Designed, Built, Tested
Board pictured here has been fully assembled and tested.

Overview

設計リソース

設計/統合ファイル

  • Schematic
  • PCB Layout
  • Assembly Files
  • Tools & Models
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評価用ボード

型番に"Z"が付いているものは、RoHS対応製品です。 本回路の評価には以下の評価用ボードが必要です。

  • MAXREFDES183# EV Kit
在庫確認と購入

説明

MAXREFDES183は、バッテリを電源とするフル機能のポータブル高精度電圧/電流キャリブレータのリファレンス設計です。MAXREFDES183#は、設定変更可能な産業用アナログI/OデバイスMAX22000を使用し、ソフトウェアであらゆる設定が可能な汎用IO(アナログ入力または出力、コモン・ピンの電圧または電流)を備えています。業界標準のバナナ・プラグを使用し、ケルビン検出、測温抵抗体(RTD)または熱電対を使用するリモート温度測定、および温度シミュレーションを行うことができます。MAXREFDES183#は高精度測定用の温度補償機能と加熱機能を内蔵しています。

産業用フォーム・ファクタにまとめられたMAXREFDES183#は、USBインターフェースとタッチ・コントロール式のディスプレイを備えています。電源は充電式のリチウムイオン(Li+)バッテリで(ユーザが用意)、36時間(代表値)の動作が可能です。Li+バッテリは保護機能付きのMAX17320バッテリ残量ゲージ・デバイスによってモニタされ、ボードに搭載されたMAX17498A昇圧コンバータによりUSBを通じて充電できます。より高電圧のHVDDレールやHVSSレールを含むすべての電圧レールは、アナログ・デバイセズのDC/DCコンバータを使ってバッテリ電圧から生成されます。このリファレンス設計は、104mm × 83mmのプリント回路基板(PCB)上にすべて収められています。

設定可能なモードには、UIO端子とGND端子を使用するアナログ電圧入力(±10.5V)、アナログ電流入力(±21mA)、アナログ電圧出力(±10.5V)、およびアナログ電流出力(±21mA)モードが含まれています。また、0~+50°Cの動作温度範囲で最大0.01%という優れた精度を実現しています。

MAXREFDES183#はオープンPCBの形で提供されますが、アナログ・デバイセズは、3Dプリンタで作成できるMAXREFDES183#用のケースを設計しました。設計ファイルについては下記を参照してください。

設計ファイルやソフトウェアは「設計リソース(Design Resource)」タブからダウンロードでき、ボードもここで購入可能です。

機能と利点

  • ポータブル軽量高精度キャリブレータ
  • 0~+50°Cの動作温度範囲で最大0.01%の精度
  • USB充電が可能なバッテリ
  • 電圧/電流/温度

Details Section

はじめに

キャリブレーションは、未知のレベルと既知の基準値とを比較するプロセスです。言葉を変えると、「より高い精度を持つ計測器の測定値を、精度の低い計測器の測定値と比較する」ことです。例えば、正確な電圧、電流、または温度を生成あるいは測定するには、プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)の出力モジュールもしくは入力モジュールが必要です。モジュール・ベンダーは製造時のシステム・テストの一環として、コンポーネントの仕様に定められた許容誤差を考慮に入れるためのキャリブレーション・ステップを手順に含めます。通常はキャリブレーション・データがボード上に保存されるので、モジュールはパワーオンごとにキャリブレーションされた状態を保ちます。しかし電子機器には、時間の経過とともに、経年変化、熱、コンポーネントの劣化などによるドリフトが発生するので、現場でキャリブレーションをやり直す必要があります。このような場合は高精度のポータブル・キャリブレータが必要です。MAXREFDES183#リファレンス設計は、すべての一般的な産業用のアナログ入出力や電圧および電流の範囲に合わせてあらゆる設定をソフトウェアで行うことのできる、産業用のMAX22000汎用アナログIOデバイスをベースに開発されたバッテリ駆動キャリブレータの動作をデモします。

