LTspice:解析を繰り返し実行するために.STEPコマンドを利用する方法
2013年10月07日
特定のパラメータの値を変えることでLTspiceの回路を調べるには2つの方法があります。値をその都度手動で入力して回路のシミュレーションを行いその応答を確認する方法と、1回のシミュレーションの実行で値の全範囲を掃引する.stepコマンドを用いる方法です。
.stepコマンドを利用すると、モデル・パラメータ、グローバル・パラメータ、あるいは独立のソースを順次変更しながら、解析を繰り返し実行します。ここに示すのは、RC回路の波形応答の例で、3つの容量値が段階的に変更されています。
これをLTspiceで実行する手順は、次のとおりです。
- 部品パラメータを1つの変数で定義するため、部品の属性を編集(Ctrlキーを押しながら部品を右クリック)し、[Value]に「{X}」を入力します。ここで、「X」はユーザが定めた変数名です。LTspice IVに「X」が変数であることを伝えるために、変数に波括弧を付けることが重要です。
- SPICEディレクティブで.stepコマンドを追加し、パラメータの刻み幅を線形、対数、あるいは値のリストによって指定します。
例A:「.step param X list .1u .2u .3u」は、パラメータXをリストされた各値に段階的に変化させます。
例B:「.step param X .1u .3u .1u」は、パラメータXを0.1uから0.3uまで0.1u刻みで変化させます。


図1. LTspice IV:解析を繰り返し実行するために.STEPコマンドを利用する方法
実行後、波形ウィンドウでシミュレーション結果を表示したら、カーソルを合わせ(パターン・ラベルの上でクリック)、上下の矢印キーを用いてステップ内でカーソルを移動させ、目的のステップで右クリックすることで、特定のパターンのステップ情報を確認することができます
回路図の理解を深めるために.stepコマンドを使用する方法をより詳しく知るには、LTspice IVのヘルプ項目を参照してください。
著者について
Gabino Alonsoは、アナログ・デバイセズのPower by LinearTMグループで戦略的マーケティング・ディレクターを務めています。アナログ・デバイセズに入社する前は、Linear Technology(現在はアナログ・デバイセズに統合)、Texas Instruments、カリフォルニア・ポリテクニック州立大学で、マーケティング、エンジニアリング、オペレーション、教育など、多岐にわたる業務に従事していま...
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