マキシムのドライバ/コンパレータ/ロード(DCL)とパラメトリックメジャーメントユニット(PMU)チップセットの使用で内蔵機能が外付けリレーを不要化

要約

以下のアプリケーションノートでは、マキシムの新しいPMUおよびDCL製品の機能について説明し、2mA以下の特定のPMU出力電流条件や、2mA~50mAの出力電流条件を満たすために各製品の特性を利用します。

はじめに

従来の自動半導体テストでは、DCLおよびPMUは、「select relays (リレーの選択)」を使用してDUT (テスト対象デバイス)に交互に接続されます。

このアプリケーションノートでは、Maxim DCL (MAX9961/62、MAX9967/68)とPMU (MAX9949/50、MAX9951/52)の独自の内蔵機能について説明します。これらのデバイスによって、ユーザはメカ式リレー関連のコストやボード面積を削減することができます。二次的な利点は、DCLのドライバ部品を活用することによって、低電流PMUの従来の電流ドライブ能力を強化することができる点です。

デバイスの説明

MAX9961/62/67/68は、自動テスト装置(ATE)用のデュアル、低電力、高速、ピンエレクトロニクスDCL ICです。各チャネルは、500Mbpsドライバ、ウィンドウコンパレータ、ダイナミッククランプ、およびアクティブロード(MAX9961/62 = 2mA max、MAX9967/68 = 35mA max)を備えています。

MAX9949/50は、ATEその他の機器向けのデュアルPMUです。小型サイズ、広いフォース/測定範囲、および高い精度によって、MAX9949~50は端子当りまたはサイト当り1個のPMUが必要なテスタに最適です。MAX9949/50は、外部バッファドライブ機能を内蔵し、この機能を使って、ユーザのアプリケーションに応じて、PMUの電圧および電流範囲を拡大することができます。

アプリケーション例

MAX9961/62/67/68の内蔵フォース/検出や低リーク機能、およびMAX9949/50の外部バッファサポートによって、すべての機能が連動して外付け選択リレーが不要となります。

回路の説明

2mA以下の出力電流(Iout)が必要なPMUアプリケーション
このモードの場合、PMUはその内部範囲選択スイッチを使用してフォース/測定を行うように設定されます。ドライバは、低リークモードに置かれ、DUTへのPMU接続はDCLのフォース端子から行われます(図1)。

Figure 1.
図1.

2mAより大きく50mAより小さいIout (2mA < Iout < 50mA)が必要なPMUアプリケーション
このモードの場合、PMUはその外部範囲選択機能を使用してフォース/測定を行うように設定されています。このドライバリファレンス入力はPMUのRcom出力に接続されます。PMUの電流検出アンプは、DCLのフォース/検出端子の間の電圧を測定します。この電圧は、45Ωドライバ出力抵抗にわたるDUT電流を表します(図2)。

Figure 2.
図2.

結論

マキシムのDCLとPMU、およびアナログスイッチは、コストを追加し基板スペースを取るメカ式リレーを不要にします。設計に低電流PMUを使用された場合、DCLを使用すると電流駆動能力が増大します。