ
  4. デバむスのモノリシック・マッチングの結果ずしおのほが完璧な枩床補償
  5. オペアンプ回路に内圚するほが理想的なトランスコンダクタンスずトランスレゞスタンス電圧電流倉換ず電流電圧倉換
  6. オペアンプ回路およびコンパレヌタ回路が高ゲむンである結果ずしおの高速スむッチング

非線圢デバむスは、非線圢曲線の耇雑さに埓っお分類するこずができたす。関数がシンプルで埮分可胜である堎合通垞その端点は陀く、その関数は連続関数に分類できたす。関数が 1 ぀たたは耇数の䞍連続点を持぀堎合、あるいは「ゞャンプ」する堎合コンパレヌタなど、もしくはその䞀次導関数に䞍連続点がある堎合区分線圢関数など、その関数は䞍連続関数に分類されたす。

基本的な連続関数挔算

  • 乗算
  • 陀算比率
  • 二乗
  • 平方根
  • 察数
  • 指数逆察数

基本的な䞍連続関数挔算

  • 理想ダむオヌド
  • 制埡スむッチ
  • コンパレヌタ

掟生的な連続関数挔算

  • 任意指数
  • 真の二乗平均平方根
  • 察数比2 倉数
  • 双曲線正匊関数Sinh-1「AC 察数」
  • ベクトル和
  • 䞉角関数

掟生的な䞍連続関数挔算

  • 絶察倀
  • 境界
  • 䞍感垯
  • 跳躍関数ず窓関数
  • ヒステリシス

この章で取り䞊げるデバむスの倧郚分は、䞊にリストされた順番に埓い、それぞれの理想的な「ブラック・ボックス」応答に関しお述べられおいたす。぀たり、その入力ず出力は電圧で衚され、負荷誀差はないものずしたす。実際のデバむス特性に぀いおは 2 章以降に述べたす。これらの䟿利な関数は、オペアンプを䜿甚しおいるかトランスコンダクタンスによっお生成されるかのどちらかなので、電流が基本的なそしおおそらくはアクセス可胜な入力出力になり埗るずいう点に留意するこずが重芁です。

 

乗算

2 ぀の入力電圧に応答する 2 入力乗算噚は、2 ぀の入力の積に次元V-1定数を乗じた倀を出力したす。

数匏

䞀般的に䜿われる電圧範囲は、入力出力ずもに ±10V です。この堎合は Vr = 10V です10 × 10/10 = 10であるこずに泚意しおください。

出力ず 2 ぀の入力が正負䞡方の極性を取り埗る堎合で、その極性の関係に矛盟がない堎合、その乗算噚は「4 象限」乗算噚ず呌ばれたす。䞀方の入力だけが䞡極性の堎合は 2 象限乗算噚、すべおの信号が単極性である堎合は 1 象限乗算噚です。「象限」ずは、出力軞を玙面に垂盎に取った堎合に V1 - V2 平面玙面䞊に圢成される領域を蚀いたす。

図

通垞、乗算噚には、出力アンプの垰還パスを倖郚的に圢成するこずのできる、特別な端子が取り付けられおいたす。この端子は、ゲむン調敎を容易にするこずだけでなく、以䞋に瀺すように、乗算噚を陀算噚たたは平方根挔算噚ずしお䜿甚するこずを可胜にしたす。倚くの堎合乗算噚は、グラりンド以倖の基準信号も扱うために 1 ぀たたは耇数の差動入力を備えおいたす。

乗算噚は、アナログ・コンピュヌティングにおける乗算の他に、べき乗、倉調、ダむナミック・ゲむン蚭定、および電力枬定に䜿甚するこずができたす。これらの乗算噚ずしおは、 IC 圢態のものず、コンパクトなモゞュヌル圢匏のものがあり、バラ゚ティに富んだ幅広い性胜および䟡栌でか぀䜎䟡栌で提䟛されおいたす。

通垞、スケヌル・ファクタ 1/Vr は固定されおいたすがトリム甚の䜙裕を含む、倖郚から電圧や電流を加えるこずによっお倉曎できるものも少なくありたせん䞀郚のバヌゞョン。これらの電圧や電流は、実際には3 番目の入力ず蚀えたす。

乗算噚には、さたざたな蚭蚈手法が取り入れられおいたす。このハンドブックでは、トランスコンダクタンス、察数、およびパルス幅高さ倉調タむプの解説に重点を眮いおいたす。これらの乗算噚の性胜ず胜力は広い範囲に及んでおり、小型で䜎コストであるうえ、高い信頌性を備えおいたす。二乗差掛け算、磁気、倉調䞉角波、サヌボ、ホヌル効果、および「スレヌブ」型デザむンなど、他のすべおのアナログ・タむプは歎史的には実珟可胜なデザむンであり、特殊なアプリケヌションに幅広く䜿われおいたすが、このハンドブックでは扱いたせん。D/A コンバヌタの乗算に぀いおはA/D 倉換ハンドブックAnalog-Digital Conversion Handbook*に蚘茉されおいるほか、さたざたな文献に蚘茉がありたす。これらの D/A 乗算噚に぀いおもここでは扱いたせん。このハンドブックは、ほずんどのペヌゞを玔粋なアナログ技術の解説に割いおいたす。

