LTM4630を使用した高効率、6フェーズ、80A降圧レギュレータ

2014年07月31日
myAnalogに追加

myAnalog のリソース セクション、既存のプロジェクト、または新しいプロジェクトに記事を追加します。

新規プロジェクトを作成

LTM4630は、デュアル18Aまたはシングル36A出力のスイッチング・モード降圧DC/DC μModule®(マイクロモジュール)レギュレータです。スイッチング・コントローラ、パワーFET、インダクタ、およびすべての支持部品がパッケージに搭載されています。LTM4630は、4.5V~15Vの入力電圧範囲で動作し、出力電圧の範囲がそれぞれ0.6V~1.8Vの2つの出力をサポートしており、出力電圧はそれぞれ1本の外付け抵抗で設定されます。高効率設計により、出力ごとに最大18Aの連続電流を供給します。このデバイスは、周波数同期、マルチフェーズ動作、Burst Mode動作、電源レールのシーケンス制御のための出力電圧トラッキングをサポートしています。また、デバイス温度をモニタするための温度検出ダイオードを内蔵しています。

LTM4630の大電流と高効率を実証する6フェーズ・ソリューションを下図に示します。この回路は11V~13Vの入力電圧範囲に対応し、0.95V/80Aの十分に安定化された出力を生成します。この例では並列に接続された3個のLTM4630を使用していますが、これはこのデバイスの電流分担機能と熱性能を際立たせています。

 

High Efficiency 6-Phase 80A Step-Down Regulator

 

高効率、6フェーズ、80A 降圧レギュレータ

 

LTM4630は大電流かつ高効率のソリューションを提供します。

 

Efficiency with Vin = 12V & Vout = 0.95V @ 80A, Fsw=500kHz

 

Vin = 12V、Vout = 0.95V/80A、Fsw=500kHzで85% の効率を達成

 

この設計ではすべてセラミックの出力コンデンサ(26 x 100µF)を使用可能ですが、定常リップルを10mV未満に抑えます。

 

Less Than 10mV Steady-State Ripple Over Full Load Range

 

全負荷範囲で10mV未満の定常リップルを維持

 

フィードフォワード・コンデンサを追加することで、妥当なループ性能を改善することができます・・・

 

Loop Gain: Bandwidth = 59k and Phase Margin = 44°

 

ループ利得:帯域幅= 59k、位相マージン=44°

 

高いスイッチング周波数と電流モード・アーキテクチャにより、安定性を損なうことなく入力および負荷の変動に対するきわめて高速なトランジェント応答が可能です。

 

Transient Response

 

トランジェント応答

 

エアフローもヒートシンクも使用しない場合、LTM4630の温度上昇は64°Cまで上がります。 200FPM のエアフローを使用すると、温度上昇は43°Cまで下がります。

 

Thermal Test: No Heat Sink

 

サーマルテスト:ヒートシンクなし

 

ヒートシンクを使用し、エアフローを使用しない場合、LTM4630の温度上昇は46°Cまで上がります。ヒートシンクと200FPM のエアフローを使用した場合、LTM4630の温度上昇はわずか20°Cです。

 

Thermal Test with Heat Sink

 

サーマルテスト:ヒートシンクあり

 

LTM4630は、LTM4620およびLTM4620A(デュアル13A、シングル26A)およびLTM4628(デュアル8A、シングル16A)とピン互換です。16mm×16mm×4.41mmのLGAパッケージおよび16mm × 16mm × 5.01mm のBGAパッケージで供給されます。

著者について

Gabino Alonso
Gabino Alonsoは、アナログ・デバイセズのPower by LinearTMグループで戦略的マーケティング・ディレクターを務めています。アナログ・デバイセズに入社する前は、Linear Technology(現在はアナログ・デバイセズに統合)、Texas Instruments、カリフォルニア・ポリテクニック州立大学で、マーケティング、エンジニアリング、オペレーション、教育など、多岐にわたる業務に従事していま...
Haoran Wu

最新メディア 20

Subtitle
さらに詳しく
myAnalogに追加

myAnalog のリソース セクション、既存のプロジェクト、または新しいプロジェクトに記事を追加します。

新規プロジェクトを作成