LTspice:電圧制御スイッチ
2015年04月09日
LTspiceには多数の優れたFETモデルが含まれていますが、特定の時点や条件で開閉する簡単なスイッチのシミュレーションが必要なこともあります。
LTspiceでのスイッチの挿入や構成は以下の要領で行います。
- 電圧制御スイッチのシンボルを回路図に挿入します(F2を押してシンボル・ライブラリの検索フィールドに「sw」と入力)。
- SPICEディレクティブを挿入し(Sを押す)、下の例を使ってSWモデルのパラメータを定義します。
.model MYSW SW(Ron=1 Roff=1Meg Vt=.5 Vh=-.4)
ここで「MYSW」はモデルの固有名で、Ronはオン抵抗、Roffはオフ抵抗、Vtはトリップ電圧、Vhはヒステリシス電圧です。スイッチは(Vt − Vh)と(Vt + Vh)でトリップします。
LTspiceのヘルプ(F1を押す)にSWモデル・パラメータについての詳細が示されています。 - MYSWモデルをスイッチ・シンボルS1に割り当てます:「SW」を右クリックして、モデルの固有名「MYSW」を入力してください。
- スイッチの正側端子に接続された電圧源でスイッチを制御し、負側端子を接地します。この例ではPULSE関数電源を使い、周期1msで0V~1Vの三角波形を生成します。

スイッチには、ヒステリシス電圧Vhの値に応じて3つの異なる電圧制御モードがあります。Vhがゼロの場合、入力電圧が閾値を超えているかどうかに応じて、スイッチは常に完全にオンまたはオフの状態になります。Vhが正の場合はスイッチにヒステリシスが生じ、あたかも(Vt - Vh)と(Vt + Vh)をトリップ・ポイントとするシュミット・トリガによってスイッチが制御されているようになります。Vhはトリップ・ポイント間の電圧の半分で、研究室で使われる一般的な用語とは異なります。この例のようにVhが負の場合、スイッチはオンとオフのインピーダンス間をスムーズに遷移します。この遷移は、制御電圧が(Vt - Vh)と(Vt + Vh)の間のときに生じます。このスムーズな遷移は、スイッチの導通の対数を低次多項式で近似したものに従います。電圧制御スイッチの詳細については、LTspiceのヘルプ・ファイル(F1)を参照してください。
電圧制御スイッチの古典的なアプリケーションの1つが、オープン・サーキット状態と短絡状態のシミュレーションです。ここに示した例では、2つのスイッチがLED列の短絡状態とオープン・サーキット状態をシミュレートします。

著者について
Gabino Alonsoは、アナログ・デバイセズのPower by LinearTMグループで戦略的マーケティング・ディレクターを務めています。アナログ・デバイセズに入社する前は、Linear Technology(現在はアナログ・デバイセズに統合)、Texas Instruments、カリフォルニア・ポリテクニック州立大学で、マーケティング、エンジニアリング、オペレーション、教育など、多岐にわたる業務に従事していま...
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本記事に関するご注意
本記事は過去に作成されたものであり、本文内で取り上げられている製品やソフトウェアの一部につきましては、場合により新規設計には非推奨、製造中止となっている場合がございます。
ご了承のほど、お願い申し上げます。
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