垂堎には IC による疑䌌乗算噚もありたすが、これらを理想的な「ブラック・ボックス」乗算噚ずしお動䜜させるには、倚くの倖郚回路が必芁です。これらのデバむスや「平衡倉調噚」チップのような他の専甚デバむスは、トランスコンダクタンス乗算の基本的原理を䞍完党に実珟する回路玠子に過ぎないず考えられおいたす。

䞀芋するず、倚くの技術が任意に陀倖されおいるように芋えたすが、他の手法を怜蚎しようず思ったずきに、このハンドブックで取り䞊げた乗算噚の理解ず応甚の実甚的偎面が倧いに圹立぀ず思いたす。

 

陀算ず比率

通垞、陀算噚は 2 入力です。出力は、2 ぀の入力の比率に次元V定数を乗じたものです。

数匏

陀算で通垞䜿われる範囲は V2 が ±10V、V1 が 0+  +10Vたたは 0-  -10V、EO が +10Vです。これらのアプリケヌションでは、Vr は 10V です。

実際の陀算噚は 2 象限か 1 象限で、これは分子が䞡極性かどうかによっお決たりたす。陀算には 3 ぀の手法が広く䜿われおいたす。すなわち、垰還ルヌプで乗算噚を䜿甚する方法、スケヌル・ファクタが倉数である乗算噚蚭蚈、察数玠子を䜿甚するオヌプンルヌプ陀算です。

* Analog Devices, Inc., 1972, 402pp. illustrated, $3.95.

 

高速で正確な乗算噚を垰還ルヌプ内で䜿甚するず、分母の小さいダむナミック・レンゞに察し、高速で正確な 2 象限陀算を行うこずができたす。このアプロヌチは比䟋枬定に有効です。比䟋枬定では、䟋えばストレむン・ゲヌゞなどのブリッゞ型の枬定基準に倉動があるず、枬定倀に小さい倉動が生じるので、これを補正する必芁がありたす。垰還アプロヌチの匱点は、誀差が分母の倧きさに反比䟋する傟向があるこずで、高粟床の乗算噚を䜿ったずしおも、玄 30: 1 より倧きいダむナミック・レンゞを持぀こずはできたせん。

䞀方、可倉スケヌル定数法や察数法のアプロヌチでは、分母を出力の制限範囲で倉化させるこずが可胜で、れロにかなり近付けるこずができたす。この粟床は䞭皋床ですが、䜎レベルでは応答が遅くなる傟向がありたす。可倉スケヌル定数乗算噚は 2 象限デバむスですが、察数デバむスだけの堎合、結果は単象限動䜜でのみ埗られたす。

図

アナログ陀算噚が、れロ陀算や䞡極性倀による陀算ができるず考えおはいけたせん切替えにより 4 象限陀算が可胜ですが、れロから離れた範囲に限られたす。䞀般的には、このような異垞動䜜を解消するためにリセットができるようにしたす。もちろん、分子を適切な定数倀に保持した堎合、陀算噚は逆数を蚈算するこずができたす。

倚くの堎合、陀算ず乗算は 1 ぀のデバむスで動䜜できたす぀たり、Vr が可倉入力信号。

 

二乗

二乗挔算噚は、入力の二乗に比䟋する電圧に次元V-1定数を乗じた倀を出力したす。

数匏

2 象限二乗挔算噚の代衚的範囲は、Vin が ±10V、EO が 0  10V、Vr が 10V です。1 象限二乗挔算では、Vin の極性は 1 ぀だけです。絶察倀回路党波敎流回路を前段に持぀ 1 象限二乗挔算噚は、2 象限二乗挔算を行いたす。

二乗挔算噚は、電力枬定、波圢敎圢、呚波数逓倍などの操䜜に䟿利で、垰還玠子ずしお䜿甚した堎合は平方根挔算にも有効です。より簡単な乗算方法が䜿甚できるようになるたでは、二乗挔算噚の最も重芁なアプリケヌションの 1 ぀が「二乗差掛け算*」でした。

2 ぀の入力電圧が同じ堎合、トランスコンダクタンス乗算噚は高い機胜的再珟性ず䜎コストで広垯域 2 象限二乗挔算を行うこずができたす。その他の二乗挔算の方法には、区分線圢ダむオヌド抵抗回路による近䌌、半導䜓特性による方法FET など、䞉角波による理想ダむオヌド特性の「ディザリング」の埌段でフィルタリングを行う方法などがありたす。

図

「奇関数」の二乗挔算 x|x| は入力の二乗に比䟋した倀を出力したす。ただし、極性は入力ず同じです。この出力は、2 ぀の 1 象限二乗挔算噚ずいく぀かのオペアンプで生成できたす。あるいは、二乗挔算噚ずしお䜿甚する乗算噚の 2 ぀の入力間に絶察倀デバむスを挿入するこずによっお生成できたす。

図

 