電子機器のキャリブレーションを行うデバイスは、一般に「キャリブレータ」と呼ばれます。キャリブレーションに関する共通の標準はありませんが、通常は、「キャリブレータ」をテスト対象デバイス(DUT)に接続して、DUTのシステム・キャリブレーションを行うための正確なソースまたは正確な測定値を提供できるようにする、ユーザ選択機能を含みます。キャリブレーションは、ほぼすべてのアナログIOモジュール、実験機器、またはテストおよび計測製品にとって重要な作業です。また、キャリブレーションとトレーサビリティは、証明と認証評価を必要とする複雑な問題です。最も単純なレベルでも、MAXREFDES183#がターゲットとするプロセス計測器を対象にキャリブレーションを行う必要があります。MAXREFDES183#は、基本的な標準レベル・キャリブレータとして使用することを意図したものではありません。

キャリブレーションは、ベンチ・レベルのテストおよび計測機器からプロセス・オートメーション用のセンサーおよびモジュールまでを含むすべての電子機器にとって極めて重要なものであり、その信頼性の高い安全な相互運用性を保証するには、これらすべての機器に正確なキャリブレーションを行う必要があります。毎日大量に生産される製品に使われる特定用途用の自動試験装置(ATE)など、いくつかの機器には毎月キャリブレーションが必要ですが、高精度DMMなどのその他のベンチ機器では、キャリブレーションの頻度が1年に1回の場合もあります。非常に高価な装置であっても定期的なキャリブレーションは必要であり、DUTの性能を受け入れるにあたって相手の信頼を獲得するには、その機器の公表仕様を満たせるだけの十分な精度を確保する必要があります。

MAXREFDES183#で示したような汎用アナログIOキャリブレータは、すべての一般的なアナログIOと温度センサーに合わせてソフトウェアで設定を行うことができるので、扱いにくい装置をフィールド・エンジニアがいくつも持ち運ぶ必要はありません。

設定変更可能なIO ICのリーディング・プロバイダであるアナログ・デバイセズは、製品のより迅速な市場投入を支援するフル機能のリファレンス設計ソリューションも提供しています。これら実証済みの設計は、アナログおよびデジタルIOインターフェースの要求を満たすために必要な、すべてのハードウェア要件とソフトウェア要件に対応しています。リファレンス設計は、104mm × 83mmのプリント回路基板(PCB)上にすべて収められています。

上に示すように、MAXREFDES183#には4つの端子があります。UIO端子(電圧/電流、入力/出力用)、2つの検出端子(SNS+とSNS-)、およびグラウンド端子です。設定可能なモードは、UIOとGND端子を使用する±10V のアナログ電圧入力(+25%のオーバーレンジ)、±20mAのアナログ電流入力(+25%のオーバーレンジ)、±10Vのアナログ電圧出力(+25%のオーバーレンジ)、および±20mAのアナログ電流出力(+25%のオーバーレンジ)です。MAXREFES183#では、公称レンジの105%にリニア・レンジを、125%にフルスケール・レンジを設定しており、0~+50°Cの動作温度範囲において、電圧モードで0.01%、電流モードで0.02%という優れた精度を実現しています。他の2つの「検出」端子は、PT100あるいはPT1000 RTDなどの標準的なデバイスを使って温度を測定するように設定できます。これらの端子は、AI5入力とAI6入力でMAX22000の内蔵プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)に接続されています。

産業用フォーム・ファクタにまとめられたMAXREFDES183#は、USBインターフェースとタッチ・コントロール式のディスプレイを備えています。システム電源にはUSBアダプタを使用するか、ポータビリティのために2個の充電式Li+バッテリ(ユーザが用意)を使用します。バッテリ使用時の動作時間は36時間です(代表値)。Li+バッテリは、ModelGaugem5機能を備えたMAX17320バッテリ残量ゲージ・デバイスを使ってモニタされます。バッテリ・パックはUSBを通じて充電でき、ボードに搭載されたMAX17498AはCV/CC(定電圧/定電流)充電回路として使われます。MAX17498Aはバッテリ・パックの電圧を昇圧するフライバック・コンバータです。より高電圧のHVDDレールやHVSSレールを含むすべての電圧レールは、アナログ・デバイセズの高効率降圧コンバータを使って生成されます。MAX15462はHVDD(公称値が+20Vの電源)を生成し、もう1つのMAX15462は-20VのHVSSレールを生成します。その他の降圧コンバータは、これより低電圧の5V、3.3V、1.8V、および1.2Vレールを生成します。

