製品概要

機能と利点

  • ヒート・スプレッダおよび広帯域表面実装バイアス・ティー回路付き2層Rogers 4350B評価用ボード
  • エンド起動、2.92mm RFコネクタ
  • スルー・キャリブレーション・パス

製品概要

EV2HMC994APM5は、アルミ製ヒート・スプレッダに取り付けられた、厚さ10ミルのRogers 4350B、銅被覆を使用した2層のプリント回路基板(PCB)で構成されています。ヒート・スプレッダは、デバイスの熱放散を実現するほか、PCBを機械的に支持します。ヒート・スプレッダには取り付け穴があり、ヒート・シンクに取り付けて温度管理を改善できます。RFINおよびRFOUTポートは2.9mmメス同軸コネクタで装着されており、それぞれのRFパターンは50Ωの特性インピーダンスを持ちます。

EV2HMC994APM5には、EV1HMC994APM5との重要な違いが1つあります。EV1HMC994APM5が動作するにはRFOUTポートの外部コネクタ付きバイアス・ティーが必要ですが(詳細については、HMC994APM5Eのデータシートを参照)、EV2HMC994APM5はオンボード表面実装のバイアス・ティー回路を備えています。EV2HMC994APM5ではこの回路を使用して、ネットワーク・アナライザ、スペクトラム・アナライザなどのRF試験装置に直接接続できます。ただし、このオンボード表面実装バイアス・ティー回路では、動作周波数が約22GHzに制限されます(ユーザ・ガイドの図2参照)。この周波数は、HMC994APM5Eが広帯域コネクタ付きバイアス・ティーを使用して動作する場合に達成可能なDC~28GHzという動作周波数範囲とは対照的です。この回路の設計および動作については、AN-2061アプリケーション・ノートで詳しく説明しています。

EV2HMC994APM5には、HMC994APM5Eの全動作温度範囲での使用に適したコンポーネントが搭載されています。ボード・パターン損失を補正するため、J5コネクタとJ6コネクタの間にスルー・キャリブレーション・パス(THRU-CAL)が用意されています。スルー・キャリブレーション・パスを使用するには、J5およびJ6に2.92mmのRFコネクタを差し込む必要があります。スルー・キャリブレーション・パスの性能については、ユーザ・ガイドの図3と表2を参照してください。電源電圧、グラウンド電圧、ゲート制御電圧、ディテクタ出力電圧には、2つの4ピン・ヘッダ(J3およびJ4)を通じてアクセスします(表1を参照)。

RFパターンは、50Ωで接地されたコプレーナ導波路です。パッケージのグラウンド・ピンと露出パドルは、グランド・プレーンに直接接続します。ヒート・スプレッダへの適切な電気伝導および熱伝導を確保するため、複数のビアを使用し、グラウンド・パドル直下の領域に特に集中させる形で、グランド・プレーンの上面と底面を接続しています。

EV2HMC994APM5のデカップリング・コンデンサは、回路の性能の測定に使用される構成を表しています(詳細はAN-2061参照)。ACG2、ACG3/ACG4、VGG1、VGG2のピンに接続されているコンデンサの数を減らすことができますが、減らすことができるコンデンサの数はシステムごとに異なります。コンデンサの数を減らす場合は、最初は、HMC994APM5Eから最も遠い位置にある最大のコンデンサを取り除くことを推奨します。

HMC994APM5Eの詳細については、HMC994APM5Eのデータシートを参照してください。EV2HMC994APM5を使用する際は、このユーザ・ガイドと併せてHMC994APM5Eのデータシートを参照してください。

はじめに

必要な装置

  • RF信号発生器
  • RFスペクトラム・アナライザ
  • RFネットワーク・アナライザ
  • 10V、0.5A電源
  • 電源:−1.5V、100mA