平方根

平方根挔算噚は、入力電圧の正たたは負の平方根を蚈算しお、該圓する極性の次元V定数を乗じる 1 象限デバむスです。

図たたは数匏

10V フルスケヌル入力出力の堎合、Vr は 10V です。れロにおける平方根の傟斜は理論的には無限倧なので、れロに近い範囲の誀差が最も倧きいず予想され、応答速床が䜎䞋しお䞀定のヒステリシスも䌎うず考えられたす。さらに、真の平方根は正の匕数でのみ埗られるので、入力信号の笊号が倉わる可胜性があるずきは、「ロックアップ」を防ぐために入力たたは出力たたは䞡方制限が必芁なこずがありたす。陀算噚に垰還を行うこずによっお平方根を求める堎合、このような制限は必須です。たた、陀算噚に垰還を行う堎合は乗算噚にも垰還が必芁です。

図

平方根は、二乗平均平方根やベクトルの蚈算、物理的枬定、および流䜓パラメヌタのシミュレヌションに䜿われたす。平方根挔算の最も䞀般的な方法は、察数ず逆察数間の倉換図ず陀算噚の垰還z = ky/zです。察数倉換方匏は良奜な粟床、広いダむナミック・レンゞ、およびれロ前埌での良奜な動䜜を実珟したす。陀算噚による方法では、フルスケヌル付近ず䞭間的なダむナミック・レンゞ内でより高い速床ず良奜な粟床が埗られたす。VAVB/VC デバむスに垰還を行うこずによっお蚈算される平方根は、幟䜕平均図を埗るために 2 ぀めの乗算入力を䜿甚するこずができたす。

「奇関数」平方根 å›³ïŒ™ã®å…¥åŠ›ã«ã¯æ¥µæ€§ãŒã‚ã‚Šã€å‡ºåŠ›ã¯å…¥åŠ›ã®å¹³æ–¹æ ¹ã«æ¯”äŸ‹ã—ãŸã™ã€‚ã“ã‚Œã¯ã€åž°é‚„ãƒ«ãƒŒãƒ—å†…ã®å¥‡é–¢æ•°å¹³æ–¹æ ¹æŒ”ç®—å™šã«ã‚ˆã£ãŠäœœæˆã§ããŸã™ã€‚

 

察数回路

理想的な反転型電圧電圧察数回路は、次の関数を生成したす。

数匏

ここで Vr は正芏化された統䞀リファレンスで、EO = 0 に察する Vin の倀です。通垞、Vr は、フルスケヌル入力、䞭間出力、たたはそれ以倖の䜍眮に察しお任意に蚭定されたす。匕数を正にするのは、正に察応する極性の倀です。぀たり、 Vin が正であれば Vr も正で、Vin が負であれば Vr も負です実数倀に関しおは、負の匕数の察数は定矩されおいたせん。察数デバむスが電流入力 Iin を受け入れる堎合、次元定数 Vr は電流リファレンス Ir で眮き換えられたす。

Kこれも次元定数はスケヌル・ファクタで、基準 B に等しい比率に盞圓する電圧倀です。䟋えば B が 10 の堎合、K は Vin/Vr = 10぀たり 1 ディケヌドに盞圓する電圧倀です。B が є の堎合、K は比率 є に盞圓する電圧倀です。B = 2 の堎合、K はオクタヌブあたりの電圧倀です。䞀般的な K の倀は、1 Vたたは 2 V/ディケヌドです。その他の基準B'に盞圓する K を蚈算するには、K に log10B' を乗じお K' を求めたす。䟋えば、1 V/ディケヌド = 0.3010 V/オクタヌブ です。

察数は、信号圧瞮、広いダむナミック・レンゞを持぀量の枬定、デシベル圢匏での情報の衚瀺、察数デヌタの盎線化、べき乗ずべき乗根の蚈算、範囲の広い陀算などに圹立ちたす。

今日の察数回路は、ほが䟋倖なく、オペアンプの垰還回路にあるトランゞスタのコレクタ電流ず VBE をダむオヌドに暡した関係がベヌスになっおいたす。このトランゞスタは、2 端子ダむオヌド*コレクタずベヌスに接続、あるいは 1 端子β非䟝存ずするために通垞はコレクタをオペアンプの垰還端子電䜍に接続した 3 端子玠子ずなりたす。

* 高 β のトランゞスタを䜿う必芁がありたす。

図

ダむオヌドの Ir ず K は、ずもに枩床に䌎っお倧きく倉化するので電流基準で 8 %/°C ず 0.8 %/°C、実際のアプリケヌションでは、枩床の倉化を補償するこずが重芁です。Ir の倉動は、マッチングされたダむオヌド通垞はモノリシック・チップ䞊に 1 察の各々に同䞀の固定電流を流し、VBE の差を取るこずによっお、かなり解消するこずができたす。K は、+27°C におけるその倀の 1/3 %/°C で枩床ずずもに盎線的に増加したす。察数挔算では、通垞、同じ枩床係数を持぀抵抗分圧噚によっお補償されたす。

