Designed, Built, Tested
Board pictured here has been fully assembled and tested.

Overview

設計リソース

設計/統合ファイル

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設計ファイルのダウンロード 1.4 M

評価用ボード

型番に"Z"が付いているものは、RoHS対応製品です。 本回路の評価には以下の評価用ボードが必要です。

  • MAXREFDES37# ($147.22) IO-Link Quad Servo Driver
在庫確認と購入

説明

MAXREFDES37 IO-Linkサーボ・ドライバは、5V電源、4つのPWM出力、および4つのデジタル入力を備えており、4個の5Vサーボ・モータを制御できます。IO-Linkは、産業用の空気圧アクチュエータおよびその圧縮空気ラインに代えて使用することができます。追加的なレベル変換を行うことにより、デジタル入力で2位置センサーまたはステータス・センサーとのインターフェースが可能です。このデザインは全く新しいアプリケーションを産業分野に提供し、現在使われている伝統的な空気圧による方法を駆逐してしまう可能性を秘めています。

内蔵の標準3ピン・ヘッダにより、市販5Vサーボ・モータへの迅速な接続が可能です。MAXREFDES37にはHiTec HS-53サーボ・モータが付属しています。プッシュイン式のブロックにより、5Vデジタル入力、電源、グラウンドの接続を簡単に行うことができ、4つのPWMチャンネルすべてにアクセスできます。ボードに取り付けられたオスのM12-4コネクタにより、規格に準拠したあらゆるIO-Linkマスタへの標準接続が可能です。MAXREFDES37は、Technologie Management Gruppe Technologie und Engineering社(TMG TE)のIO-Linkデバイス・スタックを利用しています。マキシム・インテグレーテッドは、Windows® PCを使って簡単に検証を行うことができる使いやすいグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を備えた、MAXREFDES79 IO-Linkマスタの使用をお勧めします。

機能と利点

  • 5V PWM出力×4
  • 5Vデジタル入力×5
  • サーボ電源:5V/3.4V
  • IO-Linkバージョン1.1に準拠
  • IEC 61131-9
  • TMG TEデバイス・スタック
  • 下記に準拠した過渡電圧サプレッサ(TVS)ダイオード
  • IEC 61000-4-2(ESD)
  • IEC 61000-4-4(EFT)

使用されている製品

Details Section

従来の空気圧式アクチュエータにはいろいろ欠点のあることが知られています。まず、空気圧の供給装置に追加的なコストがかかります。また、高圧空気では容易に水分が凝縮してそれが漏れ出す可能性があり、騒音も大きくなりがちです。自動車や自転車のタイヤに空気を入れるために使用するエア・コンプレッサが大きな音を出すことは、誰でも知っています。

IO-Linkは、オープン規格であること、フィールド・バスの有無とは関係なく使用できること、低コストであること、などの特長を備えた初のポイントtoポイント型シリアル通信プロトコルで、センサーやアクチュエータとの通信に使われ、国際標準(IEC 61131-9)として採用されています。PLCから1つのIO-Linkを直接機能させたり、ゲートウェイを通じてあらゆる標準フィールドバスをIO-Linkに変更したりすることができるので、すぐに、スマート・センサーやアクチュエータと自在に通信するためのデファクト・スタンダードとなりました。

IO-Linkバージョン1.1に準拠したMAXREFDES37サーボ・ドライバ・リファレンス設計は、マキシム・インテグレーテッドとTMG TEが共同で設計しました。MAXREFDES37リファレンス設計は、マキシム・インテグレーテッドのIO-Linkデバイス・トランシーバー(MAX14821)、高効率の産業用降圧コンバータ(MAX17504)、およびTMG TEのIO-Linkデバイス・スタックを利用した低消費電力のルネサス16ビット・マイクロコントローラ(RL78)で構成されています。図1にシステムのブロック図を示します。

図1. MAXREFDES37リファレンス設計のブロック図

図1. MAXREFDES37リファレンス設計のブロック図

MAXREFDES37 IO-Linkマスタは4つのメイン・ブロックで構成されています:IO-Linkデバイス・トランシーバー、降圧コンバータ、マイクロコントローラ、および使用可能な4種のサーボ・モータのいずれか1つです(図1を参照)。

MAX14821 IO-Linkデバイス・トランシーバーはIO-Linkバージョン1.1/1.0の物理層仕様に準拠しており、設定変更可能な出力(プッシュプル、PNP、またはNPN)、逆極性/短絡保護、広範なフォルト・モニタリングなどの機能を2.5mm×2.5mmのWLPパッケージにすべて内蔵しています。

MAX17504は小型の5mm×5mm 20ピンTQFNパッケージを使用した高電圧の同期整流式降圧コンバータで、24Vから5Vへの変換を効率的に行います。回路はPFM動作がデフォルトで、低負荷時と高負荷時の両方で最大限の効率を実現します。最初のパワーアップ時に突入電流を制限するためのソフトスタートと、出力電圧が安定するまでマイクロコントローラをリセット状態に保つアクティブローのRESET出力も実装されています。

