76Vの電圧まで対応するサーキットブレーカ
要約
サーキットブレーカを構築するために、電流検出アンプ、コンパレータ、外付けCMOSスイッチおよび外部トランジスタを使うことができます。
ローサイド電流監視は簡単であるため、ハイサイド側の利点は見過ごされがちです。電源、モータドライバまたはその他の電源回路の負荷電流を、ハイサイドでもローサイド(グランド)でも監視できます。ローサイド監視の方が簡単だからといって、その危険性やハイサイド側の利点を見過ごさないようにしてください。
様々な障害条件がローサイドモニタをバイパスして、負荷に危険な非検出のストレスをかけている可能性があります。一方、電源に直接接続されたハイサイドモニタは下流の全ての故障を検出して、適切な対応処置をトリガすることができます。従来、そのようなハイサイドモニタは、高精度オペアンプ、オペアンプの限られたコモンモード範囲に対応するブースト電源、およびいくつかの高精度抵抗を必要としました。今日では、MAX4080 ICが最大76Vまでのコモンモード電圧の存在下でハイサイド電流を検出することができます(図1)。
このアプリケーション回路でIC1のMAX4080は、対象のハイサイド電流に比例するグランド基準の電圧源出力を提供します。この出力電圧は、5で乗じた外部検出抵抗全体の電圧に比例します。
図1. 電流検出アンプ、コンパレータ、およびいくつかの外部部品が低コストのサーキットブレーカを形成します。
IC1、IC2、およびいくつかの外部部品が低コストのサーキットブレーカを形成します。RSENSEが負荷電流を検出し、Q1が電流を制御します。この設計は4.5V~76Vの入力を受け付けます。VINとVDDの最初の印加によりブレーカはトリップ状態になります。S1を押すとブレーカがリセットされ、電源を負荷およびIC1に接続し、Q1をアクティブにします。RSENSEの電圧を5で乗じ、1.2Vを超えると、IC2はCOUTにローシグナルを出力し、Q2とQ1をオフにします。S1を押してブレーカをリセットしてください。
「EDN Magazine」2000年5月25日号から再発行。