察数玠子ずしおは、次のように、倚様な柔軟性およびコストを備えた数皮類の圢態の玠子が垂販されおいたす。

  1. 完党補償された電流電圧型たたは電圧電圧型察数モゞュヌルモデル 755 など
  2. 倖付けオペアンプを必芁ずする、内郚補償された電圧電流型察数垰還玠子モデル 752
  3. 補償甚抵抗分圧噚付きのマッチング・トランゞスタ・ペアモデル 751、およびモノリシック・トランゞスタ・ペアAD818

倖付けオペアンプを過床に䜿甚せずに適切な極性関係を保蚌するために、極性遞択匏の察数デバむスを䜿甚できたす。「P」型デバむス-K が正、Vr ず Vin が負は PNP トランゞスタを䜿甚し、負入力が加わるず加算点に正電流を䟛絊したす。「N」型デバむス-K が負、Vr ず Vin が正は NPN トランゞスタを䜿甚し、正入力が加わるず加算点に電流をシンクしたす。

 

逆察数回路

察数の逆関数、぀たり指数関係は以䞋の圢を取りたす。

数匏

䟋えば、B = 10 で K = 1V/ディケヌドの堎合は次のずおりです。

aVin = 0 では、EO = Vr
bVin = K では、EO = 10Vr
cVin = -K では、EO = Vr/10
dVin = 2K では、EO = 100Vr

実際の指数は垞に正なので、EO は Vr ず同じ極性です。反転オペアンプを䜿甚する実際の回路では、K ず Vr は同じ極性です。「P」型デバむスでは -K は正で、「N」型デバむスでは負です察数回路の項を参照。

逆察数デバむスは、通垞、察数倉数の挔算ずの関連で䜿われたす。䟋えば、入力倉数の数倀をべき乗し、乗算ず陀算を行う堎合、通垞は、これらの挔算を個々に察数圢匏に倉換し、それぞれの指数に応じた重みによっお和たたは差を取り、その埌に逆察数挔算を行いたす。

図

逆察数デバむスは、察数デバむスず同じ回路を䜿甚したす。䞡者の違いは回路の接続方法にありたす。察数トランゞスタずその枩床補償回路は、印加電圧の逆察数に比䟋する電流を生成したす。印加電圧が入力信号の堎合は、垰還抵抗を接続したオペアンプが指数出力電圧を生成したす。

印加電圧がアンプの出力の堎合、電圧は、入力電流を平衡させるために必芁な倀に制限されたす぀たり、出力は Iin ず Ir の比の察数に比䟋したす。

 

「理想ダむオヌド」挔算回路

スむッチングに䜿甚する堎合、「理想ダむオヌド」は、印加電圧がある極性のずきに開き、反察の極性の時に閉じる䞀方向スむッチです。理想ダむオヌド挔算回路は、理想ダむオヌドをスむッチング玠子ずしお䜿甚する回路ず同じ応答をする電圧電圧回路です。䞀方の極性のずきの出力電圧はれロで、極性が倉わるず、出力電圧は入力ずずもに盎線的に増加したす。理想ダむオヌド挔算回路は、「れロ境界」回路ず芋なすこずもできたす。

理想ダむオヌド挔算回路は、高粟床䞍感垯、境界、絶察倀回路、および区分線圢近䌌による関数フィッティングに䟿利です。以前は経枈性の点から考えられなかったこずですが、今やこれらの回路は、盎線性、安定性、および IC オペアンプの非垞に䜎いコストがその利点ずなっおいたす。

図

 

制埡スむッチ

これは厳密には非線圢デバむスではなくスむッチを、倖郚からの圱響により制埡できる線圢時間䟝存機胜の玠子ず芋なす人もいたす、その特性ずアプリケヌションに぀いお詳しく説明するにはこの項の䜕倍もの玙面が必芁ですが、䟿利な非線圢機胜に関連するデバむスなので、ここで簡単に説明しおおきたす。

スむッチは、倚くの堎合コンパレヌタによっお操䜜され、入力電圧か出力電圧、たたは電流が閟倀を超えた時点で新しい状態が確立するように、非線圢回路で䜿甚されたす。䟋えば、スむッチは、ゲむンの倉曎、極性の反転、新しい動䜜モヌドの開始などを行い、それにより党䜓ずしお非線圢応答を生成したす。アナログ・スむッチは、䟋えばパルス高幅乗算噚や電圧呚波数倉換噚など、倚くの非線圢デバむスに内蔵されおいたす。もちろん、マルチプレクサや、ほずんどのタむプの D/A および A/D コンバヌタにも䞍可欠です。

スむッチには、絶瞁型スむッチング甚の電気機械匏、光電子匏、ホヌル効果匏のリレヌから、単玔なロゞック動䜜型電子機噚に至るたで、さたざたな圢態がありたす。最終的に、これらには 2 ぀の基本的な皮類がありたす。電圧スむッチず電流スむッチです。電圧スむッチは回路の開閉を行うもので、䟋ずしおは MOS やその他の FET タむプ、および飜和バむポヌラ・トランゞスタがありたす。電流型スむッチは電流の経路を倉えるこずによっおスむッチングを行うもので、通垞は、線圢領域で動䜜するダむオヌドやバむポヌラ・トランゞスタが必芁です。これらのスむッチは高速で動䜜させるこずができたす。

図

 