MAXREFDES183 System Block Diagram

ハードウェアの詳細

MAXREFDES183#はバッテリ駆動の高精度キャリブレータ設計で、最小限の電力とスペースしか必要とせず、産業用の様々な制御およびオートメーション・アプリケーションに使われているモジュールやセンサーに適した多様なキャリブレーション・タスク用のポータブル・ソリューションとなっています。

MAXREFDES183#に使われているメインのICはMAX22000です。これは産業グレードの設定変更可能なアナログIOデバイスで、ソフトウェアによりオンザフライで電圧/電流入力や出力を設定することができます。また、その他のアナログ信号用に追加の入力を使用できます。このデバイスは、迅速な設定が可能な18ビットDACと24ビットのデルタシグマADCを備えているほか、内部電圧リファレンスを使用しています。MAX22000は5ppm/°Cの非常に安定した内部リファレンスを使用しているので、±50°Cの温度変化に対して0.1% FSRの精度を実現することができます。MAX22000は公称レンジの105%にリニア・レンジを、125%にフルスケール・レンジを設定しているので、±10Vの公称レンジに対して±10.5Vのリニア・レンジと±12.5Vのフルスケール・レンジを備えています。また、RTDとTCによる測定に対応するために、高電圧および低電圧入力レンジの低ノイズPGAを使用するADCを備えています。

MAX22000は高速SPIバスを通じて、すべての設定情報と管理情報、および変換結果に関する通信を行います。MAX22000は、2.7V~3.6Vのアナログおよびデジタル電源と、最大±24Vの高電圧電源で動作します。このデバイスは64ピンLGAパッケージで提供され、−40°C~+125°Cの工業用温度範囲で動作します。

MAX31875は低消費電力のI2C温度センサーです。MAXREFDES183#はこの温度センサーを2個使用しており、1個をMAX22000の近くに、もう1個を測定/ソース端子の近くに置いて、MCUが両者の温度差を補正できるようにしています。このデバイスは超薄型のWLP/4パッケージで提供され、−40°C~+145°Cの工業用温度範囲で動作します。

MAX32625は512KB FLASHと160KB SRAMを備えた超低消費電力のArm® Cortex®-M4マイクロコントローラ(MCU)で、SPI、I2C、GPIOを含む様々なインターフェースを備えています。MAXREFDES183#では、MCUはMAX22000に対してSPIインターフェースを使用し、MAX31875温度センサーに対してはI2Cを使用します。加えて、オンボードUARTはUSB-UARTブリッジICを通じて接続を行い、タッチスクリーン・ディスプレイにはRX/TXペアを通じて接続します。このデバイスは68ピンTQFNパッケージで提供され、−30°C~+85°Cの温度範囲で動作します。

MAXREFDES183#は、400 × 240ピクセルのNextion NX4024K032 3.2"カラー・ディスプレイを備えています。各デバイスの詳細については、MAX22000、MAX31875、MAX32625、その他のデータシートを参照してください。


熱管理

他の高精度装置同様、MAXREFDES183#は、熱性能の管理と全体的な精度および安定性改善のために、複数の設計手法を採用しています(図1)。

正確な電流(出力または測定)に関わるMAX22000の誤差バジェットの主な発生源の1つが50Ω抵抗(R18)です。MAXREFDES183#には、極めて高い精度(0.1%)と安定性(0.2ppm/°C)を備えたコンポーネントが指定されています。

すでに述べたように、このシステムは0°C~+70°Cの範囲で±1°Cの精度を備えた2個のオンボード温度センサー(MAX31875)を使用して、測定/ソースを行う測定/ソース端子(DUTに接続)とMAX22000の間の温度勾配を、MCUが正確に決定できるようにしています。

MAXREFDFES183#には、特定の周囲温度に合わせてMAX22000を設定できるように4個の「加熱抵抗」(RH1~RH4)が組み込まれており、U1(MAX22000)の近くに置かれています。これら4個の抵抗は249Ω/0.25Wで、MCU IOピンによってゲートされるFET Q31とQ32で駆動されます。

さらに、MAX22000、加熱抵抗、およびローカル温度センサーを覆う約1インチ四方の小さい「メタル・ボックス」が置かれており、MAXREFDES183#の熱安定性を管理する助けとなっています。この「メタル・ボックス」はLeader Tech Inc.製のRFシールド・カバー(部品番号SMS-254)ですが、特にRF放出やRF耐性の管理を意図したものではありません。

Figure 1.MAXREFDES183# layout for MAX22000.

