要約
リレー作動における消費電力を減らすためにアナログスイッチとディスクリート部品を使う方法の要点を説明したデザインアイデア。
リレーはしばしば電気的な制御のスイッチとして使用されます。トランジスタとは異なり、これらのスイッチのコンタクトは、制御入力から電気的に絶縁されています。一方、リレーコイルにおける電力消費は、バッテリ動作のアプリケーションにとって魅力的なものではありません。アナログスイッチを追加することで、消費が低減し、リレーを低電圧で動作させることが可能です(図1)。
図1. アナログスイッチがリレーの電力消費を低減
リレーコイルが消費する電力は、V2/RCOILに等しくなります。5Vの通常動作電圧以下の電圧をかけることによって、回路は(起動後に)その消費を低減させます。リレーをオンにするために必要な電圧(ピックアップ電圧)がそれをオンに維持するために必要な電圧(ドロップアウト電圧)より大きいことに注意して下さい。図に示されているリレーは、3.5Vのピックアップ電圧と1.5Vのドロップアウト電圧がありますが、この回路はリレーが2.5Vの中間供給電圧から動作できるようにします。表1はリレーにわたる固定動作電圧と図1の回路が装備された場合のリレーによる電力消費の比較を示しています。
Voltage | Current | Total Power Dissipation |
5V (normal operating voltage) | 90mA | 450mW |
3.5V (pick-up voltage) | 63mA | 221mW |
2.5V (circuit of Figure 1) | 45mA | 112mW |
SW1を閉じると、電流はリレーコイルに流れ、C1およびC2の充電が開始します。供給電圧がピックアップ電圧以下であるので、リレーはインアクティブの状態を維持します。RC時定数は、C2の電圧が、アナログスイッチのロジックスレッショルドに達する前に、C1がほぼ完全に充電できるようなものです。C2がスレッショルドに達すると、アナログスイッチは2.5V供給電圧とリレーコイルを使ってC1を直列につなぎます。この動作で、リレーはコイルに加わる電圧を5V (供給電圧の2倍)にブーストすることによって、ターンオンされます。C1がコイルを介して放電すると、コイル電圧は2.5VからD1を横切る降下分を差し引いた値に下がりますが、電圧がリレーのドロップアウト電圧(1.5V)以上であるので、リレーはオンを維持します。
この回路の部品定数はリレーの特性および供給電圧に依存しています。C1を通る初期電流サージからアナログスイッチを保護するR1の値は、C1が急速にチャージできるよう十分に小さいものであるべきで、しかもサージ電流が、アナログスイッチの所定ピーク電流を超えないように保護するのに十分大きくなければなりません。このスイッチのピーク電流(U1)は400mAで、ピークサージ電流はIPEAK = (VIN VD1)/(R1 + RON)です。ここで、RONはアナログスイッチのオン抵抗(1.2Ω typ)です。C1の値はリレー特性およびVINとリレーのピックアップ電圧間の差に依存します。より大きな投入エネルギーが必要なリレーは、より大きなC1値を必要としています。
R2およびC2の値は、C2電圧がアナログスイッチのロジックスレッショルドに達する前にC1がほぼ完全に充電できるように選択されます。この場合、時定数C2R2は、C1(R1 + RON)のおよそ7倍です。より大きなC2R2値は、スイッチ閉鎖とリレー起動の間の遅延を増大させます。
同様のアーティクルが「EDN」誌の2001年12月20日号に掲載されました。
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