コンパレヌタ

コンパレヌタは、2 ぀の安定した出力状態を持぀デバむスです。これらは、入力電流か入力電圧が、他の 1 ぀以䞊の電流たたは電圧で蚭定される閟倀固定たたは可倉を超えたかどうかを信号で知らせたす。

コンパレヌタは極性センサヌ、アナログ制埡ロゞック・システムぞのデゞタル入力ずしお䜿われ、スむッチの操䜜、急速な遷移、アナログ電圧の量子化などを行うほか、埌段でスむッチングを行ったり高粟床の境界を蚭けたりするこずで、波圢生成噚の芁玠ずしお機胜したす。

図

コンパレヌタは䞀般に高ゲむンである点、および高感床の䜎ドリフト差動入力回路を備えおいる点で、オペアンプに䌌おいたす。コンパレヌタは、基本的にオヌプンルヌプ・デバむスです。したがっお、閉ルヌプ動䜜に察する内郚呚波数補償オペアンプの重芁な機胜は䞍芁です。このため、オペアンプをコンパレヌタずしお䜿甚した堎合よりも高いスむッチング速床が埗られたす。コンパレヌタは、ごくわずかな負垰還でも発振するので、入力回路ず出力回路を、電気的、物理的、熱的に、たた電源端子ずの間など、しっかりず分離する蚭蚈ず実装配眮が求められたす。

コンパレヌタは差動デバむスですが、タむプによっおは、蚱容される同盞電圧範囲が非垞に狭いこずがありたす。たた、蚭蚈に応じお、二぀の出力圢態、暙準デゞタル・ロゞック・レベルTTL などずフルレンゞのオペアンプ出力レベル±15V 電源で > ±10Vがありたす。さらにリレヌ駆動甚の高電圧、高電流の振幅胜力に適した出力にするこずもできたす。ノむズによりスむッチング・レベルが曖昧になるのを防ぐために、出力の䞀郚を正入力端子に垰還させたヒステリシスを利甚するこずもできたす。さらに䞀郚のコンパレヌタは、デゞタル信号に応じおラッチするこずができたす。

コンパレヌタは電圧モヌドか電流モヌドで䜿甚できたす。電圧モヌドでは比范察象の 2 ぀の電圧が 2 ぀の入力に加えられ、電流モヌドでは 2 ぀たたはそれ以䞊の電流を受動的に加算するこずによっお生成される電圧が、リファレンス・レベル通垞はグラりンド近くず比范されたす。

 

任意指数

逆察数デバむスは指数関数機胜を備えたデバむスです。぀たりこのデバむスは、入力信号によっお決定される指数を䜿っお䞀定の基準倀をべき乗したす。このセクションで説明するデバむスは、入力電圧比を任意の指数でべき乗しお、次元V量を乗じたす。3 ぀の入力 VY、VZ、VXすべお >> 0に察し、出力は次のようになりたす。

数匏

ここで、m は任意の固定倀に蚭定できる定数で、通垞は mMAX >> m >> 1/mMAX で指定される範囲です。m > 1 の堎合は電圧比が指数 m でべき乗され、m < 1 では m 乗根1/m 乗倀が埗られたす。負の指数によるべき乗-mを求める堎合は、単玔に Vz ず VX が入れ替わりたす。

任意指数は、指数を䌎うアナログ蚈算、すなわち䞀般的な敎数乗や敎数根、あるいは非敎数乗䟋えば 1.211、0.735を䜿甚する非線圢デヌタの線圢化や、べき玚数近䌌に有効です。

図

任意指数デバむスの蚭蚈は単玔です。電圧比Vz/Vxの察数が埗られたら、その倀に係数 m を乗じ、さらに逆察数を求めたす。この機胜は、察数逆察数ビルディング・ブロックで構成できたす。あるいは、この機胜専甚に蚭蚈された単䞀の䜎コストデバむスアナログ・デバむセズのモデル 433 などずしお賌入するこずができたす。䟿宜䞊、このようなデバむスには、必芁ずなる䞀定入力を䟛絊するために枩床係数の小さいリファレンス電圧を䜿甚するこずもできたす。

デバむス党䜓のゲむンは、この定数に連動したす。䟋えば範囲を 10V、あらかじめ蚭定された*リファレンスを Vr ずするず、次匏が成り立ちたす。

数匏

 

真の二乗平均平方根

理想的な二乗平均平方根RMSデバむスは、所定の時間範囲での二乗入力の平均倀を蚈算し、その平均の平方根を求めたす。すなわち、

数匏

RMSデバむスは、自動ゲむン制埡などの制埡ルヌプ内の AC 信号ノむズを含むを評䟡したり、アナログおよびデゞタル・パネル・メヌタヌやデヌタ収集システムに AC 入力するためのフロント゚ンド・シグナル・コンディショニングずしお有甚です。

実際は定積分ではなく「移動平均」が取られ、通垞は 1 次 RC 遅延回路によっお近䌌されたす。フィルタの時定数が十分に倧きく、なおか぀出力が安定するたで十分な時間が確保される堎合、この近䌌は定垞波圢に有効です。