図1. MAX22000に関するMAXREFDES183#のレイアウト


バッテリ・パックと電源

MAXREFDES183#は2個のLi+バッテリ、例えば部品番号INR18650-35E(3.6V、容量3500mAh)を使用できるように設計されています。MAXREFDES183#にバッテリは付属していませんので、使用時は前もってバッテリを購入し、取り付ける必要があります。

MAX17320は、プロテクタ、バッテリ自己放電検出、およびSHA-256認証(オプション)などの機能を備えたバッテリ残量ゲージICです。このICは電圧、電流、温度、およびバッテリの状態をモニタし、外部ハイサイドN-FETを使って過電圧/低電圧、過電流、短絡、高温/低温、過充電、および内部自己放電状態からバッテリを保護します。また、安全な状態でバッテリを動作させることによってバッテリ寿命を延長するための充電規定を提供します。このICは内部FETを使ってセル間のバランスを取り、予備充電時はCHG FETを使って充電を直線的に制御します。このバッテリ残量ゲージは、アナログ・デバイセズのModelGauge m5アルゴリズムを使用して、業界で最も高いゲージ精度を実現します。このアルゴリズムは、クーロン・カウンタの短期的な精度および直線性と、電圧ベース残量ゲージの長期的な安定性を組み合わせたものです。このICは、セルの経年変化、温度、および放電率を自動的に補償して、幅広い動作条件下で、ミリアンペア時(mAh)またはパーセンテージ(%)単位の正確な充電状態(SOC)を提供します。

サーミスタRT1は、バッテリ温度をモニタするためにバッテリ・パックの近くに置かれています。また、バッテリ電流をモニタする0.005Ω電流検出抵抗R51と、追加的な保護のための3Aヒューズ(F5)が組み込まれています。MAX17320は、I2Cバスを使ってMAX32625 MCUと通信します。

MAX17498は電流制限機能を備えたフライバック/昇圧コンバータで、USB電圧を昇圧してバッテリ・パックを充電します。また、他の電圧レールを生成する複数のDC/DC降圧コンバータにも電源を供給します。

各種の電源ソリューションは、アナログ・デバイセズのICとモジュールを使用して様々な電圧レールを生成します(システム図)。MAX15462は42V 300mAの降圧DC/DCコンバータで、公称値+20Vの電源HVDDを生成し、もう1つのMAX15462は-20VのHVSSレールを生成します。MAX15062(60V 300mAの降圧DC/DCコンバータ)は5Vレールを生成し、MAX17550(60V 25mAの降圧DC/DCコンバータ)は3.3Vレールを生成します。MAX8840低ドロップアウト(LDO)レギュレータは、生成された3.3Vレールからさらに低電圧の1.8Vレールを生成します。最後に、コンパクトな降圧電源モジュールであるMAXM17552は、1.2Vレールを生成するために使われます。

MAXREFDES183#は通常動作条件下(80%のディスプレイ輝度)で110mA(代表値)を消費し、フル充電状態から次の充電まで31時間(代表値)使用することができます。標準設定の使用時は1分後にディスプレイ輝度が10%まで下がり、バッテリ寿命を約43時間まで延長します。


ソフトウェアの詳細

MAXREFDES183#は、MAX32625 MCUにファームウェアをロードした状態で提供されます。アップデートがリリースされた場合は、「説明と機能(Description & Features)」セクションからダウンロードすることができます。


自動キャリブレーション

MAXREFDES183#のファームウェアには、自動キャリブレーションを行ってそのキャリブレーション・データをボード上に保存するプロセスが含まれています。この手順の詳しい使用方法は、MAXREFDES183#のクイック・スタート・ガイドに記載されています。


高精度キャリブレータの動作仕様

MAXREFDES183#は、クイック・スタート・ガイドに示す組込みステップを使い、アナログ・デバイセズのテスト施設において室温でキャリブレーションされています。また、そのデータは、図2~図6に示すように、様々な動作モードと周囲温度での精度と安定性を示すために保存されています。


使用機器:

HP 3458A 8.5桁DMM
Keithley 2400ソース・メータ
Test Equity 107温度チャンバ
Fluke 724温度キャリブレータ


Figure 2.MAXREFDES183# analog input voltage over temperature.

