製品概要

製品概要

デモ回路2779Aは、LT8644Sを搭載した、スペクトラム拡散周波数変調付きの8V、16Aの同期型降圧Silent Switcher® 2です。このデモ・ボードは、2.7V~8Vの入力で1.2Vの出力を供給するように設計されています。LT8644Sは、コンパクトな超低放射、高効率、高速同期整流式モノリシック降圧スイッチング・レギュレータです。内蔵のバイパス・コンデンサによって全高速電流ループが最適化され、レイアウト感度を抑えることでEMI放射を最小化しやすくなっています。選択可能なスペクトラム拡散モードにより、EMI性能が更に改善されるため、ノイズの影響を受けやすいアプリケーションに最適なソリューションとなります。

20ナノ秒の最小オン時間でのピーク電流モード制御により、高い周波数でも高い降圧変換が可能です。LT8644Sのスイッチング周波数は、外付け抵抗または300kHz~3.5MHzの範囲の外部クロックによってプログラムすることができます。デモ回路2779Aのデフォルト周波数は2MHzです。

デモ用ボードDC2779AのSYNC/MODEピンは、デフォルトでは低リップル・バースト・モード®動作用にグラウンド(JP1のBURST位置)に接続されています。これはJP1およびSYNC端子を通じて異なる動作モードに構成可能です(デモ・マニュアルの表1)。

デモ・マニュアルの図4は、強制連続モード動作での3.3V入力および5V入力の場合の回路の効率を示しています(VIN端子からの入力)。正確で効率的な測定値を得るため、VIN_SENSE/GND端子で入力電圧を測定し、VOUT+ SENSE/VOUT– SENSE端子で出力電圧を測定します。図5は、強制連続モードでの3.3V入力および5V入力の場合のDC2779Aデモ用ボードのLT8644Sの温度上昇を示しています。

LT8644Sは、熱抵抗を低くするための露出パッドが付いた4mm  × 4mm LQFNパッケージにまとめられています。定格最大連続負荷電流は16Aです。ただし、特定の入力電圧および熱条件ではディレーティングが必要になることがあります。

このデモ用ボードにはEMIフィルタが備わっています。このEMIフィルタを使用するには、入力電圧をVEMI端子に入力します。ボード(EMIフィルタ付き)のEMI性能は、デモ・マニュアルの図6に記載されています。EMI性能の赤色の線がCISPR25クラス5の制限値です。この図は、LT8644S回路が広いマージンでテストに合格することを示しています。図6で示すようにEMI性能を実現するには、入力EMIフィルタが必要で、入力電圧をVEMI端子に印加する必要があります。テスト設定は、CISPR25規格を基準にしています。入力がVIN端子に適用されると、EMIフィルタはバイパスされます。

LT8644Sのデータシートには、部品、動作、および用途の詳細がすべて記載されています。このデータシートは、このデモ回路2779A用デモ・マニュアルと併せて参照してください。低EMI動作と最大の熱性能を実現するためのレイアウトに関する推奨事項は、データシートの「Low EMI PCB Layout and Thermal Considerations(低EMI PCBレイアウトと熱に関する考慮事項)」セクションに記載されています。サポートについては、アナログ・デバイセズのアプリケーション・エンジニアにお問い合わせください。

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