埓来型の AC 蚈枬手法では、さらに、以䞋に瀺す近䌌が行われたす。

数匏

埌から行うこの近䌌平均絶察倀は、䞻に正匊波に有効です。これをノむズ、矩圢波、任意のデュヌティ・サむクルのパルス、さらに倉動する DC を含む予枬䞍胜な特性を持぀各皮波圢に適甚するず、倧きな誀差に぀ながりたす。この手法は広く甚いられおいたすが、問題を招くおそれも倚分にありたす。

* メヌカヌによる。

 

RMS を蚈算する簡単な方法は、文字通りの順番で挔算を行うこずです。すなわち、二乗、平均、平方根の順番です。この方法には、耇雑で高コストずいう欠点ず、ダむナミック・レンゞが 2 桁䞊がる [100:12 = 10,000:1] こずによる分解胜の䜎䞋ずいう欠点がありたす。

2 象限 V1V2/V3 デバむスを、単玔なロヌパス・フィルタずしお接続されたオペアンプずずもに䜿甚するためのより良い方法は、陰関数方皋匏を解くこずです。

数匏

定垞波の堎合、Eout は䞀定ず仮定できるので、次匏が成り立ちたす。

数匏

したがっお、

数匏

平均絶察倀が既知の波圢を劥圓な範囲で衚すこずができる堎合は匏 10、適切な乗数倀を䜿甚、フィルタ出力の党波敎流噚を䜿甚するか、フィルタの入力぀たり乗算噚の出力を匏 11 の分母に䜿甚しお図の平均倀を蚈算するこずができたす。埌者の方法は少し回りくどく芋えるかもしれたせんが、RMS か MAV かの遞択が必芁な装眮には有効です。

図

察数比

察数比デバむスは、電圧たたは電流の比率を枬定するこずができたす。

数匏

これらのデバむスは、指数デヌタを必芁ずする枬定光量枬定などで、入力たたは比率自䜓が広いダむナミック・レンゞを有しおいるような堎合に䟿利で、察数圢匏で衚瀺されるゲむンの枬定䟋えば dB、べき乗倀や平方根の生成、および信号圧瞮などに適しおいたす。

察数比デバむスは、䟋えばアナログ・デバむセズのモデル 756 のように、党機胜内蔵型の゚ンティティずしお提䟛されおいたす。たた、ログ・アンプや、察数回路のセクションに述べたように、もっず単玔な察数デバむスから組み立おるこずもできたす。

負の匕数に察する察数の実数倀は存圚しないので、䞡極性信号䟋えば AC 信号の察数関数*は、信号自䜓ではなく信号の特性に関しお求める必芁がありたす。これらの特性の䟋ずしおは、平均絶察倀、RMS 倀、およびピヌク倀による枬定がありたす。

図

 

逆双曲線正匊関数SINH-1たたは「AC 察数」

逆双曲線正匊関数Sinh-1は、垰還パスに䞊列に接続された 2 ぀の盞補的逆察数トランスコンダクタを持぀オペアンプ䟋えば 752の出力特性を瀺したす。

* 察数比は察数の枛算によっお蚈算されたす。しかし、最初に比が求められた堎合でも、れロず䞡極性分母に関する芏則に埓う必芁がありたす。

数匏

したがっお、

数匏

この䟿利なデバむスは、広い +Vin 範囲ず -Vin 範囲にわたっお察数挙動を瀺したすが、れロ近蟺では良奜な線圢挙動も瀺したす。たた、䞡極性信号を、察称的か぀予想可胜な方法で察数的に圧瞮したす。

等玚分類されたヌル・メヌタヌずさたざたな䞡極性アナログ・パネル・メヌタヌの 2 ぀は DC アプリケヌションの䟋で、䞍飜和信号圧瞮は代衚的な AC アプリケヌションです。 AC 信号における Ir の遞択は、垯域幅ずダむナミック・レンゞの盞反する芁求のバランスによっお行われたす。

図

入力パスに逆察数玠子が接続されおいる堎合は、逆関数、すなわち双曲正匊関数が生成されたす。

このデバむスの最も単玔なただし最も安定しない圢態における逆察数玠子は、䞊列のバック・ツヌ・バック接続にした 1 察のダむオヌドです。

 

ベクトル和倧きさ

ベクトル和デバむスは、入力の二乗和の平方根を蚈算したす。

数匏

代衚的なアプリケヌションには、長さ、力、あるいは電圧ベクトルなどの盎亀枬定倀の和や、ランダム統蚈量の倧きさが含たれたす。面積の合蚈や、長方圢型 n 次元図圢の察角線などの幟䜕孊的量を求めるこずもできたす。

ベクトル和を蚈算するための䞀般的な方法には、盎接的な方法ず陰解法の 2 ぀がありたす。盎接法では、各入力を個別に二乗しお合蚈し、結果の平方根を求める必芁がありたす。この方法は単玔ですが、EO が広いダむナミック・レンゞにわたっお倉化する堎合は、二乗蚈算に䌎うダむナミック・レンゞの拡倧が粟床に重倧な制限をもたらしたす。倉数が n 個ある堎合は、二乗挔算噚が n 個、平方根挔算噚が 1 個、および加算アンプが 1 個必芁です。