図2. MAXREFDES183#のアナログ入力電圧と温度の関係


Figure 3.MAXREFDES183#のアナログ出力電流と温度の関係

図3. MAXREFDES183#のアナログ入力電流と温度の関係


Figure 4.MAXREFDES183# analog output voltage over temperature.

図4. MAXREFDES183#のアナログ出力電圧と温度の関係


Figure 5.MAXREFDES183# analog output current over temperature.

図5. MAXREFDES183#のアナログ出力電流と温度の関係


通常、MAXREFDES183は温度が一定の環境(例えば実験室の室温など)で使われますが、時間に伴って温度が変化する場合の精度は実際のユースケースをより正確に反映するものなので、このような精度を理解しておくことは重要であり、おそらく広い温度範囲に対して規定された精度仕様よりも役に立つはずです。図6は、MAXREFDES183をアナログ出力電圧モードで動作させた場合の精度を示したグラフです(ドリフトとして定義される)。出力を5Vに設定し、National InstrumentsのPXIe 1073 DMM(7.5桁)を使って7日間(168時間)にわたり15分ごとに出力電圧をモニタしました。その結果は、MAX22000とMAXREFDES183の優れた安定性を実証しています。データは、室温における指示値レベルのドリフトをppmで示したものです。


Figure 6.MAXREFDES183# analog output voltage stability over time.

図6. MAXREFDES183#のアナログ出力電圧の安定性と時間の関係


表1. MAXREFDES183#の仕様
レンジ −10V~+10V
分解能 100µV
精度 ±0.01% FSR(室温時)
安定性 指示値の±4ppm(室温時)

高精度キャリブレータの3Dプリント・ボックス

MAXREFDES183#は、図7に示すように、金属製スタンドオフが取り付けられたオープンPCBとして提供されます。このボードをPCBケース内に収めたい場合は、アナログ・デバイセズがオプションで提供している3Dプリンタ・ケース設計を、ウェブサイトからダウンロードして利用することができます。その場合は、ディスプレイを支持している10mmのスタンドオフを取り外して、15mmのスタンドオフに交換してください。さらに、図8と図9に示すように、メインPCBの20mmスタンドオフを5mmと25mmのスタンドオフに交換します。これらの追加スペーサはMAXREFDES183#には付属していないので、エンジニアが調達する必要があります。


Figure 7.MAXREFDES183# PCB stand-offs.

図7. MAXREFDES183# PCBのスタンドオフ


Figure 8.MAXREFDES183# 3D printed case drawing.

図8. MAXREFDES183#用3Dプリント・ケースの図


スタンドオフ交換後のボードの外観は図9のようになります。


Figure 9.MAXREFDES183# with updated standoffs.

図9. スタンドオフを交換したMAXREFDES183#


アナログ・デバイセズが提供する設計ファイルの内容を3Dプリンタに出力すれば、PCBのスぺーサを交換して、そのケースにPCBを組み込むことができます。取り付けの詳細を図10に示します。


Figure 10.MAXREFDES183# 3D case assembly guideline.

図10. MAXREFDES183# 3Dケース組み立てのガイドライン

3Dプリンタへの出力を完了させてケースにボードを組み込むと、最終的な外観は図11のようになります。左側のONボタンは3Dプリント設計に含まれています。


Figure 11.MAXREFDES183# case.

図11. MAXREFDES183#のケース


アナログ・デバイセズのリファレンス設計使用時の制限事項と警告

MAXREFDES183#は産業環境での使用に適するように設計され、テストされています。このボードと関連ソフトウェアはMAX22000の性能評価に使用するために設計されたものですが、最終製品にそのまま展開することを意図したものではありません。

MAXREFDES183#は、機能安全システムやセーフティクリティカル・システムに使用するためのものではありません。

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