電流消費を66µA/MHzまで抑えた超低消費電力のRL78/G13マイクロコントローラがシステムを制御します。HWQFN 7mm×7mmパッケージで提供されるこのマイクロコントローラは、512kBのフラッシュROM、8kBのデータ・フラッシュ、32kBのオンチップRAMを備えており、5V電源を使用します。

過渡電圧サプレッサ(TVS)ダイオードはすべて同じではありません。SDC36 TVSダイオードはクランピング電圧が55V未満で、IEC 61000-4-2(ESD)とIEC 61000-4-4(EFT)の両方に適合しています。これより小さいTVSダイオードも多数市販されていますが、これらの仕様を満たすことはできせん。

MAXREFDES37にはHiTec HS-53サーボ・モータが付属しており、図2に示すように、ボードに取り付けられた標準3ピン・ヘッダに簡単に接続できます。

 

図2. MAXREFDES37リファレンス設計の標準3ピン・ヘッダに接続されたHiTec HS-53サーボ・モータ

図2. MAXREFDES37リファレンス設計の標準3ピン・ヘッダに接続されたHiTec HS-53サーボ・モータ

ソフトウェアの概要

Windows互換のTEConcept CT GUIソフトウェアはIODDファイルのインポート機能を備えており、USBを介してPCに接続します。このソフトウェアは、MAXREFDES79のウェブページにある「Design Resources」タブからダウンロードできます。TEConcept CTソフトウェアの画面を図3に示します。このソフトウェアの使い方をステップバイステップで示したクイック・スタート・ガイドも、MAXREFDES79ページの「Design Resources」タブからダウンロードできます。

 

図3. MAXREFDES37 TEConcept CTツール

図3. MAXREFDES37 TEConcept CTツール

ファームウェアの詳細

MAXREFDES37は、すぐに使用できるIO-Linkサーボ・ドライバとして予めプログラムされた状態で出荷されます。ファームウェアはルネサスRL78マイクロコントローラをターゲットとしており、図4に示すシンプルなフローチャートに従っています。このファームウェアは、IARシステムズのIAR Embedded Workbenchを使ってCで書かれ、TMG TEのIO-Linkデバイス・スタックを利用しています。

図4. MAXREFDES37ファームウェアのフローチャート

図4. MAXREFDES37#ファームウェアのフローチャート

プラグイン後、MAXREFDES37はIO-Linkマスタからのウェイクアップ信号を待ちます。ウェイクアップ信号を受信すると、MAXREFDES37はIO-Linkマスタの2304kbpsのボー・レート(COM3)に同期します。通信パラメータをやり取りした後、MAXREFDES37はIO-Linkマスタにセンサー・プロセス・データを送ることにより、2msごとに周期的なデータ交換を開始します。センサーが取り外された場合、IO-Linkマスタは取り外されたセンサーを検出します。

ユースケースの詳細

MAXREFDES37を購入する前に考慮すべきユースケースは2種類有ります。ユースケース1は、MAXREFDES37を単純に使用することです。MAXREFDES37は、図5に示すようにユーザが用意したIO-LinkマスタとIO-Linkケーブルに接続できるよう、予めプログラムされています。ユースケース2は、図6に示すように総合的なファームウェア開発システムが必要な場合です。

図5.  ユースケース1はMAXREFDES37クイック・スタート・システム

図5. ユースケース1はMAXREFDES37クイック・スタート・システム

表1. ユースケース1に必要な推奨コンポーネント
ユースケース1(MAXREFDES37クイック・スタート・システム)
社名 名称 発注部品番号
マキシム・インテグレーテッド IO-Linkサーボ・ドライバ
(プログラムされた状態で出荷)
同梱:HiTec HS-53サーボ・モータ
MAXREFDES73
マキシム・インテグレーテッド USB IO-Linkマスタ
(2本のIO-Linkケーブルを同梱)
MAXREFDES79

図6. ユースケース2はMAXREFDES37ファームウェア開発システム

図6. ユースケース2はMAXREFDES37ファームウェア開発システム

表2. ユースケース2に必要な推奨コンポーネント
ユースケース2(RL78/G13開発システム -- RL78/G13用ルネサス・スタータ・キット)
社名 名称 発注部品番号
ルネサス・エレクトロニクス RL78/G13用ルネサス・スタータ・キット
RL78 & E1プログラマ/デバッガ用IAR Embedded Workbenchを含む
YT0KR50100LS000BE
マキシム・インテグレーテッド IO-Linkサーボ・ドライバ
(プログラムされた状態で出荷)
HiTec HS-53サーボ・モータを含む
MAXREFDES37
マキシム・インテグレーテッド USB IO-Linkマスタ
(2本のIO-Linkケーブルを同梱)
MAXREFDES79
マキシム・インテグレーテッド E1-MAXREFDES37アダプタ・ボード MAXREFDES23DB#

RL78/G13の詳細や不明な点についてはルネサス・エレクトロニクスへお問い合わせください。

クイックスタート

必要な装置:

マキシム・インテグレーテッドから購入:

  • MAXREFDES37(ボックス内容)
  • MAXREFDES37ボード(注1を参照)
  • HiTec HS-53

ユーザが調達

  • Windows 7またはWindows 8のUSBポート付きPC
  • MAXREFDES79# USB IO-Linkマスタ(注1を参照)

該当するMAXREFDES37クイック・スタート・ガイドをダウンロードしてよく読み、その内容に従ってください。

ラボでの測定

使用する装置:MAXREFDES37のクイック・スタートに使用する装置とまったく同じです。

HiTec HS-53サーボ・モータを0°に駆動するMAXREFDES37のPWM信号のスクリーンショットを図7に示します。図8は、HiTec HS-53サーボ・モータを90°に駆動するMAXREFDES37のPWM信号のスクリーンショット、図9は20ms幅でのMAXREFDES37のPWM信号のスクリーンショットです。図10は、ダイナミック・サーボ・ドライブ・モードとサーボ・モータ数を様々に変化させた場合のMAXREFDES37の24Vライン電流を示したグラフです。

 

図7. サーボ1の値を-100、サーボ1のトラベル・パラメータを1000としたプロセス・データを使って、HiTec HS-53サーボ・モータを0°に駆動する場合(1msのPWMハイ時間)のMAXREFDES37のPWM信号のスクリーンショット

図7. サーボ1の値を-100、サーボ1のトラベル・パラメータを1000としたプロセス・データを使って、HiTec HS-53サーボ・モータを0°に駆動する場合(1msのPWMハイ時間)のMAXREFDES37のPWM信号のスクリーンショット

図8. サーボ1の値を100、サーボ1のトラベル・パラメータを1000としたプロセス・データを使って、HiTec HS-53サーボ・モータを90°に駆動する場合(2msのPWMハイ時間)のMAXREFDES37のPWM信号のスクリーンショット

図8. サーボ1の値を100、サーボ1のトラベル・パラメータを1000としたプロセス・データを使って、HiTec HS-53サーボ・モータを90°に駆動する場合(2msのPWMハイ時間)のMAXREFDES37のPWM信号のスクリーンショット

図9. 20ms幅でのMAXREFDES37のPWM信号のスクリーンショット

図9. 20ms幅でのMAXREFDES37のPWM信号のスクリーンショット

図10. 条件とサーボ・モータ数を様々に変えた場合の室温におけるMAXREFDES37の24Vライン電流(表3)

図10. 条件とサーボ・モータ数を様々に変えた場合の室温におけるMAXREFDES37の24Vライン電流(表3)

表3. 図10の測定条件
番号(数量) 24Vピーク電流(mA) 条件 | グローバル:MAX17504=PFMモード
1 4 反転0、トリム0、トラベル1000、モード = ノーマル、サーボ未接続、IO-Link接続
2 12 反転0、トリム0、トラベル1000、モード = ノーマル = サーボ動作なし、HS-53を1つだけH1に接続
3 24.7 反転0、トリム0、トラベル1000、モード = (1)三角波 - 低速、HS-53を1つだけH1に接続
4 26.5 反転0、トリム0、トラベル1000、モード = (2)三角波 - 高速、HS-53を1つだけH1に接続
5 32 反転0、トリム0、トラベル1000、モード = (3)矩形波、HS-53を1つだけH1に接続
6 32 反転0、トリム0、トラベル1000、モード = (4)鋸歯波 - 立上がり、HS-53を1つだけH1に接続
7 32 反転0、トリム0、トラベル1000、モード = (5)鋸歯波 - 立下がり、HS-53を1つだけH1に接続
8 15 反転0、トリム0、トラベル1000、モード = (0)ノーマル(動作なし)、1つのHS-53をH1に接続、もう1つのHS-53をH2に接続
9 46 反転0、トリム0、トラベル1000、モード = (1)三角波 - 低速、1つのHS-53をH1に接続、もう1つのHS-53をH2に接続(両方のサーボが同じモードで動作)
10 56 反転0、トリム0、トラベル1000、モード = (2)三角波 - 高速、1つのHS-53をH1に接続、もう1つのHS-53をH2に接続(両方のサーボが同じモードで動作)
11 70
9 46 反転0、トリム0、トラベル1000、モード = (1)三角波 - 低速、1つのHS-53をH1に接続、もう1つのHS-53をH2に接続(両方のサーボが同じモードで動作)
10 56 反転0、トリム0、トラベル1000、モード = (2)三角波 - 高速、1つのHS-53をH1に接続、もう1つのHS-53をH2に接続(両方のサーボが同じモードで動作)
12 68 反転0、トリム0、トラベル1000、モード = (5)鋸歯波 - 立下がり、1つのHS-53をH1に接続、もう1つのHS-53をH2に接続(両方のサーボが同じモードで動作)

参考資料/事項

IO-Link System Description 2013 by IO-Link Company Community(IO-Link企業コミュニティによるIO-Link解説2013)、3ページ、序文

IO-Linkはifm electronic GmbH登録商標です。

WindowsはMicrosoft Corp.の登録商標および登録サービス・マークです。

RenesasはRenesas Electronics Corporationの登録商標および登録サービス・マークです。

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