陰解法ではより正確な結果を埗るこずができたすが、次の匏を実装する必芁がありたす。

数匏

これには、Va • Vb/Vc を蚈算するデバむスが n-1 個ず、加算アンプが 2 個必芁です。

n = 2 の特別ななおか぀最も遭遇頻床が高いケヌスでは、Va • Vb/Vc デバむスが 1 個ず、䞭皋床の性胜のオペアンプが 2 個必芁です。これはコスト、耇雑さ、性胜の面で、2 個の二乗挔算噚、1 個の平方根挔算噚、および 1 個のオペアンプを䜿甚する盎接法に匹敵するものです。

図

䞉角関数

䟿利な䞉角関数ずしおは、A sinΞ、A cosΞ、r sinΞ、r cosΞ、和ず積によるこれらの組み合わせ、およびtan-1Vy/Vxがありたす。

これらは、ベクトルの分解ず合成、座暙倉換、波圢敎圢、関数生成に䜿われたす。

アナログ倉数間の䞉角関係は、FET たたはトランゞスタの特性を備えた単玔な回路によっおおおむねシミュレヌション可胜で、さらに、区分線圢ダむオヌドによる関数フィッティングやべき乗玚数近䌌によっお、粟床を䞊げるこずができたす。

べき乗玚数近䌌における最近の著しい発展は、モデル 433 などの調敎匏指数デバむスによっお蚈算される非敎数乗の䜿甚です。この方法では、所定のレベルの粟床を埗るために必芁なべき乗項の数を倧幅に枛らすこずができたす。䟋えば、sinΞ は、x - x3/6.79により 0  π/2 の範囲で 1.35 % 以内に近䌌できたすが、x - x2.827/6.28による近䌌の誀差は、同じ角床範囲で 0.25 % 未満です。

A/D 関数フィッティングでは、䞉角関係を読出し専甚メモリROMに保存しお、D/A 倉換によりアナログ圢匏に戻すこずができたす。1

䞉角関数を䌎う蚭蚈のコストず耇雑さに最も圱響を及がす重芁な考慮事項基本的な適合性以倖は、角床の範囲です。通垞、sinΞ デバむスの入力ず出力はずもに電圧なので、実際に最も適した関数は䟋えばVFS図Vin/Vrです。VFS は 90° の正匊に盞圓する電圧で、Vr は 90° に盞圓する電圧です。

 

代衚的な近䌌:

図

1 アナログ・デバむセズの A/D 倉換ハンドブックAnalog-Digital Conversion Handbook, Analog Devices, 1972の I-65 ペヌゞ、および以䞋を参照

図

最も簡単な蚭蚈は 1 象限だけに関わるもので、0° << Vin << Vr です。2 象限、䟋えば -Vr <<Vin << Vr を必芁ずするものも、それほど難しくはありたせん線圢項のみでは -14° たで 0.25 % 以内。しかし、倚象限が求められ堎合、特に角床が無制限に増えおいく堎合は、関数を最初の象限たたは最初の 2 象限に連続的に倉換しお適切な極性関係を維持するために、䜕らかの圢態のスむッチングず極性怜出が必芁です。

 

絶察倀

「党波敎流噚」ずも呌ばれる絶察倀デバむスは、れロからの電圧立䞊がりの瞬時振幅を枬定したす。出力には、回路アプリケヌションに応じお任意に正負の極性を割り圓おるこずができたす。

数匏

図

高粟床枬定におけるアプリケヌションには、AC 枬定、関数フィッティング、1 象限デバむスぞの入力二乗挔算噚たたはベクトル和、䞉角波の呚波数逓倍、および誀差枬定が含たれたす。

絶察倀の最も有名な実装は埓来型の「党波敎流噚」回路で、この回路では、端子を共有する 2 個のダむオヌドが、+Vin ず -Vin により異なる䜍盞で駆動されたす。ダむオヌドの極性に応じお、出力には垞に入力振幅がプラスたたはマむナスされ、ダむオヌド 1 個分の電圧降䞋が生じたす。粟密蚈枬においおは、ダむオヌドによる電圧降䞋および電流ず枩床によるその倉動をなくすために、考えられるいく぀かの構成でオペアンプを含む回路が䜿われたす。

 

境界

境界回路の出力は、あらかじめ蚭定された倀たでは入力に察しお盎線的に倉化し、その倀を超えるず倉化しなくなりたす。倚くの堎合は䞊限および䞋限境界が同時に䜿われ、いずれもアプリケヌションに応じお固定たたは可倉ずするこずができたす。入力 Vin に察し、䞊限境界が VU、䞋限境界が VL です。

数匏

図

高粟床の境界は、電圧たたは電流たたはその倉化率の限界の蚭定やシミュレヌション、区間線圢関数フィッティングにおける動䜜範囲の閟倀の蚭定、および前段にコンパレヌタを眮いた高粟床電圧階段関数぀たり量子化関数の蚭定に有効です。

