FAQ
OP484S - FAQ
IC内蔵保護回路
Q: OPアンプ出力端子のIC内蔵保護回路を教えてください。
A: 汎用OPアンプICにつきましては、入出力あるいは電源ピンなどの区別なく、全ピンにESDプロテクション・ダイオードが挿入されております。 これは寄生ダイオードではなく、各ピンをESDから保護するために付けられたもので、ジャンクション・アイソレーション・タイプのプロセスに見られるサブストレート起因の寄生トランジスタと異なるものです。アンプ出力端子にも、このESDプロテクション・ダイオードは接続されております。このダイオードは、一般的にサージ電圧・電流から素子を保護する目的があり、定常的に入力をクランプするためのものではありません。
ゲインが高いと動作が安定しない
Q: AD8065を使用して減算回路を組んだのですが、動作が安定しません。AD8065のデータシートを見るとゲインが10までの特性データしか記載されていませんが、このオペアンプをゲイン200程度で使用することは可能なのでしょうか?また、ゲイン200で使用する場合に何か使用上の注意点等はありますでしょうか?
A: 電圧帰還型OPアンプである、AD8065をゲイン200で使用された場合、周波数帯域が200KHz程度にまで低下します。またループゲインの制限により誤差が増加しますので、AD8065をこのようなゲインで使用することはお勧めできません。これは電圧帰還型OPアンプに共通して言えることです。
オペアンプの電源の片方がオフになると出力は?
Q: ± オペアンプを±5.0Vの両電源で使用しているのですが、回路の不具合により、電源電圧の片方がGND、またはHi-Z(OPEN)となった場合、オペアンプの出力もHi-z、またはGNDになるのでしょうか?また、両電源GND,Hi-zになった場合も同様にオペアンプの出力もHi-z、またはGNDになるのでしょうか?
A: 両電源動作のアンプの片方の電源がオープンになった場合、アンプの電源電流によりもう一方の電源から電流が流れるために、オープンの電源端子が接続されている電源でバイアスされます。 これにより入出力端子の電位が電源電圧の範囲を超えると、電源から入出力間で電流が流れてしまう可能性があります。両電源ともオープンの場合には、電流は流れませんが、電源端子にカップリングのコンデンサが接続されている場合には、このコンデンサをチャージする電流が入力端子から入出力される可能性があります。また両電源ともGNDの場合には、入力に加わる電位が±0.3Vを超えない限り、電流はほとんど流れません。
電源が遮断したときに入力信号がある場合
Q: 動作パターンとして、DC5V入力時とバッテリ駆動時の2パターンある回路での動作です。 DC5V入力時は、OPアンプは電源供給され動作しています。バッテリ駆動時にはOPアンプの電源は遮断されます。バッテリ駆動時にはバッテリにて動作している他の回路(オペアンプ)より信号線がつながっていて、電源遮断中のOPアンプに対し入力ピンに電圧がかかります。この時、OPアンプの入力に電圧がかかっても問題ないでしょうか。また、電圧がかかることにより電流がリークすることはないでしょうか。
A:
英語データシートのABSOLUTE MAXIMUM RATINGSに、Input Common-Mode Voltage ±VS という項目があります。そちらを参照してください。
つまり、この場合は電源が0Vのときに入力が0V以上になりますのでICのダメージにつながります。