要約
多くのRF ICは差動の入出力を利用しています。この記事では、2ポートのネットワークアナライザを使用して差動インピーダンスを測定する方法について説明します。測定したSパラメータからガンマを計算します。また、直列モデルと並列モデルの間の変換について説明します。
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ノイズ抑制のため、RFやマイクロ波の回路では、差動入出力ポートの使用が一般的ですが、残念ながら、差動回路のインピーダンス測定は、通常のRFテスト機器をそのまま用いて簡単に行うことはできません。
以下に示す測定方法ではエラーを引き起こすバラン(平衡不平衡変成器)やトランスを使用しないで、より精度の高い再現性に優れた差動インピーダンスの測定を実現しています。
この例では、シングルエンド入力と、差動または平衡出力を用いたミキサを使用しています。
図1.
測定手順
- 最初の手順は、ネットワークアナライザ上の2ポートのキャリブレーションを完全に行うことです。
- ミキサを始動して正常動作状態にします。
- S11、S12、S21、およびS22のすべてのパラメータを測定します。
- 最後に、以下の式を使用して、差動測定値をシングルエンドの結果に変換します。
この式から実数成分と虚数成分を計算すると、並列等価回路が得られます。
図2. 直列回路の並列等価回路
この方法が実際に機能することを証明する最短の方法は、2つの測定ポート(シングルエンド)と1つの測定ポート(差動)を用いて、1ポートの差動回路のシミュレーションを実施することです。回路#1のΓ dを計算して、回路#2のΓ と比較します。結果は同じであるはずです。
図3.
Γ dの導出については、「RF Design Journal」の1999年1月版に記載されています。
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