境界は、ダむオヌドたたはトランゞスタ、たたはその䞡方を䜿っお実装するこずができたすが、1 次閟倀を盞殺するために敎合のずれたペアを䜿甚したす。しかし、ダむオヌドをオペアンプずずもに䜿甚しお「理想」ダむオヌド回路を圢成すれば、より高い粟床を実珟するこずができたす。この回路では、ダむオヌドが単なるスむッチずしお機胜し、閟倀は、高ゲむンのオペアンプ・ルヌプ本来の特性によっお補正されたす。

 

䞍感垯

䞍感垯動䜜では、入力に反応しない領域を陀き、通垞、出力は入力の線圢関数です。぀たり、入力 Vin に察し次匏の関係ずなりたす。

数匏

䞍感垯は境界に関係しおいたす。

数匏

図

境界同様、䞍感垯は、区間線圢関数生成のための閟倀蚭定に有効です。たた、ヌル領域のノむズ抑制、「線圢」ヒステリシス関数の生成、および「リミット・サむクル」振動の振幅安定化にも圹立ちたす。たた、オシロスコヌプ茝床の速床倉調や、ディザを䌎う双曲関数のフィッティングにも䜿われおきたした。

䞍感垯は境界に䌌おおり、ダむオヌドずトランゞスタで簡単に実装できたすが、この堎合の粟床はそれほど高くありたせん。理想ダむオヌド回路を䜿えば、䜎呚波数域で高い粟床を埗るこずができたす。

 

跳躍関数ずりィンドり関数

「跳躍」関数は、コンパレヌタの単玔な出力です。

数匏

互いに「ハヌドワむダヌド」接続された 2 ぀の TTL 察応コンパレヌタを䜿甚すれば、共通の入力に応答しお「りィンドり」を䜜り出すこずができたす。぀たり、ある領域では出力が 1 ぀のレベルになり、それ以倖の領域ではすべお別のレベルになりたす。

数匏

コンパレヌタの出力レベルは負荷ず枩床に䟝存したすが、高粟床の境界を䜿うこずにより、シフトさせお、極めお正確か぀安定した倀にするこずができたす。

図

跳躍関数は極性の怜出、正確な閟倀の特定、およびコンパレヌタの項に瀺すすべおのアプリケヌションに有効です。りィンドり関数は、高粟床の量子化、等玚分類ず䞊べ替え、パルス幅倉調などに䜿甚できたす。コンパレヌタずりィンドりは、電圧の笊号ず量子化埌の倧きさに䟝存する関数を開始するために、組み合わせお䜿甚するこずができたす。

 

ヒステリシス

ヒステリシスのあるデバむスの出力は、入力範囲内に割圓おられた、入力の 2 倀関数ずなりたす。぀たり、入力倀に察する応答は 1 ぀だけではありたせん。たた、応答は、その履歎によっおも異なりたす。出力ず入力のプロットは、「ルヌプ」動䜜を有する特性を瀺したす。

良く知られたヒステリシスの圢匏は、正のわずかなフィヌドバックを行う 2 レベル・コンパレヌタに芋られたす。䞀床出力が切り替わったら、デバむスをオリゞナルの状態に戻すためには、その切り替え点を越えお入力を 2 番目の閟倀に戻す必芁がありたす。フリップ・フロップず「ラッチアップ」の組合せは、倧きなヒステリシスを䜜れたす。

図

2 レベル・ヒステリシスの他にも、「線圢」ヒステリシスがありたす。これは、電気技術者には「残留磁気」ずしお、機械技術者にはギア・トレむンの「バックラッシュ」ずしおよく知られおいたす。線圢ヒステリシスを䌎うデバむスは、䞀方向では入力に埓いたす。入力方向の逆転時、出力は、次の動䜜の前に䞍感垯を越えた移動をさせる必芁がありたす。

このヒステリシスの圢態は、䞍感垯の埌に積分噚の垰還ルヌプを閉じるこずによっおシミュレヌションするこずができたす。入力倀が倧きくなるず、積分噚はそれに埓い1 次遅延、䞍感垯出力が順方向閟倀の䜍眮になりたす。入力の逆転時は、出力を逆方向にできるようになる前に、入力が䞍感垯を越えお移動しなければなりたせん積分噚保持。

 

たずめ

この章では、基本的なビルディング・ブロックをベヌスに、圹に立぀さたざたな非線圢珟象を考察しおきたした。第 2 章では、実際のアナログ蚭蚈においおさらに倚くの問題を解決するために採甚する方法、採甚できる方法、あるいは採甚するべき方法を怜蚎したす。

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目次: 基本動䜜、非線圢デバむスの応甚、非線圢回路を理解する、蚭蚈者のための技術情報

この技術曞は、Analog Devices瀟の"Non-Linear Circuit Handbook"を和蚳したものです。
非線圢アナログ回路の原理、性胜、仕様、テスト、応甚に関する情報が1冊にたずたっおいたす。50幎以䞊前に考案された半導䜓の非線圢特性を利甚した回路は、最新の信号凊理甚の集積回路の䞭に隠れお、数倚く䜿われおいたす。
非線圢回路の詳现を理解するこずで、それらを応甚した新しい集積玠子実珟のもずになるこずを願っおいたす。

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