製品概要
製品概要
デモ回路3126Aは、LT8686Sを使用したクワッド電源です。LT8686Sは、42Vクワッド・チャンネル電流モードのモノリシック同期整流式降圧レギュレータです。LT8686Sは、2つの42V対応2A降圧レギュレータと、2つの8V対応2A降圧レギュレータの組み合わせで構成されています。このデモ用ボードは、2MHzに設定されたスイッチング周波数で、公称12Vの入力から5V、3.3V、1.8V、1.2Vを出力するように設計されています。5Vおよび3.3Vのコンバータには、6V~42Vの広範な電源から電力が供給されます。1.8Vおよび1.2Vのコンバータには、デフォルトの5V出力から給電するか、または3V~8V電源から給電します。電流能力は、個別に動作している場合、4つすべての出力で2Aです。
DC3126Aには2つの42Vレギュレータがあり、それらを組み合わせることにより、1つのインダクタで最大4Aの出力電流を供給できます。同様に、2つの8Vレギュレータを組み合わせることにより、1つのインダクタで最大4Aの出力電流を供給できます。可能なチャンネルの組み合わせはデータシートに記載されています。
出力ごとに独立したトラック/ソフトスタートとパワー・グッドを備えているため、クワッド出力パワー・コンバータの複雑な設計をシンプルにできます。各出力は、それぞれのTRK/SSピンにより、独立して、低静止電流シャットダウン・モードにディスエーブルすることができます。
このデモ用ボード上のユーザが選択可能なSYNC/MODEピンでは、2つの主要動作モードを選択できます。それがパルス・スキッピング・モードと低リップルBurst Mode®動作です。また各モードで、EMI/EMC性能を向上させる周波数スペクトラム拡散を選択できます。Burst Modeでは、軽負荷時にパルス・スキッピング・モードよりも高い効率が得られます。パルス・スキッピング・モードでは、Burst Modeよりも負荷電流を低く抑えるために、最大スイッチング周波数が維持されます。SYNC/MODEピンを使用して、スイッチング周波数を外部クロックに同期させることもできます。すべてのレギュレータのスイッチング周波数は、発振器抵抗または外部クロックを介して、350kHz~3MHzの範囲でプログラムすることができます。すべての周波数において、チャンネル1とチャンネル2の間、およびチャンネル3とチャンネル4の間で180°の位相シフトが維持されるため、入力ピーク電流と電圧リップルが低減します。
このデモ・ボードの最下層にはEMIフィルタが備わっています。このボードの伝導EMI性能と放射EMI性能は、ユーザ・ガイドの図4に記載されています。図4の赤い線は、CISPR25クラス5ピーク限界値です。この図は、回路が広いマージンでテストに合格することを示しています。図4に示すEMI/EMC性能を実現するには、入力EMIフィルタが必要であり、入力電圧をVEMIタレットに印加する必要があります。
LT8686Sのデータシートには、部品動作およびアプリケーションの詳細が記載されています。DC3126Aのクイック・スタート・ガイドと併せて、LT8686Sのデータシートを参照してください。LT8686Sは、熱抵抗を小さくするための露出パッドが付いた5mm × 5mm LQFNパッケージとして組み立てられています。低EMI動作と最適な熱性能の両方を得るため、ボードを適切にレイアウトすることが重要です。
関連資料
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DC3126A - Schematic2023/02/28PDF165 K
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DC3126A - Demo Manual (Rev. 0)2023/02/28PDF850 K
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DC3126A - Design Files2023/02/28ZIP4 M